BMW R75/5カフェ
製作所要日数は約3カ月。素組みに近いこともあるけど、自分としては極めて速いペースで完成に至ったことが嬉しい。家の中は採光が十分でないので、外に出て撮影してみました。
1969年にR50/5、R60/5と共に発表されたこのバイクは、シンプルなフレーム構造や、リア・サスがほぼ直立しているディメンションを見ると、いかにも時代を感じさせる設計だ。シャフトドライブだからリアはほとんど片持ちみたいなものなのかもしれないけど、それにしても左スイングアームなどはとても細い。エンジンは、BMWの象徴たる伝統の水平対向2気筒。左右シリンダーは、上から見ると位置が前後に少しずれていて、面白い。クランクシャフトの向きの問題で、停車状態で空ぶかしすると車体が傾くんだよね。それでも、「静かな巨人」と呼ばれた排気量750ccのR75/5は、当時BMWが技術の粋を集めて世に放ち、ロングセラーとなった。素姓のとても良いバイクであることに異存があろうはずもない。今だに多くのファンがいるだろうし、オヂさんもチャンスがあれば是非実車にもまたがってみたい。
なお、タンクは、弁当箱とかトースターとか呼ばれる四角い巨大なものではなく、1971年に加えられたUS輸出仕様のスマートな形状。好き嫌いはあるだろうが、カフェ・レーサーとしてはこちらの方がイメージに合うかもしれない。
【主なスクラッチ(自作)ポイント】
(ベースキット:TAMIYA1/6 US輸出仕様)
・タンク溶接リブ・・・キットでは省略されていたので、プラ板0.5mmを裏から貼り付け。
・タンク形状・・・前方両肩にパテ盛りして、ふっくらとしたシェイプに。
・シングル・シートカウル・・・シートベースのみ活かしてプラ板の箱組からスクラッチ製作。形状は、タンクとのマッチングを重視。シート地はオフ・ホワイトの革張りを表現。リベットは虫ピン。なお、本来シート下にある小物入れのスペースは省略。
・テールランプ・・・キットのレンズのみ活かしてリアフェンダーに縦に配置。ランプハウスはフェンダーに合わせて黒塗装。
・前後フェンダー・・・縁の形状をスリム化(うすうす攻撃)。リアは長さを少し切り詰めた。
・フロントフェンダーの風切り・・・0.5mmプラ板。留め金具はアルミ板に虫ピンでリベット。
・前後スポークホイール・・・0.5mm真鍮線でスポーク張替え。ニップルは1mm皮膜線のチューブ。リム及びハブは、塗って磨くクローム塗装。
・前後ブレーキロッド・・・真鍮線に置き換え、スプリングは0.3mm針金をコイル巻き。
・左右マフラー・・・オリジナルから約3cm切り詰めショート化。連結パイプなし。
・エンジン・・・ほぼ素組み。クランクケースは塗って磨く鉄色、シリンダーはフラットアルミ塗装。
・キャブ・インシュレーター・・・結束バンドを0.5mmアルミ板から切り出し、リベット止め。
・バッテリー・・・留め金具及びフレームへの固定ゴムバンドを自作。
・デカール・・・メーターとタンクのエンブレム以外は自作。シートカウルにはカフェ・レーサーの聖地ACE CAFEのステッカー。
・ワイアリング・・・アクセル、クラッチ類は太さの異なるケーブル(皮膜線)を使用。
製作技術の不足から残念ながら実現できなかった点は、バックステップ。フレームに固定されている大きめのプレートが、タンデムステップの受け(作品では目隠し)とマフラー・ステーを兼ねているため。これをフレームから切り離してしまうと、マフラーの位置決めが難しくなる上、シフト・リンケージもかなり複雑になると思われたため、断念してしまった。それと、ハンドル・バーは、一文字でも良かったかもしれない(BMWはコンチハンでしょう、と勝手に思い込んでしまった)。
4 件のコメント:
う~む、ビッグスケールならではの作りこみと自然光での撮影でまるで実物です。(背景もスケール感をスポイルしてないから尚更)
こういったオールドスタイルのバイクをカフェレーサーに仕上げるのもいいなあと感じました。
どろゑびす特急さん
お褒めのお言葉、ありがとうございます。
カフェレーサーへの共感も嬉しいです。
引き続き楽しみながら頑張りまーす。
完成おめでとうございます。
すごく速いですね。
でも、すごいスクラッチの数です。
自然光の写真はすごく本物っぽくなりますね。
参考になります。
YASUさん
次のCBに早く着手したい一心で。。。いつもはこんなに手が(老眼が)動かないんです。
サーキットは無理としても、オシャレなガレージの前とか、そういう背景を探して撮るのも良いかもしれませんね。
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