2015年1月25日日曜日

1/24 Landrover 109LWB (その8)

 ランドローバーの製作も終盤にさしかかっています。
 両サイドのドアにはロゴ・プレートを貼りつけました。60年以上前のケニアに、現代のようなクオリティのステッカーが普通に作れたとは到底思えませんから、薄い鉄板に見立てた0.3mmプラ板に自作デカールを貼り付けて、両面テープでボディにくっつけてあります。プレートの縁はシルバーで着色して金属っぽさを求めました。
 肝心のロゴ「TUSKER」は、ケニアで創業1922年という老舗酒造会社の看板商品のビールで、今でもケニアだけでなく広く東アフリカ各国で販売されており、その売り上げはアフリカ最大を誇ります。なんでも、創業者(もちろん白人)が象のハンティングに行き事故死したことにちなんで、ラベルに象のイラストが描かれたんだとか。
 私もケニアに滞在していた当時は、ほぼ毎日のようにTUSKERビールを飲んでいました。口当たりが軽く、飲み易い。ゴルフやテニスで汗を流したあとのTUSKERは、最高でした。
 ただ、ときどき気が抜けていたり、不純物が混じっているためそれがボトルの中で腐食したりしているものがあって、だから現地に暮らす人は、飲む前には必ず瓶を陽に透かして中身を確かめていました。もちろん、無料で交換してくれます。

 さて、この車の持ち主は、どうやらTUSKERの関係者ということのようです。ひょっとしたらビールだけじゃなく、ケニアの特産品であるコーヒー豆や紅茶の輸出にも携わっていたのかもしれません。ドアにはナイロビ、モンバサという文字が書かれていることから、港町モンバサに構えた輸出拠点との間を行き来していたのでしょう。ナイロビからモンバサまで陸路約500km。50年代当時は道路の整備も行き届いておらず、長く、険しい道程だったに違いありません。ランドローバーは、そんなヘヴィなデューティをきっと難なくこなしていたことでしょう。

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