2019年8月14日水曜日

Vacationに引きこもってみた(4日目)

 日曜日から今日までの犠牲祭の4連休。ゴルフにも旅行にも行かないどころか、近所へ買い物に出ることもなく、かと言って家で何か有機的な活動や行動をとることもなく、TVとPCの前に座る以外なにもせず引きこもってみました。もっとも、引きこもりとはいえ誰かが勝手に食事の用意をしてくれるわけでもないので、生きるために自炊はしなければならないのですけどね。
 だって、お盆だから海や川のレジャーは避けた方が賢明だし、7月に日本に一時帰国したばかりなので旅行で散財するほどの余裕はないし、このところちょっと疲れ気味なのでわざわざ40度の炎天下でゴルフして体力をすり減らしたくないし、と、言い訳のネタには困りません。
さて、俗にいうVacation=ヴァケーションは、語源はVacant=空っぽなので、何の予定も入れずに過ごすことだと、長年ずっと思っていたのです。で、それを実践してみているのですけど、引きこもり4日目にしてホントにそういう意味で良かったのか、自分の理解と行動に急に自信がなくなってきました。
 そういう時は、権威に頼りましょう。びっくりするような誤訳が出てくるgoogle翻訳などはダメです。ここは、Cambridge Dictionaryを参照します。発音は、「ヴェイケイシュン」です。
●Vacation(名詞)=a time when someone does not go to work or school but is free to do what they want, such as travel or relax:
 これを訳すと、「仕事または学校へは行かず、例えば旅行またはリラックスするなど何をするのも自由なとき」となります。実に正しい。私の行動の正当性が、2つしかない例示の一つという高い優先順位で証明された気になります。
●Vacation(名詞)=a period of the year when schools or colleges are closed, or when law courts do not operate:
 もともとは、一年のうちで学校や裁判所が休みの期間=Vacationと定義しています。Holidayのことです。つまり、公共性のある休日のことでしょうから、犠牲祭というエジプト国民(特にムスリムにとって最も重要な)の休日もこれに当てはまると言って良いでしょう。つまり、私が如何なる行動をとるかどうかに関係なく、今はバケーション期間なのだということです。ふむふむ。
 ところが、
●Vacation(動詞)=to travel to a place in order to relax, when you are not at work or school:
 この単語を動詞として使う場合、とたんにそれは、「仕事または学校がないときに」という前提で「旅行すること」に限定されてしまうことが解ります。更に、「リラックスするため」という旅行の目的まで縛りをかけています。唯一、旅行先だけがa placeと自由を与えられているのです。
 つまり、タイトルの「Vacationに引きこもってみた」は、Vacation期間に引きこもりという行動をとってみたという意味では正当なのだが、逆に、引きこもりという形でVacationしてみたということにはなり得ない。旅行しない奴が偉そうに何を言うかと叱責されているのだと理解されます。
 しかし、
●Vacation(名詞:米)=a period of time to relax or travel for pleasure instead of doing your usual work or school activities:
 ある意味いい加減なアメリカ英語になると、Vacationの意味の縛りは劇的に緩和されます。曰く、Vacation=「平素の仕事や学校活動に代えて、楽しみのためにリラックスまたは旅行する期間」。Holiday期の制約もありませんし、こちらではとるべき行動の第一例示がリラックスとなっており、並列ながらも旅行より先に書かれています。ただ、pleasureのためという目的のお仕着せがあるのは、ちょっといただけません。家でリラックスすべき理由は、冒頭にも述べたとおり、様々あって良いと思うのです。
 まあでも、ようやくVacationの正しい意味が解ったからと言って、急に今日の行動予定を変えることもしないんですけどね。

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