2012年8月26日日曜日

 月曜の晩から出張でparisを離れるため、しばし更新はお休みします。金曜日に戻ってきますので、週末にはカタナの工作を再開することにします。

2012年8月23日木曜日

SUZUKI GSX1100刀 (18)

 バックステップ作りです。
 ブーメラン形のプレートは1mmと0.5mmのプラ板を張り合わせて1.5mmにしました。実車換算では9mmですから、ほんのちょっと薄いのかもしれませんけど、模型栄えを考慮すると、これぐらいの方が繊細な印象が出るのではないかと思います。軽量化とデザインのため、中央部を繰り抜きました。フレームに片側2箇所のマウントを設けます。
 また、ブレーキ側のプレートは、キット部品のマスターシリンダーを取り付けるためのステーを一体で形成。この部分は1mm厚に残してあります。
 ステップバーはいつものようにプラ棒で、タロッティとドゥカティのステップを足して2で割った感じに。バーにはカッターでギザギザの切れ目を入れ、滑り止め加工を。バーエンドにはリブ加工。
 ブレーキ側のペダルは自作ですが、シフト側のチェンジペダルとリンケージは、キット部品を流用します。ただし、ステップ位置が変わることによって、リンケージが届かない可能性もあるので、その場合は洋白線に置き換えましょう。
 何回やっても、カスタムパーツで一番好きなバックステップ作りは気分が高揚し、楽しいです。

2012年8月21日火曜日

SUZUKI GSX1100刀 (17)

 いよいよマシンの顔、フロントカウルに着手です。
 先ずはキット部品を仮組み。前方両サイドに下方向に伸びていた魚の胸ビレみたいな部分は切り取ってしまいました。あれ、今だに何の役に立っているのか、解りません。

 そして何が嫌いかって、このヘッドライト下にビロ~ンと突き出した下唇みたいな部分。諸悪の根源ですので、切っちゃいます。

 下唇のところには傾斜をつけました。これだけで、随分と雰囲気が変わります。
 そして、車体のバランスの中でカウル自体の大きさが不足しているので、プラ板で下方向にボリュームをもたせるよう延長しました。その際、フロント部分が間延びした印象とならないよう、グリルふうのエアインテークを設けました。車種は異なりますが、実車でもこうしたデザインのカウルを目にしたことがあります。
 ただし、エアインテークといっても、オイルクーラーはフレームに直接マウントしますから、このグリルの裏側には実際にはホーンを仕込むのかなと思います。

 更に、カウルの両サイドからの流れに沿うように、ヘッドライト両脇と上部などの境目にパテを盛り付けて、全体としてはややスクエアながらも、カタナの鋭さを緩和し、ふっくらと穏やかなシェイプに整形してみました。
 下方向に延長した両サイドの縁のラインは、デザインで少し遊びました。
 ウィンカーは、ステーを取り付けるための四角い凹みが設けられていますので、これを利用して埋め込み式にする予定です。
 さてこれでよしとするか、ヘッドライト上にミニマム・サイズの風切りをつけるか、今、迷っているところです。

2012年8月19日日曜日

Mariage sur Seine

 とても暑くなった昨日、Parisに暮らす友人の結婚式にご招待いただきました。
 高級ブティックが立ち並ぶサンジェルマン・デプレからほど近いSaint Sulpice教会では、当日までに何べんも打ち合わせをしたと友人が言っていたのに、本番になってみると台本にないオシャレなアドリブをじゃんじゃん繰り出すダンディな神父様の進行の下、一般の観光客も自由に列席し、なごやかでとても素敵な挙式でした。

 夜は場所を替え、カッコイイ船を貸しきってのセーヌ河クルーズ・ディナー。8時頃に船着場をゆっくりスタートしてから、先ずはデッキでシャンパンとカナッペ。オルセーや、シテ島や、カルチェラタンあたりの見慣れた景色も、船の上から改めて眺めると、とても新鮮に映ります。
 やっぱりParisの街は美しい。そりゃ一歩裏に入れば汚いところもたくさんあるし、生活してみると嫌になってしまう部分もたくさんありますが、それらを踏まえた上でなお、多くの人を魅了し続ける美しさがこの街にはあります。
 やがて陽も暮れると、船内のテーブルに移り、フレンチのコース。エッフェル塔のライトが灯く頃には、ケーキ入刀ならぬマカロンタワーが、幸せなお二人のお祝いに花を添えていました。

2012年8月18日土曜日

SUZUKI GSX1100刀 (16)

 パリも暑いです。
 今日は、この夏最高の36度。暑さになれてないので、日向にいるのが辛い。
 てなことで、サイドカバーを作っています。左はキットのオリジナル。丸いダイアルは、フューエルコックなのか、チョークなのか。いずれにせよ、折角のアイデアなので、採用したいところ。そこで、プラ板で形成したサイドカバーに、ぴったりの丸い穴を繰り抜きます。勿論、反対側は何も細工はありません。

 両面テープでとりあえず、あてがってみました。
 少し厚みを持たせたサイドカバーの縁には、タンクからつながるようにリブを設けてみました。チョーク?ダイアルもぴったりと収まって、いい感じです。あとは、サイドカバーをフレームに取り付けるための、ステーの位置を検討する必要があります。

 タンク、サイドカバー、いつの間にかできているシート、シートカウルへと続く一連のフォルムに、これで一応の目処が立ちました。最早、カタナの面影はタンクのV字型のくびれにしかありません。それでも、どこかカタナを連想させるエッセンスは残っていると思います。
 実は今回の外装コンセプトは、見た人に「あれ?カタナ?ちょっと違うみたいだけど???と思わせる」、がテーマだったりします。自画自賛ですが、オヂさんは、この方がバイクらしくて好きです。片隅には、うっすらと、GS1000AMAウェス・クーリーを思い浮かべています。

2012年8月14日火曜日

グローバル主義と愛国心とパリ症候群

 競技以外の部分で何かと話題が多かったロンドン五輪が閉幕しました。身体能力の限界に挑む世界の一流スポーツマンたちが見せてくれる素晴らしい技を、もっと純粋な目と心で観たい、そんな思いをあらためて強く持ちましたね。

 さて、日本(人)の国際化、グローバル競争社会への参画という命題が叫ばれ始めてから、随分の時が経ちました。この命題は、あらゆる分野について一見あたりまえの価値観として、何の疑いもなく肯定されてきたと思います。
 しかし、少なくとも国際経済/金融の分野については、市場第一主義とも言えるグローバル経済は既に破綻したとする説が有力です。EUにおいても、人、モノ、金を同じ土俵で共有するという理想は、それぞれの国が抱える国内事情とのギャップや、国ごとの優劣を鮮明にする結果を招き、保護主義への回帰も垣間見えるなど、今や泥船と化しつつあります。

 それでは、スポーツの分野はどうでしょう。奥寺選手がブンデスリーガで、野茂投手が大リーグで活躍したあたりから、様々な種目で優れた日本人スポーツマンたちが、海を渡るようになりました。逆もまた然りで、お家芸の柔道は、今やフランスの方が精神的にも技術的にも上ではないかと思うくらいです。その代わり、三銃士の国フランスは、フェンシングで日本人がここまで強くなることを想像できたでしょうか。スポーツは、グローバル化の評価できる一面に違いありません。
 そのくせ、様々な国籍を持つ中国人が、卓球やバドミントンで上位独占することを問題視する向きがありますけど、それじゃあ欧米各国の代表選手に占めるアフリカ系移民の数は問題にならないのかと問いたくなります。マラソン出場のために日本国籍を捨てた芸人の件も含め、国籍って何なんだろう、愛国心って何という疑問が頭をよぎります。色を問わずメダルの数だけでいえば、日本の獲得数は過去最多に達したそうですが、そもそも選手の出自と国籍が多様にミックスするグローバル社会で、国ごとのメダル数を競う意味がどこまであるのだろうかと、はたと考えてしまいます。国威発揚?なんじゃそりゃと思います。

 韓国選手による政治的アピールが話題になっています。観客として応援する側にいる者はともかくも、選手自身がこうした行為に及ぶのは論外でしょう。ここで考えておきたいのは、愛国心発揮の背景です。自国の選手が一番だと叫ぶ、明らかな誤審をした審判を批判することくらいまでは、百歩譲って愛国心があれば仕方のない行為ですが、他国を批判したりスキャンダルを流して他国の選手の足を引っ張ること、ましてや政治的主張までが愛国心の表れとして肯定されるものでは到底ありません。
 では何故肯定されないか。スポーツマンシップや五輪精神に反するからという、シンプルな答えが返ってくるでしょう。
 そのとおりなのですが、翻って、スポンサーシップなどスポーツの経済的な側面に目を向ければ、自国ブランド、自社製品の売上のためには、他国他社の製品を厭らしく比較しておとしめる広告が溢れています。政治的プロパガンダを如実に表現した広告なども、ざらです。有名選手を広告塔に使ったり、自国ブランドを持たない途上国の選手にシューズなどの自社製品を履かせるために、いったいどれほど大きな資金が動いていることでしょう。今回の五輪では、陸上のトラック競技で蛍光イエローのスパイクが圧倒的なシェアを占めていました。選手団の制服が自国生産品でないことを問題視した国のメーカー製ではないのか。スピード社の水着よりも、審判の買収疑惑よりも、もっと空恐ろしい感じがしました。
 このように、私たちは、ある局面では純粋なスポーツマンシップを盾に、誤った愛国心の発揮の仕方に表向きは怒りを表明するものの、実はその裏ではスポーツが自国産業に直結した稼ぎ場の一つであり、オリンピックは商品見本市であり、儲けのためだったら何でもありという現実にどっぷりと身を浸して生きているわけす。グローバル社会においては、スポーツマンシップや五輪精神などという価値観は実は既に風化し、アンティークの置物のような扱いをされてしまっているのではないかと心配になるのです。そりゃスポーツの世界だって酸いも甘いもあるさって、変な大人の理論に疑問を持つことができないくらい、感覚がおかしくなってしまったのでしょうか。

 話変わって、パリ症候群という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。大いなる憧れと、文化芸術の本場で一流を身につけたいという志を抱き、華の都パリを目指してやって来た外国人が、そのロマンチックすぎる期待と現実のギャップに直面したとき、鬱病に似た症状に陥る適応障害の一種だそうです。2~30代の日本人女性に多いとされています。
 実際、パリに住んでいると、「フランスは好きだけどフランス人は大嫌い」という日本人の科白をよく聞きます。アパルトマンは水漏れと鼠だらけ、おしっこ臭い駅の構内や路地裏、スリや泥棒あたりまえ、電話回線を接続するのに数ヶ月、責任感のかけらも持たずバカンスのことばかり考えて働かない同僚のために自分が残業する羽目に、でもフランス語は一向に上達せず。。。そんな話を並べたら、きっと一冊の本ができてしまうでしょう。セーヌの大河に抱かれた素晴らしい巴里の街並みも、シャンゼリゼやカルチェラタンの輝きも、そんなの全部嘘っぱちじゃないか、あいつら許せん、もう嫌こんな生活、てな具合です。

 オヂさん自身は、たまたま現在の職にありつけたことから、欧州だけでも通算4ヶ国15年を過ごしてきたことが幸いしてか、フランス人に対する期待値はもとより低く、また鈍感力もそれなりに身についているようで、パリだけが突出して悪いという印象はありません。心身共に健康そのものです。アパートでプラモさえ作っていれば幸せというジジィの境地に達しつつあります。
 何が言いたいかというと、昔からフランスで活躍する日本人もたくさんいる一方で、フランスやフランス人を大嫌いになり又は心折れて帰国する日本人がその何百倍いや無数にいるだろうことに思いを馳せるとき、無責任なメディアにさんざ持ち上げられ、メダルを約束し、しかし本番の国際舞台で期待されたとおりの成績が出せなかった途端に突き落とされる、そんな純粋ゆえに気の毒なスポーツ選手の姿とダブるところがあるのです。
 選手には、エコノミークラスに乗せない、どこで何をするにも通訳をつける、日本食も周到に準備する、競技以外のことでストレスを与えず、競技に集中させる。このような考え方が全部間違いとは言いませんし、補助金も不十分と思います。でも、そんな選手たちをパリ症候群にも似た症状にあえぐ日本人としてみれば、国際化/グローバル化は依然として遠い道のりだなぁと感じざるを得ません。今のままでは、メディアに負けないたくましさ、国際舞台で不可欠な人間力というか、したたかさみたいなものが育たないような気がします。

 日本では若者が内向きに過ぎると言われる昨今、オヂさんの会社でも海外勤務を忌避する傾向が年々顕著になってきています。何故だろう。海外生活、楽しいのに。せっかく神様から授かったこの命、どうせなら世界中のいろいろな国の自然、人の文化や価値観や遺産を見てみたい、そんな好奇心旺盛な気持ちを持ち続けたいものです。それには先ず、自国が一番という気持ちをそっと胸に仕舞って、謙虚に相手の文化や価値観を尊重するところから始めなければならないのかもしれません。
 近頃考えていることを綴ったら、長くなってしまいました。今夜もワインです。

2012年8月13日月曜日

SUZUKI GSX1100刀 (15)

 気分を変えて、リアサスをいじります。
 画面左がキットのノーマル・サスの構成部品。5段階の減衰機構がついていて、それをアジャストするためのレバーが付く仕組み。時代を感じます。
 そこで、画面右のように加工してみました。アジャストの段差を削り落とすなど、細かな修正を施し、ボディをブラックアウト。模したのは、オランダのダンパー・メーカーである”ハイパープロ”です。流行のリザーバー付きタイプは主張が過ぎるので、敢えて選択しませんでした。スプリングもブラックにしたいところですが、金属パーツは塗料が上手くのりませんので、これは断念。

2012年8月11日土曜日

SUZUKI GSX1100刀 (14)

 これは、キットのシートカウルです。なんとも言えないデザインです。こんなのなら、付いてない方がまだましだったと思います(そのうち怒られそうです)。

 そして、ご存知のシート。とっても長~くて、のっぺりしていて、色も変なツートンで、大嫌いです。シートのいちばん後ろには、ここにも出てきた3本線、いったい何なんでしょう。いっくらハンスがドイツ人だからって、adidasを意識してのことだとしたら、やめていただきたい(だから、そろそろ悪口は控えたほうが。。。)。

 シートカウルの前後に、プラ板を貼り付けました。色が違っているので解ると思います。こんな面倒な工作をするくらいなら、1枚のプラ板から形を出せばいいのかもしれません。きっとその方が随分と手間も省けるはず。でも、タ★ヤさんが折角用意してくれたキット部品を、できるだけ使いたいのです。
 この作品では、タンデムを想定していませんので、シングルシートを乗せることになります。
 上面には、細長く切り出した別のプラ板を貼り付けて、デザイン上のアクセントをつけてみることにしました。

 シートカウルにざっとサフを吹いて、フレームにビス止めしてみました。まだ表面には細かなキズがありますので、もう一度整えてサフを吹きなおす必要があるでしょう。
 そして、加工途中のシートも乗せてみて、全体のバランスを確認します。
 やや大振りのシートカウルは、昔からヨンフォア用のシングルシートなどを販売しているK&H(紀一と博)さんにワンオフ製作をお願いしました。なんちゃって。カタナの時代考証的にはマッチすると思います。
 タンク下端のカーブとシートカウルの下端のラインが繋がるように、小さなサイドカバーを付けた方がいいかもしれません。

2012年8月9日木曜日

SUZUKI GSX1100刀 (13)

 なでしこJAPANの決勝戦をTVで観ながらの工作です。真面目に応援しないから、負けてしまいました。そりゃ非常に残念ですけど、圧倒的なフィジカルの差を乗り越えて、本当によく頑張ったと思います。お疲れ様でした。大いに胸を張って帰国してほしいです。

 さて、フレーム後方に長く伸びた2本のシートレール、この先の外観をイメージした場合、どう考えても邪魔になるので、リアサスのすぐ後ろの位置でちょん切ってしまいました。
 でも、切りっ放しでは下から覗かれた時に手抜きがバレてしまうでしょうから、キットの中から何だかよく解らない部品を使って(お~い、大丈夫かぁ)、適当に処理することにしました。

 次いで、シートベースというのでしょうか、船底のような部品を、延長したタンクとフレームの見合いで長さを詰めて調整しつつ、タンクと同じナットでフレームに固定するようにしました。これが、この後に作るシートカウルの基礎になります。
 それにしても色のない部品の工作ばかりで、絵的には面白みがありませんね。

2012年8月6日月曜日

皆んなバカンス

 PARISの人々は、今まさにバカンス真っ盛り。アパートの駐車場はガラガラ、道路もスカスカ、いつもなら空きスペースがなくぎっしりと車が並ぶ路上駐車上にも車がまばらにしかありません。
 オヂさんも例年なら、大渋滞の高速道路を降り、家族と一緒に南仏の海岸かプールサイドでひっくり返って冷たいロゼのワインでも飲んでいるところですが、単身赴任になって初めて過ごすPARISの夏は、ひっそりと大人しいもんです。
 これでオリンピックがなかったら、いよいよ手持ち無沙汰だったでしょう。ただ、そのオリンピック中継も、フランスのTVなので当然のようにフランス人選手の出てくる競技ばかりを追いかけていて、見たくもないボートとか乗馬などを延々と放映しています。なでしこ対フランス戦は、ハイライトだけ。

 世の中が皆んな休んでるってことは、うちの会社だけが世の中に反して忙しいはずもなく、仕事はすっかりペースダウンしています。おそらくフランス生活最後の夏になると思いますので、もう少し休暇をとっても全く差し支えがなさそう。とは言え、さて独りでは行くアテもなく、どうしたものか。折角なので、日頃できないことなど、ちょっと真面目に考えてみよう。

2012年8月4日土曜日

SUZUKI GSX1100刀 (12)

 このところ真面目に?模型工作に取り組んでいます。
 フューエルタンクです。なんとなく寸詰まりに思えますが、普段はカウルからシートへのつながりの中でしか見ないので、単体だとこうなっていたんだなぁと、少し不思議な感じがします。

 おもむろに1mmプラ板を切り出して、タンクの「えぐれ」に沿って左右から貼り付けました。勿論、厚紙であらかじめ型紙をとり、左右全く同じ形に調整しています。

 更にプラ板を手前と底を箱状に組んでいき、角を棒ヤスリで丸めていきます。角の接着面の削りを進めると、すぐに突き抜けてしまいますので、裏側からエポパテを盛り付けました。いちばん後ろの下にベロのように出ている部分は、フレームへのマウント用ステーです。タンク形状を変更したことから、キットのマウント位置には付かなくなりました。
 タンクの左右の合わせ目を消すのも、忘れずにやっておきましょう。
 
 軽くサフを吹いて、フレームに載せてみました。
 フレームに新設したマウント位置には六角ナットが埋め込んであり、極小ビスでタンクの取り外しが可能です。まだまだこの先もこうした調整が必要なので、いつまで経ってもフレーム塗装ができません。塗装してしまってからでは、修正の度にベタベタ触って汚してしまうからです。
 延長したタンクは、シートレールにつながるラインに合わせることができました。追加した部分の下の縁には、裏側からプラ板を貼り付けて、溶接リブも再現しています。
 オヂさんは、大きなフューエルタンクが好きなので、これくらいあった方がフィーリングに合うのです。少年の頃に憧れたGS750Gの大きな大きなタンクを思い出しました。

2012年8月2日木曜日

SUZUKI GSX1100刀 (11)

 カタナの外装デザインの中でカッチョ悪い典型箇所の一つが、このフロント・フェンダーです。
 何がダメかって言うと、もう全部ダメ。変な冗談みたい。特に、タイヤとの隙間が妙に大きく開いていて、ブカブカな感じが、生理的に許せないのです。
 ハンスさん(いつの間にか巨匠をファーストネームで呼んでしまってます)、君は偉大なデザイナーなのかもしれないが、ライダーの心が解っていない。
 てなことで、先ずは後ろ側を切り詰めます。adidasみたいな、或いは鮫のエラみたいなところは、せめてもの敬意を表して、残してあげます。そして、ツートンカラーとなる後方1/3くらいのところには、実車にはない僅かな段差がつけられています。んなこたぁないので、削ります。

 次に、肝心のタイヤとの隙間を少なくするために、ボトムケースに取り付く孔の箇所を変更します。修正した位置にはドーナツ状のプラ板を貼り付けました。これは、タ★ヤさんのキットによく見られるのですが、フェンダー自体の幅が足りないために、フロントフォークで挟んだときに、グラグラしないよう調整が必要なのです。
 フェンダー前方も、ノコギリで思い切り切り詰めました。

 全長を短く詰めただけでは面白みが足りないので、切り落とした先端部分を左右半分ずつ、美味しいところだけ利用して、ふくらみをもたせるデザインを試みています。ステーにかかる部分には、半円形に切れ込みを入れました。接着の隙間は、パテで補正しています。

 サフを吹き直して、仮組みしてみました。
 おー、全然イイじゃないか。見たか、ハンス(既に呼び捨て)。この部分は私の勝ちだ。