2020年6月29日月曜日

親子ヌコ(その後)

 親子ヌコはその後、毎朝、我が家の庭で眠りから覚めるようになりました。
 朝一番、こんなのどこが美味しいんかねと思うようなカリカリ餌をあげるため庭に面したサッシを開けると、母とチビ4匹が一斉に飛び起きます。で、お腹いっぱい食べたら庭でひとしきり遊んで、疲れるとまた寝てしまいます。白と茶のモフモフした丸い塊りになって。

 今日は、チビの1匹が網戸によじ登って家の中を窺ってきました。が、こちらからは反応しません。好きにさせておきます。これ以上かまうと、飼ってるみたいでそのうち面倒くさくなるので、一定の距離をおくことにします。ソーシャル・ディスタンスです。

2020年6月24日水曜日

おうち時間にオッサンがお絵描き(その9)

 奇跡の50歳。石田ゆり子さんです。
 およそ世の中のオッサンたちの中で、この女優さんを嫌いという人にお目にかかったことがない。透明感、かわいらしさ、脆さ、ナチュラル……いろんな形容詞が使われる人ですが、こんなふうに歳をとりたいと願う女性も多いでしょう。
似顔絵という見地からは、実は大きな特徴がないので、似せて描くことがなかなかに難しい。目も小さくて、しかもタレ目です。そりゃ女優さんなので一般の方と比べてはいけないくらいのレベルを保っていらっしゃいますけど、どうしたって肌や髪は若い娘さんのような張りはありませんから、年齢が現れる部分です。が、それをどう描くか。変に皺1本つけ足しただけで、ガックリと老けて見えてしまうのが絵の残酷なところ。きれいさ、かわいさを損なうことなく、でも奇跡の50歳らしく。無理ゲーです。そんな画力があったら、別の人生を歩んでいましたよ。

2020年6月22日月曜日

切なく訴える視線に耐えきれず

 昨日の朝、玄関を開けると扉の前に白いヌコ(猫)が座って、まっすぐこちらを見ていた。同時に、四方に飛び散ったちっこい毛の塊が、子猫だと分かった。連日35度を超える暑さの中、空腹でおっぱいも出ないだろう痩せ細った母猫の視線が切なく訴えかけていた。食い物をくれと。
「ごめんよ。今から仕事行かなきゃだし、何にもないんよ」
 我が子にお腹いっぱい飲み食いさせてやりたい。私も子を持つ親として、この母ネコの気持ちが痛いほどわかる。だが、ひと度エサをあげてしまうと、うちに居ついてしまう。そうなっても面倒は見切れない。心を鬼にして、白ネコの視線をなんとか振り切って出勤した。
 そして早起きしてしまった今日の朝、裏庭の芝生に親子が固まって寝ていた。もうダメです。冷蔵庫にあった太いソーセージを食べやすい大きさに細かく切って、親ネコに声をかけた。
「ほれ、食べれ」
ガラス戸の向こうで最初は遠慮がちに、しかしすぐに猛然と食べ始めた。程なくチビ猫たちもそれに続いて、モリモリと食べている。数分のうちに器がきれいに空になった。チビ子たちは既に飛び跳ねて遊び始めている。かわいい。さて、明日からどうしよう。
 コロナの感染拡大が身の回りに迫っていることを実感する日々の中、せめて親子ヌコを手助けしてあげるくらいの広い心を持たねばなるまいか。

2020年6月15日月曜日

おうち時間にオッサンがお絵描き(その8)

 モデルをリアルな女性に戻そう。
 本田翼ちゃんです。ばっさーっていうんですかね、テレビなんかでは。
 この綺麗なお嬢さんの特徴は、顔の全てのパーツの輪郭線が細いってこと。特に目や眉。本来、目はその人のキャラクターや見た目の性格を決定付ける最も重要な部分なので、小さかったり細かったりすると印象が薄くなる。目力が弱いっていうんですかね。だから多くの女性はアイラインを濃くしたり、睫毛のエクステなんかをせっせと付けてメイクに力を入れますね。
 ですが、ばっさーはというと、ノーメイクに近い小さくて細い目が逆にこの人の魅力を最大化しているところが、なんとも不思議です。
 なので、似顔絵を描くにあたっては、全ての線を繊細に描くことに集中しました。ナチュラルな印象を大切にしたいので、ほとんど色も塗らないままフィニッシュです。
カメラの前でも飾らず、作らず、自然体、素のままでいるように見えるところが、好感を集めているのでしょう。

2020年6月8日月曜日

おうち時間にオッサンがお絵描き(その7)

 綾波レイを描いたのなら、アスカも描かねば不公平というものでしょう。だから、描いてみた。式波に苗字が変わる前の、惣流アスカ・ラングレーですね。
 帰国子女で、14歳で大学を卒業してしまうほど頭脳明晰。明るく勝気で、いつもシンジをバカ扱い。みさとさんのマンションにシンジと共に居候。料理なんかはちっともできないので、女子力は低めなくせに、一丁前のレディとして扱わなければ手厳しくやり返されてしまいます。でも、綾波に優しくするシンジに嫉妬したりします。ま、典型的なツンデレですな。
アスカを2.5次元化して描く上で、まずイメージしなくちゃいけないのは、このお嬢さんがまだ中学2年の少女だということ。顔つきも体系にもまだ幼さが色濃くあり、多感で繊細な年頃の女の子なのです。
 気の強い性格を反映して、目つきはキリッとしていることでしょう。ドイツ人との混血故に瞳はブルーですから、人を見下す時はさらにクールになるんでしょうね。そして、体系はスレンダーながらも細い筋肉がちゃんとある。何と言っても、とびきりの美少女です。ツインテールに猫耳までついてます。猫耳が嫌いという男子がいたら、それは間違った育ち方をしていますので、幼少期からやり直してください。
 アスカくん、家の中では時折あられもない格好でシンジの前に登場します。観ているこちらは「こらっ、そんな格好でウロウロするんじゃない!」と、お父さんのような気持ちにさせられます。
 とかなんとか言っちゃって、赤いプラグスーツのアスカじゃなくて、こんな絵を描いてる時点でお前はどうなんだってことなんですけど。

2020年6月3日水曜日

おうち時間にオッサンがお絵描き(その6)

 綾波レイです。ハイ。え?似てない?ええ、ええ、似てません。というか似てせ描いてません。
これまでのお絵描きでは、リアルの女優さんや歌手の似顔絵を、アニメに寄せすぎず、でもリアルを残しすぎない、言わば3次元から2次元に向かって、その中間の2.5次元化することを目指してきました。
 今回は趣向を変えて、言ってみればその逆。綾波レイという2次元をベースに、リアルでこんな女の子がいたら良いなという妄想を、2.5次元化したわけです。2次元から3次元という逆方向で。ま、早い話、リアルにいそうな好みの顔に描き変えたってことです。
 劇中の綾波レイは2次元であるばかりか、アンドロイドですので、人間ですらありません(コアに碇ユイが入ってますが)。だから髪はコスプレみたいな水色だし、目は赤い。なによりいつも無表情で愛想のかけらもなく、ニコリともしません。クラスでもいつも独りぼっちです。話しかけても低音で「なに?」とそっけない返事。
 それなのに、スクリーンのこちら側にいる男子たちの心をわし掴みにするのはなぜなんだろう。
 きっと10人の綾波ファンがいれば、各々の心の中に10通りの綾波レイがいて、みんな各自の理想の女の子をアンドロイドの魂に込めるのではなかろうか。