2020年2月6日木曜日

そして迎えたインプラント手術

 終わりました。インプラント手術。これが終わるまで、ソワソワと迫りくる恐怖で、何も手につかない感じの日々でした。
 今日は一日仕事を休んで、朝10時半のアポに備えます。術後すぐは食べることができないだろうから、朝一から大盛りパスタをかっ込んで、逃げ出したくなる自分に勢いをつけました。ていうか、昨日の夕方くらいに歯科助手のお姉さんから電話があり、「抗生物質ちゃんと飲み始めてますか?明日はお待ちしてますからね」と、しっかり釘を刺されていたのでした。
 歯科医に到着すると、受付で治療開始前にお金を払ってくれという。大丈夫だよ、逃げたりしないから。
 で、麻酔科医によってたっぷりの麻酔がかけられ、おもむろに教授先生が手術を開始。なんていうか、あれはもう歯科治療というより、建設工事みたいなもんですな。非力な女性にはできそうにない作業、そんな印象でした。局部麻酔だけど鏡があるわけじゃないので、目の前には教授先生と助手の覗き込む顔と、何やら先端が鋭い機材しか目に入りません。見てると怖いだけなので、目をつぶったまま1時間ちょっとはかかったでしょうか。それほどの痛みもないまま終了。歯がなくなった隙間を埋める入れ歯のようなものも、既に出来上がっていて、人前に出るときはそれをすぽっとはめるだけ。後は、3ヶ月後に本ちゃんの義歯を入れれば完了となります。
 術後にレントゲンをとり、インプラント の位置を確認した教授先生、「見なさい、骨のど真ん中に、しかも理想的な角度で埋めこんだ。我ながら完璧。あなたはラッキーだよ」と。確かに、麻酔はとてもよく効いていたし、先生の手際も良かった。なんなら練馬で通っていた歯医者より技術的にも上かもしれない。
「ハイ、麻酔の先生、助手の諸君、ご苦労さ〜ん」と言って満足げに部屋を出ていく教授先生の顔は、とても満足そうで、背中には今日はビールが旨いぞと書いてあるようでした。あ、でも酒は飲まないのかな、ムスリムだから。でもドイツの国家資格取ってるのにビール飲まないってあり得ないよね。
  書いてもらった処方箋を持って、その足で近所の薬局へ。痛み止めと、白血球の働きを助けるステロイド剤のアンプルを購入。こちらの薬局ではその場で注射してもらうんですが、親分みたいな店主の指示を受けたのは、たぶん息子と思しき男なんだけど、どう見てもまだ十代の少年。白衣なんか着てません。普通にGパンとパーカー。
 え?こいつが注射するの?という質問をしたところで、事態は何も変わりそうもないので、もう毒を食らわば皿までの心境で、奥まった汚いところに進み入る。「肩?」と尋ねると、「尻だ」という。まあ、注射器も針も包装された新品なので、滅多なことにはならないだろう。で、ブスッとやって、レジにいた別のお兄ちゃんに幾ら?と聞くと、24ポンドだという。150円くらい。ほんまかいな。
  明日と明後日は、きっと襲ってくるであろう痛みと戦うため、痛み止めの錠剤片手に家でゆっくり療養します。あ、でもステロイド剤の注射はあと2日続けるんだった。明日は別の薬局に行こう。

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