2020年9月29日火曜日

ひたすらに耐え忍ぶ(コロナ疲れ)

  このエントリを書いている瞬間の世界の人口は、77億7,166万人を超えているそうだ。果たして、そのうちのどれだけ多くの人々が、コロナ禍で様々な制約に耐え、忍び、苦しんでいることだろうか。そして、それはいつまで続くのだろうか。あと数ヶ月なのか、半年なのか、1年以上なのか。先が見えないことが、不安やストレスをさらに増長している。

 エジプトから容易に出られず身動きが取れない缶詰生活は、日々ストレスを蓄積するというよりは、むしろ日々メンタルを削られていく感覚に近い。逃げ場のない暑さは長い夏じゅう身体にまとわりつくようで、9月も終わろうという今でもまだ、日中は38度近くにまで気温が上がる。今日も、銀行まで10分足らずの道のりを歩いただけで汗が吹き出す。

 買い置きの日本食材の在庫は、補充できないまま減っていく一方だ。暑い季節に食べたくなる冷麦や、豚と水菜の冷しゃぶなど夢のまた夢だ。スーパーへ行っても、毎度毎度代わり映えのしない貧相な品揃いにガッカリするだけ。飽きもせずもう何百回も繰り返しガッカリしているわけだ。趣味のプラモデルもできない、写真を撮りに行く先もない。社内の規定で取得が義務付けられている夏季休暇3日間は、何もせず家にいるだけなので、テレワークの日と何ら変わりがない。つまり、保養にも気分転換にもなりはしない。

 PCR検査と自主隔離が最大の足かせだ。エジプトを出国する前72時間以内に受けたPCR陰性証明がなければ国際線に乗れない。成田到着時には抗原検査、さらに2週間の自主隔離、日本から出発する前には再びPCR検査、エジプトに戻ってきてからもさらに自主隔離。こんな制約だらけの条件下で高額のチケット代と引き換えに一時帰国することのメリットが少なすぎて泣けてくる。

 今はただひたすらに耐え忍ぶしかないのだと、頭では理解しているのに、割り切れない。だって、これまでも結構頑張って耐えてきてるんだよね。でも、とんでもない数の人たちが同じように我慢しているんだし、騒げば事態が良くなることもないから。で、こういう時は、肉でも焼いて、カラ元気を出すのです。日本のマヨネーズを贅沢に使っちゃうんです。



2020年9月19日土曜日

癒しを与えてくれる存在

  ゴルフ場で、生まれながらにして癒しを与えてくれる存在に出会った。しかも、フェアウェイを悠然と闊歩していた。

 エジプトでカメレオンを見たのは初めてです。もちろん、サハラ以南のアフリカでは極く普通に見かける生き物だ。ケニアにいた頃は、朝の玄関先にときどき現れた。

 ゆっくりと、一歩ずつ、いちいち前後に揺れながら歩く。顔の真横についた両眼は別々にぐるぐると動いて、あちこちを見ている。前脚の先はまるで足袋を履いた人の足のように二股に分かれていて、木の枝を掴み易い形。きっと、芝生に擬態しているつもりなのだろう、緑色のマダラ模様になっていたけど、本当はもっと綺麗な黄緑色なんだ。

 ラウンド中だったけど、しばしカートを止め、スマホで写真を撮りながら戯れました。で、なんともホンワカとした気持ちにさせられるのです。和むんです。生きているその姿を見せてくれるだけで人を癒し、和ませる、すごい力を持った生き物なのです。



2020年9月9日水曜日

アリとの闘い

 プロボクサーの追想録みたいなタイトルだが、違います。蟻の方です。

 エジプトに暮らしていて、毎年夏になると苦しめられるのは暑さだけではないのです。家の中に侵入してくるゴキブリ、蚊、蟻といった害虫たち。去年の夏はゴキブリに大いに悩まされた。結構デカい奴で、実に気持ち悪い。大嫌いだ。たまらず大家さんに苦情を言って下水回りの害虫駆除を徹底してもらったら、それ以降ピタッと出なくなった。言われなくても定期的にやって欲しい。そして、今年はなぜか理由が全く分からないのだけれど、蚊がほとんど出ない。この夏の間に蚊取り線香を炊いたのは2回だけだ。ちなみに、エジプトの蚊はすごく小さくて、耳元でぷ〜んという羽の音が聞こえない代わりに、飛ぶのが速いから、手でパチンと退治するのはほぼ不可能と思う。少なくとも私には無理だ。

 で、毎年何をやっても出てくるのが、蟻だ。体長1ミリくらいの、これってホントに蟻なの?ってくらい極小の奴から、ちょっと足が長い赤い奴まで数種類。日本の道端でよく見かけるような黒い普通の奴と違って、今まで見たことがない蟻ばかりだ。

 壁と床の隙間、大理石の床の繋ぎ目、台所、排水溝…気がつけば至る所から出没する。スーパーで売ってるスプレー殺虫剤で一撃なので、闘い自体は他愛もない。でも、毎日何匹やっつけても、また出てくる。夜はベッドに上がってきたら噛まれそうで嫌なので、あちこちにスプレーしたいのはヤマヤマなのだが、そうするとこちらが気持ち悪くなるからあまり大量に撒けない。ときどき思い出したように姿を見せるヤモリ君にもう少し頑張ってもらいたいと勝手に期待しているけど、ひょっとしたら殺虫剤の巻き添えを食っているかもしれないと思うと、少し胸が痛い。

 9月に入って1週間が経つというのに、依然として日々の最高気温は35度を超えたまま。涼しくなるまでの間、まだ暫くはアリとの闘いが続くのです。