昨年12月8日「無原罪の聖母の日」に始まった「いつくしみの特別聖年(ジュビレオ=特別恩赦の年)」が、「王なるキリストの日」である昨11月20日に終了しました。
簡単におさらいしておくと、聖年(ジュビレオ)とは、カトリック教会においてその年にローマを巡礼することによって、罪からの赦しを得ることができるという特別なものです。もちろん、罪と言っても法に触れ刑事罰が課されるような罪のことではなく、内なる道徳的な罪のことを指すのだそうです。前回のジュビレオはヨハネ・パウロ2世の下で2000年がそれにあたり、慣例に従えば25年毎なので、次回は2025年と想定されていたところを、フランチェスコ現法王が諸般の情勢にかんがみて宣言したという次第。
バチカンの公式統計によれば、世界中にいるカトリックの信者は12億7千万人。そのうちジュビレオだったこの1年の間にローマを訪れた信者は、約2,100万人にのぼるとされています。
この夏休み、禿を馬鹿にしたり水商売のおネエちゃんをブス呼ばわりしてからかったりという日ごろ積み重ねてきた道徳的な罪から赦され、身ぎれいになりたい一心で、カトリック信者でもないくせに日本から来た友人と一緒に四大教会を巡り聖なる扉をくぐった私たち二人も、バチカンの公式統計である2,100万人の中にカウントされているかもしれないと思うと、何やらローマに来ることができなかった圧倒的多数の敬虔な信者たちにちょっと申し訳ないっつうか、でもちょっとラッキーかもっつうか、そんな気持ちにもなっております。
閉幕式典には、イタリアの大統領、首相をはじめ、10万人以上の信者がサン・ピエトロ広場に参集したそうですが、何はともあれジュビレオ期間中のローマが、テロのターゲットにならなくてよかったと、安堵しています。
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