2016年12月23日金曜日

どちら様もメリークリスマス

 おとといダンボール箱115箱を運送業者に引き渡し、筋肉痛も和らいだ今日からクリスマスを挟んで4連休。それが明けると、家族が帰国します。年末以降はローマに独り。ちと寂しくなりますが、まあしょうがない。
てなことで、世の中は災害やテロやらと物騒な出来事が絶えませんが、この週末はどちら様も平和で幸せなクリスマスをお過ごし下さい。

2016年12月18日日曜日

時事ネタですが

 年の瀬ですな。クリスマス間近のローマから、イタリアの時事ネタを2つ。
 一つ目は、ローマ法王が昨17日で80歳の誕生日を迎えたこと。世界中から7万通のお祝いメッセージが届いたとか。で、ご本人はというと、ホームレスの人たちをバチカンに呼んで、朝食をふるまったそうです。メニューはしっそながらも、伝統のケーキを出したそうで、このあたりがフランチェスコ法王の人気の所以なのでしょう。
 
 もう一つは、先の国民投票において国民から「Non」をつきつけられたことから、レンツィ前首相は辞任。すぐさまジェンティローニ内閣が発足したわけですが、首相府次官(日本でいうところの官房長官)に抜擢されたのが、マリア・エレナ・ボスキ女史35歳。
 以前、美人過ぎるローマ市長と呼ばれるラッジ女史を紹介しましたけど、ボスキさんもこれまたイタリア人が言うところの美人の類。大柄で、まあグラマーというか、色っぽいんだそうです。
 
 それもそのはず、2年前にレンツィ政権の閣僚に初お目見えした際の就任式典では、こんなセクシーなひと幕も。いや~ん。これもまあイタリアらしいといえばらしいですね。


2016年12月12日月曜日

ホームでの勝利は格別

 12日夜、我らがASローマは、ホームのスタジオ・オリンピコにACミランを迎え打ち、見事に1-0で勝利しました。パンパカパ~ン!
 この日のローマは、しんしんと冷える寒い夜でした。ポケットにしのばせたおにぎりを食べても、砂糖てんこもりのコーヒーを飲んでも、身体は温まりません。それでも、キックオフが近づくにつれ、スタンドをほぼ埋め尽くしたサポーターの熱気で、試合直前には既に熱気ムンムン。全員が立ち上がり、マフラーを高く掲げてチームの応援ソングを歌えば、モチベーションも全開です。
  ふと前を見ると、チームカラーのお揃いのニット帽がチャーミングな初老のお二人。冬は誰しもが暗い色のジャケットを着こんでしまいますが、赤と黄色のローマカラーはそんな冬にこそ目立ちますし、可愛いらしくもあるのです。そして、老いも若きも、み~んなローマが大好きなのです。
試合の方は、開始早々にPKを与えたものの、キーパーのシェズニーがこれをスーパーセーブ。そして、0-0で迎えた後半、モヒカン頭がトレードマークのベルギー人MFナインゴランが左足を振り抜いた鮮やかなミドルシュートが決まって、歓喜の瞬間を迎えたのでした。
 移籍がささやかれている本田選手も終盤10分間だけピッチに立ちましたけど、見せ場を作ることなく終了。
 リーグ首位を走るユベントスとの勝ち点差は4のまま単独2位をキープ。しぶとくついて行こうではないか。フォルツァ・ローマ!

2016年12月11日日曜日

カンツォーネな夜

 荷造りにも疲れた土曜日の夜、カンツォーネを聴かせてくれるリストランテに出かけました。
 店の名前「スコーリオ」は、直訳では岩場、食べ物のメニューになると海鮮という意味になります。だから、スパゲティ・アッラ・スコーリオは海鮮スパゲティ。
 子蛸のトマト煮、カルチョーフィ(西洋アザミ)のフライなどの前菜と、紙で包み焼きした海鮮パスタなどをゆっくり食べつつ、キャンティの赤など飲みながら、しばしその時を待ちます。
 歌い手は、この道なん十年というベテランのお二人。ところがどっこい、まあ声が出ること出ること。高音の伸びも素晴らしい。サンタルチア、オーソレミオ、サンタルチアといった定番を次々に、ノンストップで歌いまくってくれました。いつの間にかお店は満員。
 抜けるような青い空、照りつける太陽、海とワインとピッザと男と女。カンツォーネの歌声は、底抜けに明るく、人生を楽しむイタリア人そのものです。お酒も進んで、時間が過ぎるのがもったいない、そんな食事になりました。
お店を出ると、世の中はすっかりクリスマス・モード。つきあたりのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂まで、美しいイルミネーションが繋がっていました。

2016年12月3日土曜日

イタリア首相の賭け

 イタリアでは明後日の4日(日)、憲法改正の是非を問う国民投票が行われます。
 41歳という若いレンツィ首相は、国民がNOの審判を下すようであれば辞任するとほのめかしていて、まさに政治生命を投げ打った大きな賭けに出た訳です。
 憲法改正の中身は、ざっくり言うと、日本の衆議院に当たる上院議会による内閣不信任案提出の権限をなくし、政治の安定化を図るというもの。
 就任当初はその若さと、大好きな自転車(実は安倍総理からシマノの自転車をプレゼントされました。)で議会に通勤するといった親しみ易さから人々の期待を集め、一定の支持率があったものの、その後に打ち出した政策は狙ったほどの成果が上がらず、国民に実利をもらたすには至っていないとして不満が高まっていました。


 もっとも、この間、南部の海岸に毎日大量に流れ着くシリア難民の受け入れや、二度にわたる震災の復興のために巨額の予算を必要としたことが、経済の底上げにブレーキをかけたのは確かで、そこは政治家としても不運だったと言えるでしょう。そして、日本の自民党のように与党が圧倒的多数の議席を持たず、野党の台頭によりねじれが生じている中で、来年はG7の議長としてサミットを主催しなければなりません。そんな焦りが、無謀とも思える賭けにのめり込んでいった理由なのかもしれません。
 しかし、いくら政治の安定化がイタリアにとって長年の懸案であるとはいえ、高い失業率や教育改革といった国民生活に直結したテーマからは程遠く、もっと他にやることがあるでしょうに、保身あるいは党利党略と受け取られても仕方がありません。
 世の中は、英国のEU離脱やトランプ次期大統領の選出にみられるように、保護主義・排他主義といった内向きの思考が主流になりつつあります。今回の賭けも、下馬評どおりNOという結果が出て、政権が自滅してしまうのかもしれません。
 なんて、たまには大真面目なことも書くのでした。

2016年11月27日日曜日

覚醒した我らがエース・ストライカー

 我らがASローマのセンターフォワード、Edin DZEKO(ジェコ)が絶賛覚醒中です。
 ボスニア・ヘルツェゴビナから来たこのエース・ストライカー、昨シーズンはチャンスで思うようにゴールを決めることが出来ず、ストレスの多い時期を耐えてきました。ところが、今シーズンに入ると、初っ端から本来の力を発揮。今日のペスカーラ戦でも2ゴールを決め、シーズン14試合にして12得点はセリエAの得点王ハーラートップ。ELでも先日の対ピルゼン戦でハットトリックを達成したばかりです。
長身でがっしりした体躯は、空中戦に強いばかりでなく、胸でピタリとボールを迎えてのポストプレイが、展開のバリエーションを広げます。そのうえ足元も上手でキープ力があるので「溜め」も作れるし、これでもう少しシュートの精度が上がれば言うことなしですが、現状の調子をキープしてくれれば、得点王に向け期待が高まります。
 実は昨シーズン中、なかなか調子の上がらないDZEKOを信じ、彼を使い続けるようフロントにも意見をするなど陰で支え続けてきたのが、トッティなんだそうです。テレビもそれをよく解っていて、だからDZEKOがゴールする度に、ベンチでにんまりするトッティの表情を映すのです。
 さあ、トップを走るユベントスとの勝ち点差は4。フォルツァ・ジェコ! フォルツァ・ローマ!!

2016年11月21日月曜日

ジュビレオ終了

 昨年12月8日「無原罪の聖母の日」に始まった「いつくしみの特別聖年(ジュビレオ=特別恩赦の年)」が、「王なるキリストの日」である昨11月20日に終了しました。
簡単におさらいしておくと、聖年(ジュビレオ)とは、カトリック教会においてその年にローマを巡礼することによって、罪からの赦しを得ることができるという特別なものです。もちろん、罪と言っても法に触れ刑事罰が課されるような罪のことではなく、内なる道徳的な罪のことを指すのだそうです。前回のジュビレオはヨハネ・パウロ2世の下で2000年がそれにあたり、慣例に従えば25年毎なので、次回は2025年と想定されていたところを、フランチェスコ現法王が諸般の情勢にかんがみて宣言したという次第。
 バチカンの公式統計によれば、世界中にいるカトリックの信者は12億7千万人。そのうちジュビレオだったこの1年の間にローマを訪れた信者は、約2,100万人にのぼるとされています。
 この夏休み、禿を馬鹿にしたり水商売のおネエちゃんをブス呼ばわりしてからかったりという日ごろ積み重ねてきた道徳的な罪から赦され、身ぎれいになりたい一心で、カトリック信者でもないくせに日本から来た友人と一緒に四大教会を巡り聖なる扉をくぐった私たち二人も、バチカンの公式統計である2,100万人の中にカウントされているかもしれないと思うと、何やらローマに来ることができなかった圧倒的多数の敬虔な信者たちにちょっと申し訳ないっつうか、でもちょっとラッキーかもっつうか、そんな気持ちにもなっております。
 閉幕式典には、イタリアの大統領、首相をはじめ、10万人以上の信者がサン・ピエトロ広場に参集したそうですが、何はともあれジュビレオ期間中のローマが、テロのターゲットにならなくてよかったと、安堵しています。

2016年11月20日日曜日

ぜんぶ負け。こんな日もあるさ、ちょいちょいだけど

 我らがASローマはアウェーでアタランタに負け、ロンドンで頑張ってた錦織選手はジョコに負け、お馬さん(マイルC)も負け、国内の女子ゴルフも日本人選手が負け、ついでに豪栄道も負け。結局ぜ~んぶ負けの週末でした(ま、こんなこともあるさ。結構ちょいちょいあるんですけどね)。
 てなことで、秋だけに哀愁漂う投稿になってしまいましたが、しかし、ぜんぶ負けってことは、次は勝ちに転じるしかないのです。そうポジティブに考えれば、何も悲観することなどないわけです。

 さて、秋と言えば、秋冬のローマの名物野菜であるプンタレッレ(日本ではアスパラガスチコリ)が旬を迎えています。こんなやつ。
これを細かく裂いて水にさらすと、あ~ら不思議、くるくると丸まってしまいます。山盛りのプンタレッレに、オリーブオイル、ビネガー、ほぐしたアンチョビ、すりおろしニンニクなどを程よく調合したドレッシングをかけて食べるだけ。
 水菜よりも強いシャキシャキ感、爽やかな中にほのかな苦みがアンチョビの風味と絶妙にマッチした、この季節だけの食材です。

2016年11月14日月曜日

プラモデルから遠ざかっている理由

 こちらがどんな事情からどんなに長いことプラモデル製作から遠ざかろうとも、イタレリ社からは毎月せっせとニュースレターがメールで送られてくるのです。
 しかも、市販のタイミングに少しだけ先立って、新製品のニュースを流してくれるものですから、メルマガ会員としては得した感を微妙にくすぐられるのです。今月号では、こんなカッコいいドイツの軍用サイドカー(1/9スケール)を発表してくれました。エンジンの形からしてBMWに間違いないでしょう。本来ならすぐにでも欲しいです。
それならさっさとポチって、作ればいいじゃないか。だいたいどんだけプラモ机に向かっていないのか。
 理由は必ずしも単純ではないのです。
①いつ転勤の内示があってもおかしくない中で、製作に数か月を要する新しい作品に手を出す勇気がどうしても持てない。
②もともと、ノーマルのキットを魔改造してカフェレーサーに仕上げるという製作スタイルを標榜している中で、それに見合ったキットがなかなか手に入らない。
③そうでなくても既に部屋のあちこちでスペースを食っている完成作品を引越しの時にどうするかという方針すら決まっていない中で、これ以上完成作品を増やすわけにはいかない。
④そうでなくても昼間のデスクワークのせいで夜になると老眼がしょぼしょぼ、肩はコリコリ。とてもじゃないけどプラモどころのコンディションじゃない。

 そんな状況ですので、ブログのタイトルがどんどん相応しくない感じになっている最近の事態について、誰にともなく釈明する次第であります。生活が落ち着いたら、必ずや再開するでしょう。

2016年11月6日日曜日

荷造り

 この年末に、家族が帰国することになりました。息子の進学という避け難い理由による計画的な帰国です。
 アパート地下階の倉庫に山積みしてあったダンボールを数個ずつ部屋に引き上げ、まずは生活に影響のないものから箱詰め開始です。壁に貼ってあった絵や額入りの写真だけでもゆうに5箱以上、いろんな国で買い集めた飾り物やグラス・食器類が数十箱。まだまだ始まったばかりだというのに、既に腕の筋肉がパンパンになり、腰も痛みます。そして、あっという間にダンボール箱が家のそこらじゅうで幅をきかせています。日を追うにつれ、足の踏み場すら無くなっていくでしょう。
 
 残された私のローマでの単身生活がいつまでになるのか、そしてその先がどうなるのか、まだ会社からは何も内示がありません。飛行機が離発着を決断するジレンマゾーンに身を置いているみたいな、落ち着かない毎日です。

2016年10月30日日曜日

モンタルチーノのワイン祭り

 冬時間となった30日の朝、またまたイタリア中部は大きな地震に見舞われました。ペルージャ県ノルチャ村で負傷者20名を出したM6.6の地震は、ローマでもかなり強い(おそらく震度3ないし4)揺れを感じたそうです。
 「そうです」と他人事のように言ったのは、実はこの日、モンタルチーノのワイン祭りに早朝から出かけ、地震発生の時間はツアーバスの中でしたので、感じることはありませんでした。
 さて、地震のことは心配なのですが、心配ばかりしていても暗くなりますので、ワイン祭りのお話をしましょう。

 ローマからフィレンツェに向かう高速を途中で降り、一般道でシエナ方面へと向かうと、モンテプルチャーノなどの村を通過して約2時間半で、小高い丘の上にあるモンタルチーノ村に到着しました。トスカーナ地方のど真ん中、村の周辺は、こんなブドウ畑が延々と続く丘陵地帯です。
 ブドウはとうに収穫を終え、この時期は枝に残った葉が黄色く色づいて大地を明るく染め、息を飲む美しさです。
  モンタルチーノ村の城壁の入口。手前に停めたバスから歩いてアプローチします。
  村の入口では、キアニーナ牛と老人たちが迎えてくれました。
  村の目抜き通りでは、中世の衣装をまとった一団が、鳴り物と共にちょうど行進しているところでした。
 この伝統のお祭りは、正確には「(鳥の)ツグミ祭り」と呼ばれ、毎年10月の最終日曜日に行われます。60年ほどの歴史を持つとされるこのお祭り、実は中世の時代に、長い猟から村に帰ってきた狩人の夫たちを、村の女たちが収穫物を調理してふるまい、村人みんなでブドウ酒でお祝いしたというのが起源だとか。
  さて、村には何軒あるか分からないくらいのエノテカ(酒屋)があります。日よけに書かれた文字のとおり、「ブルネロ・ディ・モンタルチーノ」と「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」という2種類の赤ワインが、イタリアではつとに名が知れています。
 特に、ブルネロ・ディ・モンタルチーノは、樽の中で4年間たっぷり熟成させてから瓶詰されるワインで、従って今売っているいちばん新しいものは2012年ということになります。せっかくなので、1本だけ買って帰りました。
  これは、今が旬のポルチーニ茸(フンギ・ポルチーニ)。ものすごく肉厚の椎茸のようです。焼いてよし、フライにしてよし、スープにしてよしという万能選手。日本ではなかなか生のポルチーニ茸は売っていないようですね。
こちらは、串刺しにした地鶏の若鳥をぐるぐる回しながら炭火で焼くおじさん。
  村の広場にはテントが立ち並び、集まった大勢の人々が、ポルチーニ茸、サルシッチャ(ソーセージ)、地鶏、ペコリーノ・チーズなど地元の旬のつまみを食べながら、ワインをじゃんじゃん飲んで、一日中ワイワイと騒ぐわけです。
  我がファミリーは敢えて喧騒を避けて、こじゃれたリストランテでお昼をいただきました。
 ピチという地元特産の手打ちパスタ、ポルチーニ茸のクリームソースあえ、メインはキアニーナのフィオレンティナ(Tボーン)ステーキ。もちろん、ブルネロ・ディ・モンタルチーノを奮発しました。まあ、たまには良いでしょう。
 車が入り込まない村の細い道は、こんなふうに一斉に旗が掲げられ、夕方まで人通りが途切れることはありませんでした。年に一日だけの、村を挙げてのお祭りなのです。

2016年10月26日水曜日

イタリア中部でまた地震

 26日夜19時過ぎと21時過ぎ、イタリア中部でそれぞれM5.4とM5.9の地震がありました。8月の地震で大きな被害を被ったアマトリーチェのやや北東、山あいの地域です。
 夜なので被害の状況は必ずしも明らかではありませんけど、TVの特番では震源地に近い村Castelsantangelo sul Neraの崩壊した建物や、広い駐車場に集まった車の中でひと晩を過ごす人たちの姿が映されています。余震も続いているようです。被災地の人々の無事と、被害が広がらないことを祈るしかありあません。
ここローマでも、1回目が震度2、次の2回目が震度3くらいの揺れを感じました。地方の小さな村よりは建物もしっかりしているだろうとは思うものの、基本的にはレンガを積んだだけに近い構造で、日本のような耐震・免震設計など全くありませんから、これ以上強い揺れが来たらどうなるのかと、不安であることに変わりはありません。怖いです。
 

2016年10月23日日曜日

今日のチンク

 今日のチンクは、街中で見かけた、これまた隅々までピカピカの1台。レストアしたばかりなのか、いずれにせよオーナーの愛情と、車職人の丁寧な仕事ぶりが容易に想像できるコンディション。
 あー良いなぁと眺めていたら、やおら窓が開き、オーナーとおぼしき人を含む2名が乗った車は、パタパタと楽しい排気音を残して走り去ってしまいました。
 どちらも実に良い感じのおジイちゃんたち。髪や髭がすっかり白くなるこの御歳まで、いつもこのチンクに並んで乗って、馴染みの店までちょっとお出かけ。仲間たちと交わす話題は昨晩のサッカーか。おジイちゃんたちにとって、このチンクもたぶん若い頃からの大切な相棒であり、欠かせない友人なのでしょう。




2016年10月17日月曜日

カフェレーサーの聖地グッズが新宿に

 東京近辺に住んでおられる方に朗報です。
 ロンドン郊外に所在するカフェ・レーサーの聖地「ACE CAFE LONDON」の公式ポップアップ・ストアが、新宿マルイ本館に期間限定でオープンしたそうです。
数年前、オジさんは本家本元を訪れる幸運に恵まれました。たしかあの時は、お店のイベントとしてスズキGSX-R祭りをやっている最中でした。ヨーロッパ各地のナンバープレートを付けたピカピカのカスタム・バイクたちで埋め尽くされた駐車場に着いた時点で既に興奮度はMAXに。
 写真を撮りまくり、お馴染みのロゴがばっちり入ったパーカーやステッカーをいそいそと買い込んだ、幸せな時間でした。
 カフェ・レーサー愛好家でなくても、男の子ならアイテムのひとつひとつがいちいちカッコ良い!と感じるに違いありません。お時間が許せば是非、強くお勧めします。まずは以下のサイトを覗いてみませんか。
https://news.webike.net/2016/10/13/72866/

2016年10月16日日曜日

モノクロで撮るROMA(その1:クイリナーレ~共和国広場)

 良く晴れた日曜日。
 3年半を過ぎたローマでの生活も、残りの時間が少なくなってきた予感がしてきましたので、記憶と記録のためにもきちんと写真に撮っておこうと思い立ちました。
 見どころ満載のローマの街を巡るには、時間的にも体力的にも一日二日では到底間に合いません。ですから、今日はここからここまでというふうに区域やテーマを細切れに区切って、シリーズで取り組むしかありません。良い散歩にもなります。

 ということで、第1回目は、クイリナーレから共和国広場までをたどってみましょう。
古代ローマの7つの丘のひとつ、クイリナーレの丘に建つPalazzo del Quirinaleは、1583年に当時のローマ法王により建造された宮殿で、現在はイタリア大統領官邸として使われています。いわばイタリアのど真ん中からスタートとうわけです。
宮殿正面の広場Piazza del Quirinaleからは、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂も臨めます。そして広場にはオベリスクが。
  クイリナーレ広場から9月20日通りに続く道を北へ進むと、2つの公園に挟まれる形でベルニーニの設計によるSant'Andrea al Quirinale教会が右手に見えてきます。
  いわゆる官庁街でもあるこの通りは、車の往来もさほど多くなく、気持ち良く散歩できます。それにしても、10月中旬とはいえ快晴のローマの陽射しはこの時期でもかなり強く、コントラストが強く出過ぎてしまうため、撮影には厳しい条件。露出を上げると白い部分が飛んでしまうし、逆に下げ過ぎれば日陰の部分がつぶれてしまいます。
もう少しだけ進んで細い通りとの交差点、Chiesa di San Carlo alle Quattro Fontane聖堂の建物を含む4つの角には、それぞれ異なる彫刻が施された4つの泉(噴水)が迎えてくれます。
  なぜモノクロなのかというと、街並みに似つかわしい派手な看板や、工事中であることを示す蛍光色の表示などが絵の中に入ると、途端に生活臭がしてきて残念な気持ちになるからです。さびれた裏道などはそれでも良いのですが。。。
 引き続き9月20日通りを、右手に国防省やイタリア中央郵便局などを見ながら歩いて行くと、大きな交差点の左奥にサンタ・マリア・デッラ・ビットーリオ教会が見えてきます。1600年代のはじめに完成したこの教会、ダン・ブラウン著「天使と悪魔」に登場したことから人気が出ました。
  教会の交差点から、老舗の高級ホテルST.Regisを横目に大通りを車と同じ方角に南下すると、共和国広場(Piazza della Repubbulica)に出ます。
放射状に道路が出入りする大きなラウンドアバウトの南側半分を、馬蹄形のアーケードが囲んでいます。
アーケードの中から、凝った造りの照明とアーチ越しに見える反対側には、古代ローマの遺跡をベースに、ミケランジェロが設計したとされるサンタ・マリア・デッランジェリ・エ・デイ・マルティーリ(Santa Maria degli Angeli e dei Martiri)という長い名前の聖堂が見えます。
  第1回目はここまで。次はどの辺りを攻めましょうかね。
  因みに撮影機材は、相も変わらず古びたCanon EOS30Dと、レンズはSigmaの17-70です。ISO800。多くの写真は露出を2/3マイナス補正。


2016年10月10日月曜日

今日のチンク

 今日のチンクは、珍しいバンです。ボルドーレッドの塗色を含め、ピカピカの素晴らしい状態を維持している立派な1台。

 こんな街並みに似合いすぎていて、後ろのsmartがいなければタイム・スリップしたかのようです。

 さて、パリのオートサロン(モーターショウ)で、CSAリサーチ社による興味深い調査データがシトロエン社により発表されました。
 ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、ポーランド、ポルトガル、イギリスの各国を対象に行ったサンプル調査によれば、これら7カ国の国民が生涯のうちに車の中で過ごした時間の長さは平均4年1か月であるのに対し、イタリア人のそれは5年7か月に及ぶそうです。
 ひとえに車好きがそうさせるのか、ひどい渋滞のせいなのか、はたまた自家用車以外の公共交通機関が不十分だからなのか。日本の都市部ではこの半分もいかないのではないでしょうか。いずれにせよ、日常生活における車への依存度を端的に表すものとして、トリビア的な面白さを感じました。

2016年10月5日水曜日

他人事とは思えません

 去る8月24日にイタリア中部を襲ったM6.2の地震では、約300名の尊い命が奪われました。中でも、約230名が亡くなり、街が瞬時にして瓦礫の山となったアマトリーチェに、昨4日、フランチェスコ法王が電撃訪問されました。
 今なお1400名の被災者が避難生活を続けるアマトリーチェの市民に向けてメガホンを手にした法王の言葉を、イタリアの新聞が報じていますので、そのまま引用します。つたない和訳もつけてみましたが、google翻訳などで英語にしてみると、実に平易で誰にでも分かりやすい単語が使われていることに驚かされます。
"Andiamo avanti, sempre c'è un futuro. Ci sono tanti cari che ci hanno lasciato, che sono caduti qui, sotto le macerie. Preghiamo la Madonna per loro, lo facciamo tutti insieme. Guardare sempre avanti. Avanti, coraggio, e aiutarsi gli uni gli altri. Si cammina meglio insieme, da soli non si va. Avanti! Grazie".
"前に進みましょう。未来は常にあります。私たちの愛する多くの人が、私たちを残してこの瓦礫の下に倒れました。私たちの皆が、彼らのために聖母に祈りましょう。前を向くのです。次に勇気をもって、互いを助け合いましょう。共に歩くのです。独りで歩いてはなりません。前に!有難う。"


 この夏、集中豪雨による河川の決壊や土砂崩れなど様々な自然災害に見舞われた日本を、日本の外から見つめる日本人の一人として、アマトリーチェの状況を他人事として受け止めることができません。もちろん、自身の揺れを体感した一人としても。
 農家と民宿を融合させた「アグリ・ツーリズモ」が盛んなイタリア中部地方。何もかもを失い、これから急速に寒い季節を迎えようとしている人々に思いを寄せ、ささやかではありますが募金もしましたし、レストランではせっせとチャリティ・メニューであるアマトリチャーナを食べています。でも、一個人の力ではこれ以上は何ともなりません。東北や熊本の震災被害のときに抱いたのと全く同じ無力感を味わっています。
 せめて、「喉元過ぎれば。。」とならないよう、自戒の念を込めてこのエントリを書いてみました。

2016年9月30日金曜日

頑張る中年の星

 つい数日前40歳を迎えた我らがASローマの王子様(プリンチペ)ことフランチェスコ・トッティ。昨日のEL予選では、ホームにルーマニアのチームを迎え4-0で快勝した試合にトップ下で90分間フル出場。しかも、相手のオウンゴールを除く3得点をアシストする大活躍を見せつけてくれました。
シーズンごとに巨額の移籍金が飛び交う中で、選手も監督も様々なチームを渡り歩くのが常態化しているプロサッカーの世界にあって、かたくなにASローマひと筋をつらぬくトッティ。熱狂的なローマニスタたちから愛される永遠の背番号10番が素晴らしいのは、その存在感ばかりではありません。
 ボールのタッチ、フォワードに配給するラストパスの精度、更にはセットプレイにおける強烈かつ正確なキックは、観る人に常に新鮮な驚きと興奮をもたらすもので、間違いなくいまだ世界のトップクラスを維持しています。そりゃ走るスピードやスタミナは歳相応に衰えていますけど、40歳にしてこのクオリティとパフォーマンスは目を見張るものがあります。
 翻って、そんなトッティよりもひと回り以上歳をとってしまった自分はと言うと、さてどうでしょう。お腹が出っ張り、老眼が進み、歯もガタガタ、早歩きくらいのスピードでしか走れなくなってしまいましたが、オジさんもそれなりに頑張ってるんですよ。日々パソコンの画面と格闘し、頻繁に出張もします。フェラーリなんか夢のまた夢だけど、中古の小っこいトヨタで渋滞の中を通勤してるんです。そして、明後日の日曜は大事なインテル戦。先日買ったばかりのトッティのユニフォームを着て、スタジアムに中年の星を応援に行くのです。トッティが頑張る姿を見せてくれれば、こっちも頑張れるような気がするのです。

2016年9月19日月曜日

ASローマ愛

 敬老の日。老人と呼ぶにはちと早い微妙な年頃のおじさんを労ってくれる人はいませんので、自分でご褒美をあげることにしました。
いそいそと車でお出かけした先は、街の中心にあるオフィシャル・ローマ・ストア。セリエA今シーズンのASローマ公式ユニフォームです。ベテランのボランチ、デ・ロッシとどっちにしようかとさんざ迷った挙句、やっぱりここは記念の意味でも、永遠の10番、王子様トッティにしておくのでしょう。
 でも、私だけこれを買って帰ると、我が家のサッカー少年から非難を受けることは間違いありませんから、俊足のウィング、サラーのサイズ違いも合わせて購入。今まで買わなきゃ買わなきゃと思いつつもずっと後回しにしていたので、ようやく胸のつかえが下りたような気分です。
 昨日のアウェー戦、vsフィオレンティーナは0-1で惜敗してしまいましたけど、ホームの観戦チケットを購入済みの10月2日のvsインテルでは、きっとやってくれるでしょう。フォルツァ・ローマ!!!

2016年9月13日火曜日

歯を抜かれてHPほぼゼロ

 寄る年波には勝てず歯周病を患ったのに放っておいた私が悪かった。しょっちゅう腫らしてグラグラになっていた下の奥歯を、ついに歯医者に抜かれました。痛みの恐怖と格闘すること約1時間。終わった時にはもうぐったり、HPはほぼゼロまで削られて、死んだ目で職場に戻りました。

 歯を抜いたくらいでブログなんてと言われるかもしれませんが、必ずしもそのこと自体を話題にしたいのではないのです(いえ、私にとってはじゅうぶん大事なんですけど)。
 なんてことのない市内の住宅地に、アールヌーボー、アールデコ、ギリシャ、ゴシック、バロックといったいくつもの建築様式を見事にごっちゃ混ぜにミックスしてしまった26棟の集合ビルと17戸の独立家屋が密集する「Quartiere Coppedè」と呼ばれる地区があり、その入り口にあたるアーチの左側の建物の4階に、歯医者があるのです。
分厚くて重そうな木製の玄関扉の奥で人の出入りを監視する管理人は愛想笑いでやりすごした後、鉄製の格子扉の内側に更に観音開きの木製の扉を備えるアンティークなエレベーターに乗り込みます。歯医者の入り口は、まるで高級ホテルの支配人の部屋のよう。出迎えてくれた妙齢の秘書兼歯科助手にうやうやしく案内されて診察室へ。。。
いくら建物や構えが「らしく」なくても、やることは歯医者の治療そのものです。ますます歯医者が怖くて、好きじゃなくなりました。でも、来週は抜糸に行かなくちゃなりません。