2015年1月28日水曜日

1/24 トラバント601 (その1)

 ランドローバーの完成を待ちきれず、次のお題に突入してしまいます。
 旧東独のアイドル(ほんまかいな)、トラバントです。
 言わずと知れた国民車、西独のVWビートルに対抗するべく、1958年から1991年までの33年間にわたり旧東独と周辺国の人々に愛されてきたトラバント。その歴史の中でも、64年以降の最も長期かつ280万台という最大生産台数を誇る、第三世代の601型が今回のお題です。
 エンジンは、空冷2ストローク2気筒600cc。2ドア・セダンのスタイリッシュなボディは、プラスチックに紙パルプの繊維を混ぜ込んだ素材で、しばしば「紙で出来た車」と呼ばれていました。
 実は私、トラバントが生産された最後の3年間、隣国のチェコ共和国に滞在していました。そのため、チェコ国内でもトラバントがまだまだ元気に走っていましたし、実際に乗ったこともあります。思い出も鮮やかな1台と言って良いでしょう。

さて、キットは、Revell社製の601sというもの。これは、ベルリンの壁崩壊から20周年を記念して2009年に開催されたイベントに合わせ、Revell社が小児がん撲滅キャンペーンの一環として、ライプツィヒ所在のアーチストたちとのコラボによるチャリティ企画に出品した貴重な一台。ベルリンの壁(マウアー)をイメージさせる楽しいペイントが、ボディ全面に施されています。今で言う痛車のはしりといったところでしょうか。どうぞ思いきり貼って下さいとばかりにデカールが同梱されているのですけど、無理、私のスキルでは到底きれいに貼れる訳がありません。

  キットの中身を確認します。まあ何とも潔い。タイヤと透明部品以外は、白一色です。そして、思いのほか部品点数が多いなぁという印象。ちゃんとエンジンもスペアタイヤもついていますし、ボンネットやトランクも開閉できそうです。

そして、箱には小児がん撲滅基金のパンフレットと、可愛らしいステッカーが入っていました。このキットのお買い上げ代金から自動的に2.50ユーロが、基金に寄付されるとのこと。取説の最初の頁には、「30年前のドイツでは、小児がんと診断されるのは死刑宣告にほぼ等しい状況でしたが、こうしたチャリティ活動により小児がんセンターが設立されるなど医療体制の目覚ましい改善が図られた結果、現在では80%の患者がその小さな命を救われるまでになりました。この基金の運営には、公的資金は一切投じられておらず、すべて市民からの募金によっています。」と解説しています。
 私も、ただプラモを買っただけなのに、なにやら少しだけ良いことをしたようで、清々しい気分になります。

そういえば我が家には、崩壊したベルリンの壁の欠片があります。まだ壁があった頃と、なくなった後と、それぞれ一度ずつベルリンを訪れたことがあるのです。東西境界線の検問所チェックポイント・チャーリーや、ブランデンブルグ門、そして四角四面で無味乾燥な印象を覚えた東側の街並みなどを思い出しながら、魅力たっぷりのトラバントを作ってみることにしましょう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

gallina


みやっちさん、こんばんは。
すっかり、カー・モデルにもはまっていますね~(笑) トラバント、初めて知る車です。
なかなかレベル社も、魅力的な車種選択をしているようですね。何より自分が気に入ったのは、カラーリングとデカールです。
プラモデル作りでデカール貼りは大好きです。みやっちさんの手で、素敵なトラバントを作って下さい。

みやっち さんのコメント...

>gallinaさん
こんばんわ。カーモデル楽しいです。
特に、古くてちっちゃい車がなんとも可愛らしくて、ハマりつつあります。
まだまだ上手にはできないかもしれませんが、楽しんでいただけるよう頑張ってみますね。