2023年12月31日日曜日

超個人的B級十大ニュース2023

  これを書いているのはアメリカ西海岸時刻で12月30日の午後5時、日本時間だと大晦日の朝10時だ。あと一日で2023年が終わる。木星人の自分は今年が大殺界&厄年という二重苦にかち合い、まさに満身創痍とも言える体調の変化、いや劣化に大いに苦しんだ。それでもなんとか元気に年の瀬を迎えることができている。実にありがたい。そんな一年を振り返って、誰も関心がないに違いない超個人的な、しかもB級限定の十大ニュースを列記してみよう。

1月 初ラスベガスのスロットで100ドル儲ける。

2月 リビエラ・カントリークラブでタイガーウッズやロリーマキロイを間近で観戦してチビりそうになる。ていうか、ちょっとチビった。

3月 LPGA女子ツアーを初観戦。渋野日向子クン、西村優奈クン、古江彩佳クン、勝みなみクンらとそれぞれ言葉を交わす。

4月 エンゼルスタジアムで大谷翔平の今シーズン第3号ホームランを動画に収める。

5月 トーランスの桜祭りでノーギャラ出演した美川憲一の歌の上手さにビビる。

6月 長男の婚約者ご両親との顔合わせで相手を威嚇する。

8月 通勤の帰り道で急ブレーキをかけた前の車にこちらのブレーキが間に合わず

11月 ヒューストンを訪れるもNASAジョンソン宇宙センターを見ずに戻る

12月 大谷翔平のドジャース観戦チケットとユニフォームを無事ゲットしてドジャーになる

 と、ここまで時系列に沿って、9個のニュースを挙げてきましたが、いよいよ最後は今年のグランプリ・ニュースを発表しましょう。グランプリはこれです。

9月 バリースポーツの美人レポーターとして日本でも人気になったエリカ・ウェストンさんとグータッチという暴挙に成功する。

 ダグアウトのすぐ脇にあるプレス席でスタンバイしていたエリカさん、フェンスの上から声をかけ握り拳の腕を伸ばしてみたら、弾ける笑顔と「ハーイ」と明るい声でグータッチに応えてくれました。オジさん、鼻の下が伸びまくるわ隣のおっさんから羨ましがられるわでエライ騒ぎでしたけど、もう大感激。にしてもエリカさん、白い肌がほんのり陽に焼けてサーモンピンクに染まり、ムッチムチ過ぎる健康的なボディを惜しげもなく晒してくれていましたっけ。

2023年12月24日日曜日

これで私もドジャーです。

  MLB公式ショップでの大谷ユニフォームの凄まじい人気ぶりから、なんとか開幕戦に間に合わせなければならない一心で、ドジャー・スタジアムに行ってきた。我が家から約20マイル、車で40分ほどの小高い丘の上にそれはある。

 駐車場の管理小屋のオジさんに、駐車場料金は?と聞くと、無料だという。何しに来たというので、ユニフォーム(こちらではジャージ)買いにきたと答えると、地面の青線に沿って行くと、Pという駐車場があるからそこへ行けと。気の良さそうな笑顔で見送ってくれた。

 果たしてP駐車場というのは、ライト・スタンドのいちばん上からのアクセスルートだった。球場内にいくつかあるショップのうち、ここだけは試合のない日でもグッズを買いに来れるし、一年中毎日やっているスタジアム・ツアーのスタート地点もここだ。駐車場には50台くらいの車が来ていた。

 売ってたらものすごくラッキーだけど、まあ厳しいのかなと思いつつ店内に入ると、真っ先に目に飛び込んでくる大谷ユニフォーム。はい、ちゃんと売ってました。でも、ネットのMLB公式より高い。190ドル。だからと言って、買わないオプションはないんですよ。日本円に換算してはいけません。でも、これで晴れて私もドジャーの仲間入りだ(ドジャーズ・ファンのことをこう呼ぶみたい)。


 タンスの奥でずっと眠っていた野茂選手の公式Tシャツと並べてみた。ちゃんと、 OHTANIのネームが弧を描いている2024シーズン用。
 ついでに17番大谷ボール。開封できないよね。

2023年12月22日金曜日

ヤバいっ、大谷ユニ買えない!

  MLB公式サイトで全チームの公式グッズを購入できるのですが、試合を観戦しに行くのは所詮3月のお話、まだまだ先。だから、大谷君のDodgersのユニフォームが飛ぶように売れているというニュースは知っていたけど、ま、そのうち落ち着くでしょくらいにタカを括りまくっていた訳です。

 でも、細君がどこからか聞いてきた話では、品薄というか納品が追いつかず遅れに遅れているらしく、早く買わなきゃ開幕に間に合わないかもという。ホンマかいなとサイトをチェックしてみた。カートに入れた際の画面に小さな表示がある。曰く「発送は4月19日より遅くなることはありません」。え〜!!! そ〜なのぉ。間に合わないじゃん。

 てなことで、いち早く調達できる方法を、急きょ模索し始めたニワカドジャーズ・ファンでした。

2023年12月19日火曜日

もう一つの青vs赤(NFL)

 ロサンゼルスは、いや、世の中はオオタニ狂騒曲とでも呼ぼうか、毎日のようにエンゼルス(赤)からドジャース(青)へと移籍した大谷翔平を取り巻く話題ばかりが更新され、誰もがそのニュースにいち早く飛びつき、ショウヘイに関する自分の知識をアップデートしようと待ち構えている。でも、MLBの開幕まではまだ3ヶ月もある。こんなペースで息切れしやしないかと、ちょっと心配になってくる。

 それよりもだ。それよりもずっと早く、正月明けの最初の週末に、ロサンゼルスはもう一つの青vs赤をホストする舞台となるのだ。そう、NFLの第18節、地元ロサンゼルス・チャージャーズ(青)vsカンザスシティ・チーフス(赤)のマッチングを、Sofiスタジアムに観戦に行くのだ。チケットはとうの昔に購入済みだ。最上階いっちばん上の席、おそらく選手たちが豆粒くらいにしか見えないだろうけど、それでも1席が100ドル以上した。

 なんと言ってもお目当ては、大きな声では言えないが、赤の方だ。NFLの最高年俸を誇るクオーターバック、背番号15のパトリック・マホームズがいる。そして、マホームズのパスを受けるのが、歌手テイラー・スウィフトとのラブラブ交際が話題のトラビス・ケルシー87番。昨シーズンは、チームを見事3季ぶり3度目のスーパーボウル制覇に導いたこの二人だったのだが、今シーズンはかろうじて地区トップを維持しながらも、既に5敗を喫しており、特にオフェンスのチグハグさが目立つ。とはいえ、チャージャーズは同地区の最下位を低迷しているから、いくらホームとはいえチーフス相手に勝算は極めて低い。

 当日、Sofiスタジアムはきっと、真っ青に染まるだろう。当方も、そのような顔をして観戦するんだろうけど、実は上着の下に赤いTシャツを着込んで行くかもしれない。




2023年12月12日火曜日

ショーヘイの新ユニフォーム(ま、買うんだけどさ)

  ニュースは日本もアメリカも大谷翔平記事のオンパレードだ。とりわけ今日は、ドジャーズでの背番号が17に決まったというニュースが、ついさっき飛び込んできた。球団の正式発表前に、公式ショップがフライング気味に17番を付けたユニフォーム(こちらではジャージと言います)の受注を開始してしまっていたので、それを裏付ける形。

 NIKE製の通常のレプリカは、134.99ドル、日本円だと2万円弱。決して安くないよね。つうか、スタジアム観戦の時しか着ないもんに2万円。キャップがだいたい30ドル=4千円ちょっとだから、セットを夫婦二人分だと4万8千円てかい。正直、ズシンと来るよな。ま、買うんだよ、どのみち買うんだし、買わない手はないから、買うんだけどさ。

 ところが、更に上の選択もあって、選手たちが実際にグラウンドで着用している速乾素材を使い、ディテールも本物と同様に作られたバージョンの方は、実に346.99ドル、日本円で5万円超の値札が付いている。マニア向けコレクターズアイテムと解説されているけれど、いや、バカなの?これは流石に買わんでしょ。と思うでしょ。でも結構いるのよ、買う奴が。

2023年12月10日日曜日

Shohei in Blue!!!!!

  大谷翔平選手を、アナハイムよりも近いドジャースタジアムで応援できる、ロサンゼルス勤務でこんなに幸運を感じたことはない。

 土曜日の朝一番に飛び込んできたニュースは、大谷君の向こう10年間の価値がMLB史上最高額に達したことを知らせるものだった。しかしドジャーズにとっては、決して損はしないディールになるに違いない。日本のスポンサー企業がわんさか付いてくる、大量の日本人ファンが観戦に来る、そして背番号17の青いユニフォームが飛ぶように売れるだろう。あ、我が家も早速ユニフォーム買わなきゃ。だって、来シーズンの開幕は3月下旬、もうすぐだ。

 てなことで、とるものもとりあえず、スタジアム観戦のチケットをチェックした。今まで移籍先が分からない中で、流石に決め打ちでフライング購入するほどの勇気はなかったから。で、3月28日のホームでの開幕戦からカーディナルズとの4連戦。開幕戦のチケットは既に法外な値段に跳ね上がっている。仕方がないので4日目の日曜日、都合良くデイゲームだ。バックネット裏の放送席のすぐ上にシートが取れた。

 待ってろ、大谷君。カーショウ、ベッツ、フリーマン、そしてロバート監督、これからは我が家のクローゼットにもカリフォルニア・ブルーが増えるだろうから、よろしくね。


2023年11月24日金曜日

役得なんてちっともない(ヒューストン訪問)

  先週水から金曜の3日間で、テキサス州はヒューストンに出張してきました。ロサンゼルスからのフライトは約3時間、ひとっ飛びというほど近くはないし、なんなら2時間の時差が地味に堪える。朝イチで家を出たのに、ホテルに着く頃には夕方が近づいていたので、その日は移動だけ、残りの実質2日間で仕事を処理しなければならない。

 空港から高速道路でダウンタウンにアプローチしていくと、ドカンと正面にミニッツ・メイド・スタジアムが迎えてくれる。そう、昨シーズン、球団を見事Wシリーズ優勝に導いた名将ダスティ・ベイカーが率いるアストロズの本拠地だ。街中にあるのね。そして、今回の出張先である事務所は高層ビルの30階、窓からスタジアムを見下ろせば、開閉式の屋根を持つ構造であることがよく分かるし、試合中はここからバックスクリーンは見えるんだとか。


 だが、そんなことは実はどうでも良い。ヒューストンと言えば、誰が何と言おうと最大かつ唯一の目玉はスペース・センターだ。アメリカ航空宇宙局(NASA)のジョンソン宇宙センター公式ビジターセンターと言った方が良いだろうか。宇宙モノの映画では、有人ロケットを操縦するアストロノーツたちが管制塔に向かって「Hello, Houston!」と通信するシーンをよく見かけるだろう。私はここに行きたいのだ。何なら月間ムーが創刊されるより以前、コズモ出版の雑誌「UFOと宇宙」を愛読していた中学生の頃から長年蓄積してきた宇宙に対する興味を体感できる場所として、ずっと行ってみたいと思いを募らせていたのだ。UFO好きにとっては、ロズウェルと並ぶ聖地と言っても良いだろう。

 でも世の中そんなに甘くはありません。出張に来ている身で、たっぷり時間をかけて憧れの宇宙センターを堪能させてもらえる時間など、ありはしないのです。ちゃんちゃん。

2023年11月13日月曜日

TOP GUNの女教官チャーリーの家

  ロサンゼルスからサンディエゴに向かって南に93マイル、Oceansideというビーチに、マーベリックが惚れた女教官チャーリーの家がある。カワサキ・ニンジャ900を駆るマーベリックが走ってきた椰子の木の街路樹が並ぶ海岸沿いの道、眼前に太平洋を臨むその家は、今は淡い水色に塗装された可愛らしい手作りパイ屋さんとして営業している。周辺地域はすっかりリゾート開発が進んでしまい、映画のワンシーンとはかけ離れた風情。37年という時間が過ぎているのだ。チャーリーの家も、ホテルの敷地のど真ん中に、何とか取り壊されることなく残されていた。

 1986年の作品だ。懐かしいね。
 これが今の姿。この家を避けるようにコの字に建てられたホテル。
 お見苦しいとは思いますが、まあ皆んなこうやって写真を撮っておるもんで。
 店内には当時のポスターやらが貼られており。
 そして、ニンジャ900。ブレーキローターの錆び、シートのやれ具合からして、すわホンモノか?と思いきや、脇に小さな看板があり、ホンモノを忠実に再現したレプリカですと。ま、そりゃそうだわな。私もプラモで作ったっけ。

2023年11月3日金曜日

大谷翔平よ、どこへ行く(今シーズン振り返り)

  昨日、テキサス・レンジャーズが1961年の球団創設以来初となるワールドシリーズ優勝を決め、長かったMLBの今シーズンに幕を閉じた。ポストシーズンに入ってからというもの、贔屓のチームが勝ち残っているファンたちのモチベーションが一戦ごとに上がっていく様子がテレビの画面からもビンビンと伝わってきて、何とも羨ましくて、寂しくて仕方がなかった。つい、「ああ、大谷クンは本来こういう場所にいなくちゃいけない選手だよなぁ」という心の声が漏れてしまうのでした。

 さて、今シーズンを振り返ると、それはそれでエンゼルス・ファンとして楽しませてもらったと素直に思う。シーズン中は毎日のように大谷君がホームランを打ったかどうかと、ゲームの行方が気になって仕方がなかったし、テレビの生中継を観戦しながらの晩酌は格別だった。

 アナハイムのエンゼル・スタジアムにもおそらく5回くらい足を運んだと思う。やっぱりスポーツは現場で観るのがいちばん良い。選手たち、サポーターたちと同じ空気を吸い、同じ温度感を味わう。興奮とため息が交互にやってくる。今日は、そんな今シーズンを象徴する写真を見返して、思い出に浸ってみたい。

 スタジアム観戦に来るサポーターの半分は背番号17、もう半分は27だ。「トラウタニ」ですね。
 勝利のガッツポーズ。結構近い席でしょ。ベンチの真上です。
 いつも仲良しサンドバルとスアレス。試しに「ホセ〜」と声をかけてみると、「えっ?俺?」てな感じで振り向いて、手を振ってくれた。そしてそのことをすぐにサンドバルに報告するスアレスが可愛かったな。
 可愛いといえばこの方、エリカ・ウェストン。日本でもお馴染みだろう。地元バリー・スポーツの専属美人レポーター。三塁ベンチ脇のプレス席にいるところに声をかけると、「ハ〜イ」と笑顔でグータッチしてくれました。

 この投稿を書いている時点で、大谷君の去就はまだ公表されていません。ドジャース移籍が有力との噂は絶えずあり、でもディズニーが大谷君ごと球団を買収するかもという期待も捨てきれず。怖くて来年の開幕戦のチケットを買うことができません。どうする、どうなる。早く決めておくれ〜。

2023年10月22日日曜日

カリフォルニア・ワインの深淵を覗く(NAPA)

  ちょっとお酒にお詳しい人なら、カリフォルニア・ワインと言えばNapa(ナパ)でしょと、すぐに連想できるくらい有名な訳ですが、正直、アメリカ生活を始めてからいちばん嬉しい誤算と言える発見が、ナパ産ワインのコスパの良さでした。フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリアなど世界各地から持ち込まれた葡萄の品種を上手に使って、白も赤もなかなかに美味しく仕上げているものが多く、その割に20〜30ドルというお手頃のレンジで十分に楽しめるのです。もちろん、ボルドーのように何年も寝かせて熟成を楽しむというところまでは及ばないにせよ、ミネラルを多く含む山間の広大な土地と、安定して降り注ぐ陽の光、この2つがあればここまでのワインができるんだなぁと、いたく感心するのでした。

 ナパのワイン街道とでもいうのでしょうか。全部のワイナリーを回りきれないので、的を絞って訪ねるのが良いでしょう。
 今回の旅のメインに選んだのは、ここ。Silenus Winery。予約していたテイスティングの時間に訪れると、スコットさんという私と同い年くらいの社長さんが奥からニコニコして現れ、突然ペラペラと日本語を、しかもたいへん流暢な関西弁で話し始めるではないですか。もうびっくり。企業戦士として日本に7年駐在していたという日本通、脱サラしてワイナリー経営に転身、奥さんは京都の方だとか。なるほど。ハナさんという気立ての良い女性ソムリエが、懇切丁寧にテイスティングの解説をしてくれて、充実した大満足のひとときでした。こういうことがあるから旅はやめられない。
 これは何の品種かな。たわわに実って、もうすぐ収穫でしょう。自社の醸造工場を持つこのSilenusワイナリーは、周辺のいろんなワイナリーからも受注し、年間実に6万ケースもの生産量を誇るのだそうです。

 山脈と山脈の合間に広がる〇〇バレーと名のついた細長い土地に、見渡す限りの葡萄畑が続いています。この辺りはずっとこの景色。

2023年10月9日月曜日

カリフォルニア・ワインの深淵を覗く(ソノマ編)

  9月の最後の週に滑り込みで遅い夏休みをもらい、かねてから行きたかったサンフランシスコ方面に足を伸ばした。ロサンゼルスから約350マイル=560kmは、東京〜大阪とほぼ同じくらいの距離感。高速道路を渋滞なく走ることができれば5時間半ほどで移動も可能ではあるが、若者じゃないんだから往路は無理することなく途中の街で1泊し、翌日夕方にゆっくり着いた。ただ、やたらと坂道だらけで道も複雑なサンフランシスコ市内を避け、橋で海を渡ったオークランド側に宿を取ったのでした。

 今回の旅の目的はなんといっても、カリフォルニア・ワインの真骨頂である、ナパ(Napa)とソノマ(Sonoma)を訪れることだ。日頃家で飲んでいるワインは決して高いものではなく、むしろ知名度が低いという理由だけで20〜30ドル程度のお手頃の価格レンジに収まっているナパやソノマのワインたちだ。カリフォルニア・ワイン最大の産地というのは、いったいどんなところなんだろう。その深淵を覗いてみたい。

 まずはソノマ。オークランドから小一時間ほど車を走らせると、景色は山の合間に広大な葡萄畑が連なるものへと変わっていく。大小数十のワイナリーが点在するソノマのいちばん北、Russian River沿いにあるFransis Ford CoppolaWineryを目指した。そう、映画「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」で世界的に有名なフランシス・コッポラ監督が経営するワイナリーだ。コッポラさん、84歳の現役実業家です。

 まあ立派な門構えの入り口を進むと、小高い丘の上に瀟洒な建物が見えてくる。受付で丁寧に案内された館内はさながら博物館だ。そして、予約してあったテイスティングは、日頃家では飲めないリザーブものばかりを5種類という嬉しい内容。どれもやっぱり抜群に美味しいし、ソムリエの説明にも隙がない。そしてそこからの流れで昼食。記念のお土産もちょこっと買ったりして、観光地としても実に満足度が高い体験でした。




2023年9月12日火曜日

ひょっとして最後のエンゼルスタジアム観戦なのか?

  昨10日、ガーディアンズとの最終戦となるデーゲーム、そして大谷選手が脇腹の炎症からスタメン復帰が期待されたエンゼル・スタジアムを訪れた。いつもの3塁ダグアウトより更にホームベース寄りの少し良い席。

 入場の列のほとんどを日本人が占めていた。はるばる日本から来ている人が相当多数いたに違いない。そして、その全員が大谷選手を一眼見ようと、思い思いのプラカードや団扇を手にし、或いはカブトを頭にかぶってその時を待ったのだが、果たして、大谷選手はベンチ入りすらしなかった。試合前に3塁側のファールグラウンドに席を並べた実況の3人。TVではすっかりお馴染みの顔である。

 私はと言うと、試合開始前のウォーミングアップの時間帯、エンゼルスのダグアウト横に設置されているプレス席に姿を表したエリカちゃんを、フェンスの真上で待ち構えた。Erica Westonさん。エンゼルスの試合を独占中継するBally Sports専属のレポーター、いわゆる番記者と言っていいだろう。試合中に小ネタを挟んできたり、試合後のヒーローインタビューに高確率で出てくるので、日本の野球ファンの間でも認知度を高めていると思う。ブロンドのお嬢さんで、角度によっては可愛らしくもあるが、実は36歳で子持ちの立派な大人の女性だ。

 フェンスから身を乗り出して「Erica〜」と声をかけながら、握り拳の右腕を下に伸ばしてみた。声に気づいて見上げたエリカちゃん、「ハ〜イ!」と明るい声と同時に、グータッチしてくれました。今日の出立ちは、ノースリーブのタイトなミニワンピ。いつも以上にムッチムチでした。


 最後を締めた守護神エステベス選手を迎えて、ヒーローインタビュー。大谷選手を見ることができなかったのは本当に残念だし、なんならもう二度とアナハイムでエンゼルスのユニフォームを着た大谷選手を見るチャンスはないのかもしれない。そんな切ない気持ちを、エリカちゃんとのグータッチの余韻がちょっとだけ和らげてくれたのでした。

2023年9月10日日曜日

アラスカは初雪だった

  アラスカ州はアンカレジに、2泊3日の出張へ行ってきた。「おー、アンカレジですか。この季節なら是非とも鮭釣りに行かれることをお勧めしますよ」LAの仕事相手先の担当者が明るい声でそんな言葉をかけてくれたけど、こちとら仕事オンリーですから。

 果たして、ロサンゼルスを出発するフライトが機械トラブルのため2時間遅れたもんだから、シアトルからの乗り継ぎも1便遅らせた。そんなこんなで自宅を出てからアンカレジの空港に着くまでに実に12時間ほどもかかってしまった。いやあ、遠いっす。そして、現地は冷たい雨。気温は10度前後。

 翌日の朝、初雪が降って、遠くの山肌が雪化粧をした。残念ながら晴れた日には見えるというマッキンリーを臨むことはできなかったのが、ちと残念。早々に仕事を片付けて、湖を眺めながらの早めの夕食。シロクマとヘラ鹿の剥製が迫力満点だ。地ビールでオヒョウのフライを食べたんだが、こちらはまずまずのお味。

 冬にはアンカレジから1時間くらい離れたフェアバンクスに、オーロラを見るツアーが人気だという。一生に一度してみたい体験の代表選手だろう。向こう1〜2年の間に行けるかな。行けたらいいな。



2023年8月21日月曜日

歴史的台風を体感したけど

  「ヒラリー」という名のハリケーンが、1939年以来、実に84年ぶりにカリフォルニア州に上陸するってんで、エラい騒ぎになった。テレビは朝からこればっかり。時折、テレビ画面にも、携帯電話にも、洪水被害への警戒を呼びかけるアラートが、ひっきりなしに着信する。そうこうしている間に、ロサンゼルスからちょっとだけ北のオーハイを震源とするマグニチュード5.1の、そこそこの地震が起きて、ちょっとびっくりさせられた。




 で、いよいよハリケーン上陸の時を迎えたのだが、ここロサンゼルスの沿岸部に到達する頃には、日本で言うところの熱帯低気圧に精力を弱めていて、すっかりその暴力性を失っていた。州内の山間では「それらしい」被害も生じたようだが、沿岸部にはたいした影響は見られなかった。拍子抜けといってはいけないのだろう。良い意味で肩透かしをくらったというか、ラッキーだったというか。そんなところだ。

2023年8月14日月曜日

きっと月刊ムーは大忙しだろう(UFO)

  先月27日、米下院議会が、なんと「UFO公聴会」なるものを開催した。一切の虚偽を交えず真実のみを語ることを宣誓して証言台に登った元海軍司令官ら3人は、「米政府は、UFOの人間ではないパイロットも回収した」などと衝撃的な事実を披露し、また、米政府はUFOの情報を過度に機密扱いしているとして強く批難した。おそらくは、有名なロズウェル事件のことを指しているのだろうし、保存場所はエリア51で間違いないであろう。

 実は米政府は今年の冒頭、未確認航空現象(UAP:Unidentified Aerial Phenomena)の存在を正式に認めた。つまり、膨大な資料の中から100件以上が、自然現象とも人間が作った乗り物とも特定することができない、まさに正体が未確認の飛行体の存在を示すものに該当するとの調査結果を認めざるを得なかった形だ。そして、それを契機として、ペンタゴン(国防総省)とNASAが共同してUFO研究を推進することまで発表した。言うなれば今年2023年は、UFO元年と言って差し支えないだろう。

 この米政府の突然の変わり身は、いったい何を意味しているのか。我々人類に、何か重大なことを知らせようとしていて、そのための予備的な行動、つまり心の準備をさせる手段なのではないだろうか。そう考えるとワクワクが止まらない。エリア51はネバダ州にあり、ラスベガスからもそう遠くない。ロサンゼルスから車で7時間もあれば行くだろうが、いかんせん砂漠のど真ん中だ。ヘビーデューティな車と装備なしに行ってみようと考えるほど勇敢ではないので、現実には難しいのだろう。だったら尚更、ここは我らが月刊ムーに特大のスクープを期待したい。まあ、言われなくとも、月刊ムーの編集部は、きっと上下をひっくり返したような騒ぎになっているに違いない。

2023年8月6日日曜日

地元民にとってのベスト・シナリオ(大谷翔平)

  我らがエンゼルスがどうなるのか、いや、正確には大谷翔平選手が今シーズン終了時にどうなるのか、さらに正直に言えば、地元ロサンゼルスで応援できているまたとない幸せな環境を維持することができるのか、それが大問題なのです。

 トラウトやレンドンといった主力のレギュラー陣を次から次へと十数名も怪我で欠き、オーナーは大谷君をトレードに出すことを断念。その代わりに即戦力となる選手をじゃんじゃん買ってきて、これで何とか穴埋めを図りプレーオフ進出を実現する、それしか大谷君を引きとめる術はないという大博打に打って出た。しかしだ、悲しいかないくらタレントを揃えたところで、作戦も指導も戦術も何も持たない素人丸出しのネビンが監督をしているうちは、エンゼルスが勝ち星を積み上げていく姿をイメージするのは大変に困難だ。今の時点で大谷君自身はまだ諦めてはいないだろうが、シーズンの残りが少なくなってくれば、いよいよエンゼルスに留まっていたのでは自分の夢を叶えることができないという現実に直面し、そうなればきっと見切りをつけるだろう。

 ではどうするか。個人的なベスト・シナリオはこうだ。まず、大谷君がFA権を行使する前に、つまり今の段階で、大谷君の来シーズン以降の複数年契約ごと、噂されているディズニー社がエンゼルス球団を丸っと買い取ってしまうことだ。そして、謎采配を連発するネビン、謎継投を連発するピッチングコーチ、怪我人を全くケアできないトレーナーを総取っ替えする。レンドンは、怪我で休んでいる間は高額の保険が降りて球団は経済的負担を負わないらしいから、放出せずに温存していて良い。タイスやレンフローといったぶんぶん丸たちをトレードに出し、中継ぎ投手を最大補強する。それしかない。

 そんなわけで、我々ファンとしてもできることは全てやらねばならない。大谷君の応援を強化するために、MLB公式からユニフォームとキャップを購入して、次回の観戦に望むことにした。デザインは、シティ・コネクトのちょっと可愛いやつ。でもこれ、結構お高いのよ。


2023年7月27日木曜日

トム君、俺にはインポッシブルだよ

  Mission Impossible〜Dead Reckoningを観てきた。何でかって言うと、トム・クルーズ君が私と同い年だからだ。61歳。なんなら私より4日だけ年上。なのにあのアクション。いやはや全く恐れ入りました。たいしたもんです。

 もとより童顔の人が歳をとるとイメージが壊れてしまう方向にビジュアルが進化してしまう人が少なくない。けど、トム君は、いわゆるいい感じの歳のとり方をしているように思う。体型を維持できているのは一重に努力の賜物だろうけど、努力ではどうにもならない髪もまだフサフサだしね。え?植えてるかもしれない?ま、そりゃそうだけどさ。

 ともあれ、コロナ禍だったら考えられなかっただろうくらい莫大な製作費を使ったんだろうなとか、このチームはどんだけヨーロッパのロケハンが好きなのよなどと思わせてくれる内容でした。見応え十分。ちなみにアメリカでは観劇代12ドル。日本より少し安いのかな。

2023年7月19日水曜日

静かなものだ

  母を亡くして10日ほどを数える。ヒリつくような悲しみは既に薄れ、心の平穏を取り戻している。もう毎月お金を送ってこなくていいからねと、妹が言う。兄弟姉妹で施設の費用を出し合って母を支えてきたが、その中から葬儀代を賄い、部屋の後片付けも済んだので、今後は要らないと。納骨の心配もなくはないものの、急がねばならない話ではないので、一旦保留にして、ゆっくり時間をかけて話し合いましょうとなった。

 ロサンゼルスのアパートに、妹が細君に持たせてくれた母の小さな写真を額に入れ、一輪挿しとお線香、お水を備えた。細君がやってくれた。痛みもなく眠るように逝った時と同じ、穏やかな顔をしている。

 これで実の両親を亡くし、面倒見る対象がいなくなった。後は自分が、息子たちに面倒をかける日々が来るのか。にしても、今すぐどうこうではないだろう。長男はフィアンセとの入籍を来年に伸ばしたと言うし、次男も卒業旅行で西海岸まで来る気はなさそうだし、しばらくは静かな日々が続くのかな。

 ヨットハーバーに沈む夕陽は美しいけれど、自分が黄昏てしまわないよう、一気に老け込んでしまわないように気をつけなきゃ。てなことで、今週末は近所の映画館にMission Impossibleの最新作を観に行くことにした。トム・クルーズだって年老いてもまだまだ頑張ってるんだから。

2023年7月11日火曜日

そういうことだったのかな

  6月に3週間の一時帰国を許され、息子の婚約者ご両親と顔合わせをしたり、親父の墓参りをしたり、施設にいる母親を見舞ったりと、家族のイベントに時を費やした。特に、母は長寿家系の一族らしく87歳の割に元気で、決まった薬を飲んでいることもないというので、まあまだしばらくは安心だろうとタカを括ってアメリカに戻ってきたのが今月のはじめ。

 昨夜、妹から母急逝の報が舞い込んだ。青天の霹靂と言えばその言葉どおりなんだが、何年か振りに、そしてまたしばらくは会えないだろうからと顔を見せたのがきっかけになったのだろうか。それとも神様が、存命のうちの再会に間に合うようなスケジュールを用意してくれたのだろうか。いずれにせよ大いなる意思が決めたことのような気がしてならない。

 あいにく、夏の西海岸は言わずと知れた超ハイシーズン。ギリギリ葬儀に間に合うよう日本に帰ることすら怪しく、さらにLAに戻って来るフライトに至っては全く空席が見当たらない。親の死に目に会えないどころか、見送ることすらままならないのは、海外勤務につきもののことなので、ずいぶん以前から実際そうなった時のことは覚悟はしていた。一足遅れてアメリカに戻る予定としてまだ日本にいる細君と、兄弟姉妹に委ねるしかない。

 母の死が意味するところを自分の中でどう整理解釈すべきか、まだ考え始めるにも至っていない。施設の面会所で、LAに住む叔母(母の義理の妹)と母を、LINE通話で70年振りに会話させた。叔母が尋ねたのに対して母が「幸せよ」と応えていたのが何よりの救いだ。母には老いた肉体と長年の苦労や苦痛から解放され、安らかに休んで欲しい。合掌。

2023年6月4日日曜日

初めてのコロラド州(昔の日本人は偉かった)

  いつの間にか6月になっている。出張なんかしているからだろう。ということで、ロサンゼルスから飛行機で約2時間、コロラド州デンバーから昨夜戻ってきた。デンバーは、雪化粧したロッキー山脈の山波を街のどこからでも臨める人口70万の州都だ。豊かな自然に囲まれ、スキーや自転車が盛んだという。日本の北海道と似た雰囲気。

 街中のボールパークは地元ロッキーズの本拠地。今月下旬には交流戦でエンゼルスがやって来る。そういえば、かつてドジャースの野茂秀樹がノーヒット・ノーランを達成したのも、この球場だったという。

 デンバーの中心部ダウンタウンに、小規模な日本人街であるサクラ・スクエアと呼ばれる一角があり、そこにひっそりと胸像が立っている。ミノル・ヤスイ。これがその人。

 日系人にカテゴライズされているものの、アメリカに移民した日本人の両親から生まれた純日本人である。司法の道を歩み、アメリカ市民として認められつつ、大戦当時の日本人強制収用の不当性を訴えた。デンバーの地で日系アメリカ人市民同盟の地区代表もつとめるなど、同胞の権利向上に余生を捧げた。1986年没。没後の2015年には文民の最高栄誉である大統領自由勲章を授与された。まあ立派な人なのです。この胸像を横目に見ながらパーコー麺をすするランチでした。

2023年5月12日金曜日

祝メジャー制覇!吉田優利クン(おじさんは嬉しい)

  今や群雄割拠の女子プロゴルフ界で、ひときわ人気が高い一人が、吉田優利クンだろう。先月23歳になったばかりのいわゆるプラチナ世代。アメリカで頑張っている古江彩佳クン、西村優菜クンらと同期だ。その吉田優利クンが先週の国内メジャーで嬉しい3勝目を挙げた。もっとも、プロ入り前の18歳にして日本アマ、日本ジュニアの2冠を同一年に制した折り紙付の実力からすれば、もっと勝っていても不思議ではないのだけれど、昨年はシルバーコレクターの不名誉な称号が与えられていた。

 なんとも可愛らしくて、ふわふわした印象のルックスながら、スイングは非常にシャープで、安定したドローボールを打つ。武器は何と言ってもショートゲームとパッティングだろう。メディアのインタビューなどでの受け答えでは、きちんとした言葉遣いに誠実さと頭の回転の速さを窺わせる。それでいて、現代の若者らしく、コスメ大好き、おしゃれ番長、TicTokなどのSNSでは「あざとキャラ」全開ながらも女子ウケが良いらしい。もちろん私も大ファンの一人だ。

「まだこんなに若いのに、こんなに頑張っていて、素晴らしい結果を残して、ホント偉いなぁ。。。」と思わずつぶやいてしまった私に、結石から復活した細君がすかさずツッコミを入れてきた。「あのね、神様から十分以上の才能というギフトを授かって、小さい頃から好きなことだけしてきて、それでバンバン稼げているなんて、どんだけ恵まれてんの。この娘が偉い? いいえ、偉いのは、何の才能もなく平々凡々な暮らしだけど家族のために目の前の嫌な仕事にも一生懸命取り組んでいる庶民です。」正論すぎて、ぐうの音も出ない。何も言い返すことができません。

 でもね、おじさんたちはこういう若くて元気で可愛い女子たちが、ゴルフというおじさんたちのテリトリーにいてくれることが嬉しいんだよ。

2023年5月3日水曜日

アメリカで医療のご利用は慎重にね

  先日、細君が脇腹の激痛に苦しみ、近所のUrgent Careに駆け込んだくだりを投稿した。結局、その晩はステロイド系の強い薬を点滴で投与したのが効いて、いったん落ち着いたものの、翌々日の午後には再び激痛が襲う。腎結石という診断はビンゴで、腎臓から膀胱につながる尿管の途中で石がつっかえているという。もう飲み薬を飲んでも、背中のツボを押しても、焼け石に水状態。

 てなことで、今度は車でサンタモニカにある大きな病院の救急外来(Emergency Room)に駆け込んだ。どうして救急車を呼ばないかって? アメリカで救急車は有料なのです。しかも、州によって違いはあれど、基本料金$2,500プラス走行距離加算、救急救命士が同乗すればそれもまた加算てな具合で、ダイアル911を呼ぶのは簡単だが、あっという間に$3,000以上の請求が来る。

 流石に大病院の救急外来だけあって、ほとんど待つことなく受診、専門の医師も常に待機していて、CTスキャン、血液検査、点滴など手際良く処置する。約2時間後、ケロッと爽やかな顔つきの細君の手には、診断結果などが書かれたレポートが。病院が気を利かせてアパートの近所に指定してくれた大型薬局に寄って、処方された薬をピックアップして帰宅。これが4月20日のこと。

 それから約1週間後、病院から請求書がメールで送られてきました。代金は約$8,500。今のレートで110万円。ご丁寧に「お支払い方法についてはお気軽にご相談ください」という趣旨のことが、えげつない金額をカモフラージュするように、実に優しい表現で書かれている。いえ、相談しません。相談する相手は、保険会社です。言うが早いか、医療保険会社に請求書を転送し、無事、代わりに支払ってもらいました。そう、キャッシュレスタイプの医療保険です。世界最高水準と言われるアメリカの高額医療費の支払いプレッシャーを回避するためには、キャッシュレスで医療機関を利用できるタイプの医療保険に加入していなければなりません。国民皆保険が当たり前の日本では考えられないことでしょう。雇用主が、提携ネットワークの広い、自己負担の少ない医療保険を、家族の分まで含めて従業員に提供できるかどうかが、労働市場において質の高い従業員を維持確保するための条件になっているってわけです。

 風邪をひいて医者に行き問診されただけで数千ドル、盲腸の手術したら3万ドルなんて話が当たり前の世界。保険なしでは怖くて生きていけません。

2023年4月26日水曜日

スイング鑑賞その5(西村優菜クン)

  先日ロサンゼルス市内のゴルフ場をステージに開催されたDIO Implant オープンで激撮してきた女子プロゴルファーの可憐なスイング鑑賞シリーズも、ついに最終回を迎えた。トリに相応しいのは、西村優菜クンを置いて他にないであろう。

 ミレニアム世代を牽引する22歳。四大卒ならこの春からピカピカの新入社員OLだ。なのにこの娘ったら、生涯獲得賞金はプロ入り3年目の秋にあたる昨年10月の時点で既に3億円を突破し、これからどれだけの上積みをしていくのかといったところ。もちろんスポンサーやCMの契約金は含まれない。日本の大卒男子サラリーマンの平均生涯年収が2.9億円だというから、入社前だってのに前を走る優菜クンは既に後ろ姿すら見えないところまで行ってしまっているって訳だ。

 スイングの前に、まずはキャディバッグを観察してみた。用具契約は、クラブ、ボール、シューズ以外のアパレルも全て、キャラウェイだ。今年のクラブ・セッティングはウッドが1,3,5,7,9Wの5本にU6を加えた体制。欧米の選手には体格と飛距離で敵わないものの、それを補って余りあるほどの正確さでフェアウェイウッドを操り、バーディを量産する。そうでなければこの立ち位置にいない。

 そしてスイング。身長150cm、体重50kgに満たない本当に小さな身体ながらも、よく見ると引き締まった筋肉質のフィジカルを持っていることが窺われる。特に、スイング中の下半身の安定感は抜群で、インパクト時にいわゆるジャンプする挙動がまったくないのは流石としか言いようがない。

 今週末は、日本人選手たちが再びロサンゼルスに戻ってくる。JMイーグルLA選手権。ここは何としても全員がカットラインをクリアし、週末には応援に駆けつけたい。応援が力になる。そう信じている。

2023年4月19日水曜日

腎結石の激痛に見舞われた細君(石と医師とツボの話)

  昨夜23時過ぎに、枕元のスマホが鳴った。LINE通話だ。相手はもう一つの寝室にいる細君。こちらの「もしもし」に対する返事は「。。。っ」???

 何事かと覗きに行ってみると、ベッドの上で唸り声を上げ悶え苦しんでいた。ここ1時間ほど、脇腹の背中側の激痛に襲われて、声も出せないという。さてどうする。こういう時ほど落ち着こう。とりあえず東海岸にいる職場の産業医に電話する。向こうは深夜3時前。出ない。もう一人、ロスにいるはずの日本人医師の携帯を鳴らす。出ない。細君は痛い痛いをしきりに繰り返すばかり。仕方がないから911(救急車)を呼ぼうかという寸前で、ボイス・メッセージを先に聞いた一方の先生からコールバックがあった。あれこれ説明すると、「腎臓結石の疑いが濃厚ですね。近所のUrgent Care若しくは病院の救急外来に行ってくださいと。命の危険が迫っているわけではないので、駐車場まで歩けるなら自分の車で行った方が早い。細君を引きずるように車に押し込み出発したものの、バッグと携帯を置き忘れていた。冷静なつもりでいても、やはり焦っていたようだ。

 Urgent Careとは名ばかりで、大抵のところは夜9時には閉まってしまう。Google Mapで24時間オープンと表示されている3軒目がようやく空いていたので、飛び込む。メキシコ人だという当番医師の見立ては同じ。尿検査の結果は腎臓結石以外の所見を導くことはないという。ステロイド系の鎮痛剤、排尿を促す薬と抗生物質を混合した溶液を2袋、点滴で流し込むと、あ〜ら不思議。あれほど苦しんでいた激痛が、5分も経たないうちに、す〜っと引いていくという。既に医者や看護師と軽口を交わしている。採血して、抗生物質の処方箋をもらい、Urgent Careを後にしたのが深夜1時くらい。本当は我々が来なければ24時で閉めて帰るところだった、ラッキーだよ君たち5分早かったね、と。24時間ちゃうんかい、という反論を飲み込んで、でもホント空いてて良かったし、残業させてしまった。医療従事者にはマジで感謝の念しかない。ただ、キャッシュレス適用のちゃんとした保険に入っていないと、診察料としてどんなに少なく見積もっても数千ドルの請求書を受け取ることになるので、要注意なのです。

 そして今朝、再び背中の痛みで起きたという細君に、私が起こされた。ネットで調べておいた「志室」というツボを押してみる。主に腰痛に効果のあるツボらしいが、これが腎結石痛にも実によく効くから不思議だ。ほんの1〜2分、指圧の要領で押さえただけで、痛みがほぼ解消される。いろんなことを学んだ海外生活の一幕でした。