2020年1月27日月曜日

エジプトでインプラントをやるのか(恐怖しかないが)

 歯医者の教授先生から治療方法についての説明を受けてきました。名刺を見ると、いろんな肩書きがずらっと並んでいる。まあそれなりの権威ある方なんだろう。
 レントゲン写真を見ながら、曰く、「下の前歯3本は、ダメだなこりゃ。ベストな治療方法は、3本とも抜歯してそのうち2本をインプラント、真ん中はブリッジをかける。それ相当のコストはかかるけど、長い目で見たら他の選択肢はないよ。」
 3本をいっぺんに抜歯するという時点で既に頭が真っ白になりかけた。怖気付いてしまった私は、それでも頑張って、ちょっと食い下がってみた。
「あのぉ、悪い1本だけを抜いて、インプラントまたは部分入れ歯って選択肢はホントにないんでしょうか。あとの2本は行く行く日本でとかって。。。」
「Not acceptable, from the dentist's point of view」歯科医の観点からは、同意できませんなと一蹴されてしまいました。患者のリスクを最小化するのが医者であると力説する。お節はごもっともなんだろう。
「そうすか。」
 絶望の淵に立たされたような気がしてきた。
「で、その方法ですと、ざっくりで良いんですけど、コストはおいくら万円くらいに?」
 ネットで調べる限り、日本ではインプラント1本が30〜50万円という相場とされている。しかも保険が効かない。なので、最も気になるのがコストなだけに、質問も恐る恐るだ。例えばヨーロッパで盲腸の手術のために入院したら、確実に100万円を超える。エジプトではどうなんだろう。
「一口にインプラントと言っても、世界中に100以上のメーカーがあると言われてます。製品によって品質もお値段も結構な幅があるのは、自動車なんかと同じと考えてください。そして、安物買いの銭失いにならないためには、ここでケチケチしないことです。決してお安くはありませんが、なるべく評判の良い上質な製品を使うべきですな。安い順に、アメリカ製、ドイツ製、スイス製の3種類で助手に計算させましょう。因みに、どれを選んだとしても歯科医の儲けは一緒ですから。」
ぼったくるつもりはないよと宣言しているのだろうか。待つこと10分。助手のお姉さんが見積書を持って現れた。小さい字で丁寧に計算されているのが分かる。
 第1段階の抜歯とインプラント手術で約32万円。骨の安定を待って3ヶ月後の第2段階で成形したブリッジを装着するのが約12万円。合わせて約44万円也。頭がくらっとするのを堪えて、しばし考える。これは日本に比べて相当にお安いと見るべきか、エジプトにしては法外なお値段とみるべきか迷うところです。なんと言っても保険が効かないので、オール自腹です。iMacとゴルフクラブを買ってもまだお釣りが来るんです。
「お金と心の準備が出来次第、お越しください。」
 そう言われても、すぐに決心なんか出来ません。だって、まだ最大の質問が残ってるんですから。
「あのぉ、手術って、どれくらいの時間がかかるんですか?で、痛いんですよねぇ」
「ん?ちゃんと麻酔もするし、大丈夫だよ。所要1時間くらいかな。そんなことより、手術前3日間、術後1週間はタバコをせめて半分の本数にとどめてもらいますよ。」
 この際、タバコの本数ぐらい、我慢するってば。それより、いくら大丈夫とか、そんなことよりとか言われても、やっぱりとてつもなく痛いに違いあるまい。決断した瞬間から、迫りくる恐怖に耐えられるんだろうか。どうする、俺。 

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