2014年8月11日月曜日

南イタリアにちょっくらお出かけ

週末に少しだけ休暇をくっつけて、南イタリアに足を延ばしてきました。
 初日は、ナポリ郊外のポンペイ。AC79年に大噴火したベスビオ火山(写真上)から流れ込んだ火砕流により、一瞬にして消え去った街の遺跡です。石とレンガを積み上げ、整然と区画された都市の姿は、静岡県の登呂遺跡に代表される弥生時代の日本の生活様式とは随分と違うもんだなぁと、遠い昔に届かぬ思いを馳せるのでした。

ポンペイ遺跡で興味深かったのは、街中を碁盤の目に走るこの道。この時代の主要な移動手段は馬車ですが、石を敷き詰めた道には車輪の跡が轍になっています。そして、道いっぱいに馬糞が散乱しているため、歩道から人々が馬車道を渡るための飛び石が置かれているのです。馬糞を踏まなくて済むとはいえ、けっこうな匂いだったんでしょうな。

二日目は、長靴型のイタリアを西から東に横断し、プーリア州のアルベロベッロに行きましたよ。「トゥルーリ」と呼ばれる三角帽子の屋根が特徴的な建物がびっしりと林立する様は、異国情緒に溢れています。さすがは世界遺産。きっと多くの人が、一度は映像で見たことがあるのではないでしょうか。たいへんフォトジェニックな街で、何枚写真を撮ったことか。

アルベロベッロから州をまたぐと、旧市街が世界遺産に登録されているマテーラです。 旧市街にところ狭しと建ち並ぶ洞窟住居群は、イタリア語でサッソ(Sasso=石)と呼ばれています。二つの地区からなるサッシ(Sassi=Sassoの複数形)を見渡すテラスのレストランで、昼食とシャレ込みました。
 英語が堪能な街のガイドさんによれば、マテーラが世界遺産に登録されたのは、石と漆喰で固めた家並みが作る景観だけではなく、水源の極めて乏しい土地で、貴重な雨水を地下に掘った巨大な貯水タンクに溜めて共同使用する伝統的な水道システムが、現代のエコに通じるものとして評価されたとのこと。なるほど。

最後は、再び長靴の西側に戻って、映画の舞台にもなったことで日本でもおなじみのアマルフィ。断崖が続く海岸沿いの道は景観が美しく、人気が出るのも頷けます。ただし、一車線の道路はこの時期は著しく渋滞するため、これを避けるように少し南のサレルノという街から、小さなフェリーで行きました。

 今回の小旅行、ちょっと恥ずかしいくらい有名どころばかりを巡る「おのぼりさん」に徹してみました。これはこれで、悪くはありません。が、とにかく暑かった~。

2 件のコメント:

YASU さんのコメント...

絵になる素晴らしい景色ですね。
いい景色で、
食べ物も、
美味しかったことでしょう。
旅行にでたらやはりその土地の美味しいものを美味しくたべることが楽しみですね。

みやっち さんのコメント...

>YASUさん
良い写真に必要な要素は、良い被写体(景色)8割、良いカメラ1割、そして良い残りの1割が天気です。腕前は関係ないのでした。