2014年8月31日日曜日

HONDA CB110RB2(その4)

エアファンネルを作ります。
 きれいなラッパ型にテーパーしたファンネルをプラパイプから作るのは、私のスキルでは無理というもの。いろんな方法をトライしてみた上での結論です。仕方がないので、やや短く、直線的なファンネルで妥協せざるをえません。
 適当な長さに切ったプラパイプに、予めとっかかりとなる穴を空けておいた1mmプラ板を貼り付けて、削り込んでいきます。作業の過程で、ヤスリでファンネルの胴体を傷つけてしまわないよう、マスキングテープで養生しておきます。

試作品3つ。
 左は、サイズが小さすぎ。真ん中は、1.5mmプラ板を貼り付けてみたもの。非常に難儀したわりに、出来はそれほど良くありません。
 右のものを採用しましょう。でも、あと3つ同じものを作らなきゃいけない。パイプの内側を削り込むので、接着面はミニマムです。慎重な工作が必要とされます。


いくつも同じものを作って、出来の良い2つを外側に配置しました。でも、結局ファンネルそのものをブラックに塗装してしまったので、あまり個々の精密感を追求しなくてもよかったのかもしれません。ま、自己満足ということで。

2014年8月30日土曜日

HONDA CB110RB2(その3)

キャブレターの工作です。欲を言えば、最新のFCR4連をスクラッチしたいところですけど、やたら時間がかかりそうです。なので、ノーマル部品を採用して、少し手を加えるてみることにしました。
 真ん中の黒いパーツは、スロットル・ケーブルの取り出し口。キットのゴムパイプを差し込むだけの造形です。これじゃあワイヤーを引っ張れません。
 そこで、0.5mmプラ板から何やら丸いのや角ばったものを切り出し、穴を開けております。園芸用の被膜線も中の芯線を抜き出しました。

滑車状に組み付けた丸い部品にワイヤーを引っ掛けて、ダブルのケーブルがちゃんと機能する形にしました。

ノーマルのキャブレターだと、スロットル・プラーは4連キャブの真ん中に位置します。でも、折角カッコ良くみえる工作をしたので、一番手前のキャブに取り付け、横からバッチリ見えるようにしてみました。実車にもこうしたカスタム例がときおり見られます。
 さ、次はファンネルを作ってみましょう。

2014年8月27日水曜日

HONDA CB1100RB2(その2)

工作開始であります。張り切って行こ~。っと、フレームの組み立てで、いきなりつっかえてしまいました。右側のダウンチューブはエンジンハンガーから下が一体形成になっていて、クランクケースを横からすべり込ませた後に接着しなさいというのが取説の指図。
 てことは、ダウンチューブが途中で途切れているってことですか。あーっ、そうか、1100Rでも、初期のRBまではひょっとしたらCB750/900Fと共通のフレームなのかも。実車の資料が少ないため、本当かどうか分かりません。ムムム、手ごわいぞ、RB。
 どちらにせよ、一体形成は勘弁して下さい。

てなことで、エンジンハンガーの付け根から、ちょん切ってしまいました。各々を独立したパーツとして成形するためです。

フレームはプラ棒で芯を刺し、パテ盛りしてがっちりと繋いでしまいました。ハンガーは裏側の余計な肉を削り落として整形。これでよし。クランクケースが載らなかったらどうしましょう。まあいい。
 実はこれ以外にも、フレームの裏側は、ところどころ肉抜きがなされているので、ついでに埋めておきましょう。
 それにしても、他にもこんな罠というか、ひっかけが散りばめられていたら厄介だなぁと、初手からやや気勢を削がれた形ですが、頑張りましょー。

2014年8月25日月曜日

HONDA CB1100RB2(その1)

新シリーズの開始です。お題は、ホンダCB1100RB2。
 1981年にデビューしたというこのRB2型は、生産台数の少なさ故、実車をほとんど見たことがありませんでした。これに続くトリコロール・カラーのRC型で初めてその存在を知り、しかし逆輸入販売価格には300万円近いプレミアが付いていました。少年の私にとっては、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーに匹敵する、まさに「高嶺の花」「憧れの的」だったのです。
 少し興奮しながら、早速キットを開封してみました。部品点数があまりに多く、カメラのフレームに収まるように並べきれません。箱の上に置いた100mmのタバコと比べれば、その大きさが何となくお分かりいただけるでしょうか。とにかく外装パーツが大きくて、早くも圧倒されています。

このレジェンドとも言うべきバイク、果たしてどんなふうに作りましょう。
 RB2の特徴は、前輪が19インチ(RC以降は18インチ)、ホイールはいわゆる裏コムスター、インテグラと共通の丸1灯ハーフカウル、完全なシングルシート、タンデムステップなし、ホワイトxレッドの塗装といったところでしょうか。
 多くの人がそうであるように、私もこのハーフカウルの形状は好きではありません。では、RCやRDのいいとこどりをしてモディファイしてみるか、それともレーサーRCB1000の面影を追求するか、はたまた全くオリジナルなカスタマイズを試みるか、思考があちこちに飛びます。
 手元にある資料をあれこれと眺めては、一つ一つのパーツのイメージを固めていく作業(妄想)は、実に飽きることがありません。一方で、現在でも未だ色褪せぬオーラを放つバイクに対する畏敬の念も強くあるため、たかがプラモとはいえ、排気管を交換する程度のことしか出来ないかもしれません。
 前作のモトクロッサーのように、すいすいと工作が進むとは到底思えません。長い目で見守っていただければ幸いです。

2014年8月24日日曜日

短いバカンス

 短いバカンスから帰って来ました。行って来たのは、騎士団によるイスラム支配との闘いで知られるマルタ共和国。シチリアの南、地中海に浮かぶ小さな島国です。
 これでも立派なEU加盟国。ユーロがそのまま流通し、英語が公用語と、旅行するには便利ですね。車も右ハンドルでした。
 
 連日ドピーカンの晴天、気温は35度前後。流石に暑いです。島の北側、セイント・ジュリアンという港町に宿をとり、三日目にはボートに乗ってコミノ島という離れ小島に足を延ばしました(実際に乗ったのは写真のボートではない)。
 
 穏やかな海に揺られること1時間半、到着したコミノ島は、ダイバーのメッカでした。白い砂と非常に高い透明度の海がもたらすエメラルド・グリーンの世界は、バカンスに相応しい景色。水中眼鏡をつけて海に入り、深さ5メートルくらいのところでパンの耳をほぐすと、たちまち数百匹の熱帯魚に囲まれます。長い海外生活でも、こんな経験は初めてで、かなり興奮しました。
 岩場で滑って転んで膝を擦りむいたのも、バカンスの思い出の一つと捉えることにしましょう。

2014年8月20日水曜日

YAMAHA YZ250(完成編)






連載第16回目にして完成です。製作日数50日。オジさんとしては、異例とも言えるスピードで出来上がりました。
 初めて手掛けたモトクロッサーは、保安部品や余計な装飾品が一切排除され、レースに勝つためだけに特化した設計の妙を、プラモでも存分に味わうことができました。あくまでスリム、軽量で、2スト250ccのレスポンスの良いエンジン・パワーをダイレクトに後輪に伝え、優れた前後のサスが路面のギャップを吸収する。まるで自分のライディングが上達したかのような乗り味だったに違いありません。

【ベースキット;TAMIYA 1/6 YAMAHA YZ250】
【主なカスタム・ポイント】
 ・前後ホイールのスポーク張り替え
 ・フューエル・タンク加工
 ・リアフェンダー加工
 ・シート加工
 ・エキスパンション・チャンバー&サイレンサー(セミ・スクラッチ)
 ・ワイアリング
 ・その他細部のディテールアップ
 ・USヤマハ・インターカラー

 当初は、現代ふうのハイパー・モタードを目指す選択肢も考えました。しかし、手元に適当なタイヤがなく、断念。ただし、シリンダーヘッドのフィンが美しい空冷エンジンや、一見華奢なダブルクレドール・フレームをはじめ、30年以上前のモデルを現代のパーツでモディファイするのは、やはり無理があります。それに何より今回は、当時センセーショナルな活躍を遂げたバイクに対する敬意を込めて、ミニマムのカスタムにとどめることにしたのです。
 そして、完成した作品を見るにつけ、機能美が集約されたモトクロッサーの美しさ、カッコ良さはこの上なく、あらためてこれまでの自分の視野の狭さをガツンと気付かされた思いです。これからは、食わず嫌いすることなく、いろんなジャンルのバイクを手掛けてみたくなりました。

 応援してくださった方々に、感謝します。また次の作品も楽しんで頂けるよう頑張ります。
 そして明日から短い夏休み。海岸でひっくり返ってきます。

2014年8月17日日曜日

YAMAHA YZ250(その15)

外装パーツたちの塗装が終了しました。完成が間近に迫っています。
 タンクのインターカラーは、これまでに蓄積した誤魔化しのテク(ローテクですけど)を駆使して、なんとか見られるまでになりました。ついでに、フロント・フェンダーも三色に塗り分け、ビスを金属の虫ピンの頭に変えてみました。クリアがけは、塗装とデカールの保護程度にさっと吹いたままでフィニッシュです。
 レンサル・ハンドルふうのバーには、プロテクターを通し、ジャンク・デカールから適当なものを貼り付けておきました。
 ゼッケン・プレートは、無塗装のままです。取説によれば、ゼッケンの色はクラスによって分かれており、シニア(上級)が赤地、エキスパート(中級)が緑地、ジュニア(初級)が黄色地、その下にノービスとされています。キットに入っていたデカールは、赤地と黄色地のみ。さてどうしましょう。
 と、いちおう考えてはみたのですけど、今回の作品の想定は、「行きつけのバイク屋のオヤジさんが、ガレージの隅に埃がかぶったまま放置されていた古いモトクロッサーをタダでくれたので、レストア整備して動くようになったものの、モトクロスはやったことがないので、レースはおろか、河川敷で練習すらできないヘタレ」という設定です。なので、ゼッケンは入れないでおきます。なんちゃって。

2014年8月16日土曜日

YAMAHA YZ250(その14)

  外装パーツの塗装に着手しています。
 黄色x黒のストロボ・ストライプといえば、お馴染みのUSインターカラーであります。
これがやりたくて、このキットを買ったと言ってもいいくらいです。
 しかし、天性の塗装下手は、何度修練を重ねても上達の兆しが見えません。細いマスキングテープを張り並べ、息を詰めて塗った結果がこれ。こちら側はそれでもなんとか自分的にはギリギリ妥協できるレベルなのです。え~っていう声が聞こえますけど、そういうときは、なるべく遠くから薄眼で見ることをお勧めします。

しかし反対側は、もうダメです。線はガタガタ、四角の大きさはまちまちで、形も歪んでおります。でも、こんなこともあろうかと、ブラックはエナメル塗料なのでした。皆んなが見てないうちにダメな部分を薄め液でさっと拭き取って、塗り直すことにします。
 ちなみに、ストライプ前方の白い部分には、YAMAHAのロゴが入る予定です。

2014年8月13日水曜日

YAMAHA YZ250(その13)

割りとどうでもいい細かい工作をしております。
 これはステップ。可倒式であるならば、どこかにスプリングがついているはずで、省略されているので、針金をぐるぐる巻きつけました。だからといって、可倒になったということでは勿論ありません。

これは、リアのブレーキ。ロッドにはスプリングを模したであろうモールドが施されていましたので、削り落として、ここにも針金をぐるぐると巻きつけております。だからといって、バネが効くようになったということではありません。

これは、フロントフォークのトップブリッジとステム部分。インナーチューブに締め付けるナットは、いわゆるダルいモールドが一体形成されていましたので、削り落として真鍮線を通しました。だからといって。。。しつこい。

最後はオマケ。フロントのゼッケンプレートの取り付けです。取説の指図は、「輪ゴムでとりつけます」となっていまして、キットにはご丁寧に専用の輪ゴムが同梱されていました。しかも、何の変哲もない極く普通の輪ゴムのようです。
 んなこたぁない。ので、何とかしましょう。

2014年8月11日月曜日

南イタリアにちょっくらお出かけ

週末に少しだけ休暇をくっつけて、南イタリアに足を延ばしてきました。
 初日は、ナポリ郊外のポンペイ。AC79年に大噴火したベスビオ火山(写真上)から流れ込んだ火砕流により、一瞬にして消え去った街の遺跡です。石とレンガを積み上げ、整然と区画された都市の姿は、静岡県の登呂遺跡に代表される弥生時代の日本の生活様式とは随分と違うもんだなぁと、遠い昔に届かぬ思いを馳せるのでした。

ポンペイ遺跡で興味深かったのは、街中を碁盤の目に走るこの道。この時代の主要な移動手段は馬車ですが、石を敷き詰めた道には車輪の跡が轍になっています。そして、道いっぱいに馬糞が散乱しているため、歩道から人々が馬車道を渡るための飛び石が置かれているのです。馬糞を踏まなくて済むとはいえ、けっこうな匂いだったんでしょうな。

二日目は、長靴型のイタリアを西から東に横断し、プーリア州のアルベロベッロに行きましたよ。「トゥルーリ」と呼ばれる三角帽子の屋根が特徴的な建物がびっしりと林立する様は、異国情緒に溢れています。さすがは世界遺産。きっと多くの人が、一度は映像で見たことがあるのではないでしょうか。たいへんフォトジェニックな街で、何枚写真を撮ったことか。

アルベロベッロから州をまたぐと、旧市街が世界遺産に登録されているマテーラです。 旧市街にところ狭しと建ち並ぶ洞窟住居群は、イタリア語でサッソ(Sasso=石)と呼ばれています。二つの地区からなるサッシ(Sassi=Sassoの複数形)を見渡すテラスのレストランで、昼食とシャレ込みました。
 英語が堪能な街のガイドさんによれば、マテーラが世界遺産に登録されたのは、石と漆喰で固めた家並みが作る景観だけではなく、水源の極めて乏しい土地で、貴重な雨水を地下に掘った巨大な貯水タンクに溜めて共同使用する伝統的な水道システムが、現代のエコに通じるものとして評価されたとのこと。なるほど。

最後は、再び長靴の西側に戻って、映画の舞台にもなったことで日本でもおなじみのアマルフィ。断崖が続く海岸沿いの道は景観が美しく、人気が出るのも頷けます。ただし、一車線の道路はこの時期は著しく渋滞するため、これを避けるように少し南のサレルノという街から、小さなフェリーで行きました。

 今回の小旅行、ちょっと恥ずかしいくらい有名どころばかりを巡る「おのぼりさん」に徹してみました。これはこれで、悪くはありません。が、とにかく暑かった~。

2014年8月6日水曜日

なんだ、ただのスーパーバイクか

 
 近所の小さなバイク屋の前に駐車していた見慣れぬ1台。大型のBMWだということ以外は、何も知識がありません。異形デュアルヘッドライト、トリコロールの鮮やかなカラーリング、フロント・フェンダーやシリンダーヘッドカバーには、カーボンファイバーが使われています。そしてフェアリングにはBOXER CUPの文字が。
 が、それ以上は分かりません。車に左右から挟まれて停めてあったので、真横からのアングルで全体像を確認することもかないません。とりあえずスマホでパシャリ。
 
家に帰って来て、ググりました。
 Boxer Cupは、フラットツインのワンメークレースのことで、このモデルは2004年に発売されたレーサー・レプリカ。正式にはR1100S BCR。日本に輸入されたのは僅か80台だとか。なぁんだ、ただのスーパーバイクだったのか。どうりでカッチョ良いはずだ。とても10年まえのモデルとは思えません。
 さて、それはそれとして、明日からイタリア南部に小旅行に出かけてきます。
 
 

2014年8月4日月曜日

YAMAHA YZ250(その12)

  連載12回目にして自立しました。
 オジさんの工作ペースとしては、異例の速さであります。まだいろんな部品が不足していますけど、外装パーツ以外の主要な部分はヤマを越えました。ドライブ・スプロケが透かして見えるところは、カッコ良いですね。

リアのモノサス、先端はフレーム前方の三又部分で受けていますが、噛ませるワッシャーの数を調節して、ほんの僅かながらにヒップアップさせました。
 モリモリの筋肉のようなチャンバーが、数少ないカスタム・ポイントとして訴求効果を発揮しています。