2011年9月29日木曜日

セニック...ドナドナ...

 Paris生活の2年半を支えてくれたセニックが、逝ってしまいました。
 いえ、正確には、お金さえあれば、この11年落ち10万kmオーバーのベテランを救えたかもしれないので、ある意味、安楽死を選択したようなものです。
 以前所有していたことがある故の親しみ易さ、運転席からの抜群の視認性、荷物積載能力の高さ、DHOCエンジンの思いがけない力強さ、ダブルサンルーフ、アルミ、革張りシート。そこまでは、狙い通りの期待に、見事に応えてくれていたのです。
 先日、何気ない朝の通勤途上、僅かな路面の段差を通過した際に「ごとっ」という音がエンジン付近から聞こえた次の瞬間、耳をふさぎたくなるような騒音と振動が、コクピットを包みました。数日後、凱旋門から僅か1~2分の正規ガレージに預け、診断の結果を待ちました。
 修理費見積もり額は、3,800ユーロに達しました。ギアボックスを支えるユニット一式、前輪のロッカーアームとタイヤ交換、その他もろもろ。。。あのぉ、この車、5,000ユーロくらいで購入したんです。しかも、数か月前には、この世代のセニックの評価を一気に下げる定番の「3速固着」オートマから、1,000ユーロ以上を費やして脱出したばかり。更に、民間ながら準公的に中古車の市場取引価格を決めるArgus誌でも、11年落ちの車は既に市場価格をつけていない状況。
 残念ですが、大枚をはたいて救うほどの価値を見出せませんでした。てなことで、明日にでもガレージに引き取ってもらう(ただし、修理診断費99ユーロ也をしっかり払わされます)ことにしました。
 ドナドナド~ナ。。。。荷馬車は走る。。。

2011年9月25日日曜日

悲喜こもごも



 雲ひとつない快晴の土曜日、パリ環状線からA4号線を東へ約30分、ユーロ・ディズニーランドの一角にあるGolf de Disneylandへ行ってきました。

 浮島のグリーンや、ピートダイふうのバンカーなど、ややトリッキーな(悪く言えばミーハーちっくな)設計もところどころに見られるものの、全体としてはアップダウンも少なく、好感の持てるコースです。

 ふと、1999年カーヌスティで開催された全英オープン(the Open)が思い出されます。

 最終日、17番ホールを終えた時点で3打差のトップに立った無名のフランス人、ヴァン・デ・ヴェルデ。初優勝は確実と思われた最終ホールで、ティショットを曲げ、リカバリーショットも観客席、次いで水にまで入れてしまった彼は、トリプルボギーの大叩き、結局プレイオフで逆転負けを喫してしまいました。

 優勝者としてではなく、悲劇の主人公として一躍有名になったヴァン・デ・ヴェルデですが、ここGolf de Disneylandのティーチング・プロであったということは、昨日まで知りませんでした。

 私たちアマはいつも、大叩きしてしまった後、冷静になって振り返ると、「どうしてあんなに無理しちゃったんだろう」と反省します。でも、何度反省しても、「ハマってしまう」のがゴルフでもあります。

 この地味で華奢な「ヤサ男」といった印象のフランス人プロも、きっと大舞台の優勝がかかった18番ティグラウンドで、既に真っ白になってしまったのでしょう。かえって好感が湧いてきました。

2011年9月22日木曜日

何度めの復活?

 我が愛車、ポンコツのBMW520iが何度目なの?っていう復活を遂げました。
 この夏休み、家族が一時帰国している約ひと月の間、もっぱらルノー・セニックが、通勤にもプチ旅行にも活躍してくれました。家族が戻ってくるなり、そういやバッテリー上がってないかなぁと心配しつつBMWのエンジンをかけたのが約3週間前。妙な音と共に、エンジンから白煙が。。。
 16万kmにしてついに寿命かと思いきや、シリンダーヘッドのガスケットが劣化してオイル漏れ。隙間から勢いよく白煙が噴き出していたことが判明。哀れレッカー車で運ばれ、メーカーからの部品待ち。ついでに足回りの再調整を含めて修理代金は460ユーロ也。ガスケット自体の値段は、たった35ユーロだっていうのに。。。
 とはいえガレージから戻ってきた愛車は、これだよ、これ!って小躍りしたくなるくらいのスムーズさ。流石はシルキー6と呼ばれる静寂かつマイルドな吹けあがり。まだ高速を走っていないので検証しきれていないものの、低速での足回りのガタつきも感じません。こうなると、いくら古いモデルとはいえ、バイエルン生まれの高級車の魅力を改めて肌で感じます。
 と思いきや、今度は順番待ちしていたかのように、セニックが突然の不調に陥ってしまいました。こちらも10万km超のベテランですから、何でもありっちゃありなんです。。。

2011年9月18日日曜日

手長猿いじり(22)

 エキパイには、メタルックを貼り込みました。この工作は、初めてのトライです。
 カーブしている箇所には、短冊状に細く切ったものを貼り繋いでいくしかなく、どうしても段差が残ってしまいます。贔屓目に見れば、パイプの継ぎ目と見えないこともなく、ま、これはこれで良しとするしかありません。ステンレスふうの焼け色は施しません。実は、あまり好きじゃないのです。アイ・キャッチーな焼け色に、なんとなくですがミーハーっぽい印象を持つのは、単にオヂさんだからなのでしょうか。
 サイレンサーはメタルカラーで塗装してから、少し磨きました。
 今日も今日とて、模型作りの合間にランニング。YASUさんを見習って、ウルトラ・スローですが、継続は力なりと信じて、最低でも週1回のペースは維持したいと思っています。

2011年9月17日土曜日

手長猿いじり(21)

 作ったデカールを貼りました。
 いろんなものを貼りたくなる欲求をぐっと堪えて、ミニマムで最大の効果を狙っているつもりです。タンクの黒ラインは、黒に深みを持たせ、コントラストを際立たせるため、デカールを2枚重ねました。また、マフラーのAkrapovicマークは、白地のステッカーにデカールを貼ってから、ワッペンのように貼り付けることで、金属のプレートにみたてています。
 完成が見えてきています。

2011年9月15日木曜日

手長猿いじり(20)

 マグナ(既に原型がないので、マグナとも呼べませんが)のデカール作りをしています。
 オレンジ色の車体に合う、気の効いたやつがないものかと、PCであれこれ画像検索をしていましたが、あったあった、ありました。最初から素直に考えれば、やっぱこれでしょ。2004 Honda RC211V。上の写真は、どのライダーが駆ったものか、オヂさんには知識がないので判別できません。宇川号だったりするのかな。
 レプソル・カラーは採用しませんが、タンクのデザインはこれをそのままいただくことにしましょう。早速、どこぞのサイトからステッカー画像を拾ってきました。ついでに、ブレーキ・キャリパー用のBremboのロゴや、マフラー用のAkrapovicなども。先ずは普通紙に試し刷りして切り出し、車体にあてがってみてサイズ調整、その後デカール台紙に印刷。フィルム液を塗って、乾燥を待ちます。

2011年9月11日日曜日

手長猿いじり(19)

 外装パーツを塗装しました。
 シンプルかつ明快に、オレンジ色のソリッド。数回に分けて厚塗りしましたので、クリアー吹く前から既にテロテロです。
 さて、デカールはどうしようかなぁ。。。マシン全体の雰囲気が、ドゥカやらKTMやらのイメージがごっちゃ混ぜになってますので、ありきたりのウィングマークは似合わなそう。なるべく少なめのデカールで、しかし効果的なアクセントを与えたい。そんな感じで、PCで画像検索しながら雨の日曜日をだらだらと過ごす至福のときです。

2011年9月10日土曜日

粋な老人

 昼休みに会社の近所を散歩している途中で、ふと見つけた乗り物。
 小さな2ストのエンジンが載っていますが、ペダルもついていることから、モペッドの仲間だろうと思われます。その割には、ダブルシートで、タンデムステップも確認できます。
 スタイルからすると、60年代でしょうか。全体のコンディションは悪くありません。エンスーのオーナーが後生大事に磨き込んでいるというよりは、むしろ当たり前の整備を欠かさず毎日の足として普通に乗り続けているという雰囲気。ただし、タンクに貼られたエンブレムは、メーカーの銘板が剥がれてしまっているため、ヨーロッパに長く住むオヂさんですら、この粋な老人の正体は解りませんでした。(どなかたご存知ですか?)。


 5分くらいじろじろと見まわした後、やおらカメラを取り出して写真を撮り始めたところ、傍らのベンチに座っていた初老の紳士が、眩しそうな眼でこちらを見ていました。「あなたのですか?」目だけで訊ねましたが、首をすくめられてしまいました。

 どんな音を立てて走るんだろう、見てみたいなぁと興味は尽きません。結局、解らずじまいとなりましたけど、やっぱりクラシック・バイクには何とも言えない魅力があるなぁと、再発見させられたのでした。

2011年9月4日日曜日

手長猿いじり(18)

 本当に久方ぶりに、模型工作と向き合いました、工具箱を取り出して、老眼鏡をかけ、緑色のマットをテーブルに敷いてみたら、 ちょっとやってみようという気持ちが湧いてきました。よかったよかった。
 てなことで、マフラーの取り回し。
 ツインの集合じゃなくて、シングルの2本出しです。1本の部分、枝別れの部分、サイレンサーに続く部分と、それぞれの部分は、キットのノーマル部品やプラ棒をライターで炙って手曲げ加工を予め施してありましたので、今日は、サイレンサーの位置決めをした上で、各パーツを接着剤とエポパテでつなぎ合わせる工作。
 エンジンの真下を通る部分が複雑にカーブしているため、左右に分かれた後も、微妙に形状が異なります。厄介な工作でしたが、乾いてからハミ出たパテをそぎ落とすと、なんとなくそれらしい形に収まりました。この後、サフを吹いて、耐熱ブラック又はステンレス色に塗装します。


 もう一つは、フューエルタンク。

 手前のお腹があたる部分は、上からストンと切り落としたような形状でした。しかしこれが以前から気に入ってませんでした。

 そこで、角にエポパテを盛りつけて、少しだけデザインの工夫を施してみました。ほんの僅かなことですけど、随分と印象が異なると思います。ちょっとだけ、実車寸法のケミカルウッドから、カンナのようなカッターで新車の形を生み出していくカーデザイナーになったような気がしました。

ランニングはじめました

 ひと月くらい前から、密かにランニングを始めていたのでした。実は以前から、そうしたい、そうしなきゃという思いだけは抱いていたのですけど、なかなかきっかけがなかったのです。約1カ月を単身で過ごしたこの夏休み、炊事も洗濯も独りでこなしているうちに、生活のリズムみたいなものが少しだけ楽しくなってきて、勢いでシューズを買ったのがきっかけ。

 勿論ランニングはビギナーもいいところですから、まったく無理をするつもりはありません。週末の夕方、近所の並木道をぐるりと一周、3~4kmくらいでしょうか。鉄人YASUさんを見習って、USJ(ウルトラ・スロー・ジョギング)で、体液や血中に溜まったアルコールと、肺に溜まったニコチンを体外に排出するのが目的のようなものです。行く手に、小さな子が人形を乗せたミニチュアのベビーカーを押して歩くのが見えても、なかなか抜き去れないくらいのペース。いいんです、ビギナーですから。

 それにしても、世の中には走っている人のなんとまあ多いこと。老若男女を問わず、たくさんのランナーとすれ違います(抜かれます)。まるで自分だけが今まで何十年もサボっていたような申し訳ない気持ちにすらなります。許してね、遅ればせながらオヂさんも始めたので。

 たっぷり汗をかき、ぜーぜーと荒い息を吐き、でも、シャワーを浴びた後は、なんとも言えず爽快です。翌日にやってくる筋肉痛の度合いも、回数を重ねるごとに軽くなってきます。いつまで続くか解りませんが、その程度のゆるい感じのつき合いが良いのではないかと思っています。