四輪の、しかもミリタリー・モデル初心者の私が、無謀にも軍用ジープに手を伸ばしたのは、日本に住む友人の影響と言っていいでしょう。ミリ系に詳しいこの友人、フランスに私を訪ねて来た時も、世界遺産のモンサンミッシェルを目の前にして、世界遺産そっちのけでノルマンディの砂の色に一人ごちて、いたく感動していました。きっと、上陸作戦のジオラマのイメージと重ねていたのでしょう。
さて、今回はイタレリ社からインストの指示を見る前に、あてずっぽうで5色のアクリル塗料を購入していました。車体色に選んだのは、フラット・ミリタリー・グリーンというもの。上の画像左半分が塗装前、右が塗装後ですが、その違いがお分かりいただけるでしょうか。
はしごみたいなシャーシに、エンジンが載りました。簡単です。だって、カチャカチャ組んで、ばーっと同じ色に塗ってしまえばいいんですから。以下、友人とのやりとり。
私 「板バネくらいは、ちょっとした金属表現をしちゃってもいいの?」
友人「死にたいならどうぞ」
私 「へ?」
友人「自然にない色が森などの自然の中で目立つのは解りますよね。戦地で目立つというのは、どうぞここが標的ですから撃って下さいと敵軍にお知らせしているようなものです」
私 「そ~なんだぁ(大汗)」
1/24サイズのエンジンは、想像以上に小さく、スペースとの闘いとなりました。手持ちのケーブルではプラグコードの取り回しすら容易ではありません。
きっと隊員たち自らの手で整備し易いようにと、あちこちにコーションステッカーが貼ってありますので、なるべく再現するようにしましょう。
私 「エンジンくらいはヘッドカバーとかに違う色を塗っちゃってもいいんだよね? 資料画像でも個体によって微妙に色が違うんだけど」
友人「あのですね、戦時下に60万台が作られてるんですよ。しかも米軍から指図された冗談みたいな納期に間に合わせるためには、町工場も駆り出してやってるわけですから、工場によって多少の色目が異なるくらいのことはあるのです」
私 「あっ、それならほんのちょっとのカスタムくらいは許されるってこと?」
友人「何を訳わかんないこと言ってるんすか。米軍の発注は、小さくて、ひたすら丈夫な同じ車を、直ちに60万台作れってことですよ?誰がカスタムしてる暇があるんですか」
私 「トホホ。。。」
。。。戦争を知らない世代の友人(しかも歳下)は、決して怒らずに優しく諭してくれます。その優しさは身に沁みるのですけど、なぜだか涙が出そうです。
2014年12月7日日曜日
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