2018年7月27日金曜日

皆既月食を騒がないエジプト人

 今、これを書いている現在、絶賛皆既月食中です。
 今日は世界中の多くの地域で観測できるそうなので、月食それ自体を述べても仕方がない。それに、月食のメカニズムは皆んな知ってるし、不思議でもないので神秘性は感じられないから、言っちゃなんだけどそれほど興味はないのです。とは言え、外に出て、チラっとは見ましたよ。

 さて、古代エジプトには、有名な太陽神であるラーのように、「月」属性の神が3人もいたそうな。トト神、コンス神、イアフ神です。
 先ずはトト神。これはもう古代の神々の中でもオールマイティな知識と能力を持つトップスタアみたいなもんで、太陽が沈んだ後の夜の世界を守護したことから、月の神でもあるとされています。頭に月が乗ってますね。
次にコンス神。月が満ちている時は癒しの力、欠けている時は鋭い刃で邪気を祓う力を発揮します。月の光で病を癒す一方で、三日月をナイフとして振るう、いわばツンデレな神。
最後にイアフ神。実はこれが最も原始的な月の神だったようなんですが、やがてコンス神に吸収合併されてしまったことから、マイナーな扱いがされている浮かばれない神。
ところで、エジプト人は私と同じで、いえずっと太古の昔から、皆既月食にそれほど関心がなかったように見受けられます。
 ラーや3人もの月の神がいた古代では、太陽や月が欠けたりするのはきっと一大事で、民は、さぞや良からぬことが起こるからに違いないという恐れを抱いたのではないだろうか、そんなふうに容易に想像できます。それなのに、歴代のファラオや神官たちは、あれほどたくさんの壁画やレリーフを残したくせに、日食や月食といった天体現象については一切の記録がないんだそうです。何故なんだろう。
 一説には、見て見ぬふりをした、あるいは無かったことにした、ということなのですが、それはそれで何となく分からないでもありません。恐怖のあまり見なかったことにしとこうってね。♪オバケなんかないさ、オバケなんて嘘さ。です。

2018年7月16日月曜日

エジプトのお米がなぜかドーハ

 意外と思われるかもしれませんが、エジプト人の主食は国産のお米です。
 広大な砂漠の真ん中を南北に流れるナイル川、その流域だけで9千万以上の人が住み暮らしています。9千万人の胃袋を支える米を、肥沃なナイル・デルタで作っているのです。まさにナイルの恵なのです。
で、エジプトで高級とされるブランド米がこれ。名前はエジプト産なのに、なぜか「ドーハ」。ドーハってカタールの首都です。少し細長いですね。
 日本製の炊飯器で炊く場合は、水を少し多めにすると、それっぽく炊き上がります。コシヒカリやササニシキなどの日本のお米と比べると、甘みがなく、もちもちした食感もありません。でも、そんなことを気にしなければ普通に食べられます。
 ですが、エジプト人はそもそも白米のまま炊くってことを余りしないようです。
 油だの香辛料だのを最初から混ぜて炊くんだそうです。
 こんなふうになります。 
  レストランなどに行ってもライスを頼むとこんなふうにして出てくるわけですけど、ま、これはこれで肉と合わせたり、モロヘイヤのスープをかけて食べたりすると、それなりに美味しかったりもします。ただし、カロリーは結構ヤバいかもしれません。
 炊飯器で保温して翌日には既にパサパサになってしまいます。ちょうど良いパラパラのチャーハンができそうという人もいるかもしれません。私はもちもちしたチャーハンの方が好きですけど。
 ああ、それにしても炊きたての日本の美味しいお米で卵かけご飯食べたいなぁ。こっちで生卵を食べるのは自殺行為ですから。

2018年7月1日日曜日

夏は飲み食いに要注意(マジ)

 また永らく投稿をサボってしまいました。
 その間に、中東の夏の厳しさを思い知らされています。
 ラマダンが明けて、やれやれと普通に飲み食いできる生活に戻った訳ですけど、日中の気温は38~40度に張りついたまま。夜中でも30度を下回りません。
 何が怖いかって、そりゃ食あたりです。細菌天国なのですよ。
 先週末は、夏バテ予防にと、久しぶりに中華レストランで肉料理を中心に精のつきそうなもん食いに行こうぜと、職場の同僚と連れだって勇んで食べに行ったのですが...
 土曜日の朝から激しい下痢と腹痛に見舞われています。お医者さん的に表現すれば、感染性胃腸炎。でも、食べたうちの何が悪かったのか、まったく解りません。だって、同じものを食べた同僚はへっちゃらだったんです。
 正露丸や太田胃酸がこんなにも無力だとは。とにかくずっと痛い。
で、そんなときはこれ。
 お腹が痛いのは、身体に有害な毒素を体外に排出しようと、胃腸がさかんに収縮するからなのです。そして、ブスコパンというお薬は、そうしたせっかくの胃腸の動きを止めるためのお薬。つまり、痛みからは解放されるものの、根本的には治ってません。
 だから、治そうとするのであれば、痛みは我慢して、お腹の中の菌がぜんぶ外へ出るまで自然治癒を待つか、抗生物質を飲むしかないのです。
 お医者さんに言われました。ペットボトルは口をつけて飲んじゃダメだよ。口の中の細菌がボトルの中で大繁殖しちゃうからと。お前さんは女房か(いや、いつも女房から注意されていたことなので)。
 運転手に、こんなとき、エジプト人は何を食べるのか尋ねてみました。う~ん、野菜スープかな。油を使っちゃ駄目だよ。だそうです。普通すぎて、参考になりませんでした。