昨晩、出張先のモロッコからローマに帰って来ました。
イタリアとモロッコは飛行機で僅か2時間半の距離ですが、1時間の時差があります。モロッコに着いたら時計の針を1時間巻き戻すのです。8時に到着したと思ったら、実はそれは現地ではまだ7時。つまり、往路は1日が25時間となるのです。逆に、復路はこれと反対で、戻って来た途端に時計の針を進めるわけですから、1日が23時間しかない計算になります。ただし、このように、東西の別を問わず、時差のある方向へ行って帰って来るだけなら、行って来いでチャラなので、損得勘定もゼロとなります。
さて、私は過去に、時差の生じる移動だけでも数十回、いやおそらくは3ケタの移動を経験して来ました。その中には、東へ東へと行ったまま戻ってこないことも、或いは地球をぐるっと回る旅もしてきたわけです。例えば明日、駐在の任期を終えて日本に帰国するとなると、いっぺんに8時間も損をすることになるのです。
このロジックでいくと、私はこれまでの人生でいったいどれだけの時間を損得してきたのだろうかと、ふと考え込んでしまいました。今まで疑いもせず自分は今日で何歳と何日などと思い込んでいた自分の年齢ですら、とたんに怪しく思えてきました。
それにしても、時計の針を進めたり戻したり。考えようによっては、飛行機はまさに現実のタイムマシンではないかとすら思えます。
2 件のコメント:
なんだか相対性理論のウラシマ効果みたいで面白いです。
しかし、それだけの移動をされてるとは。
本当にお疲れ様です。
人生得したと思えれば、いいですよね。
>YASUさん
うちの会社では、長期の海外駐在から日本に帰国した者が、日本の様々な変化にすぐにはついていけないことを浦島太郎になぞらえます。また、浦島太郎状態からキャッチアップすることを、リハビリとも言います。
人生、時間の長短ではなくて、どう生きたかが大事なんだろうと思いますけど、プラモを作っている時間が無駄だとは決して思いません。そうですよね。
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