2011年11月30日水曜日

DAX 70(11)

 細かな金属部品たちを一つずつ作っております。
 フェンダーやライトリムといった外装パーツに関しては、キラキラと目に眩しいメッキをそのまま使う方がむしろ好ましい箇所も少なくありません。しかし、ペダル類やブレーキロッドなどといったパーツに関しては、キラキラのままでは如何にもプラスチッキーで、目立つが故に全体の雰囲気を台無しにしてしまいます。
 従って、面倒ですが、パーティングラインを処理し、メッキを剥がして、メタル系の塗料で塗装した後、スモークでニュアンスを付けて仕上げます。
 いつものことですが、夜、しこしこと模型工作した後に、ヨーロッパのアパートらしい間接照明だけの薄明かりの部屋の中での撮影は難しく、どうしても手ブレを起こしてしまいます。今日は一脚を使用して撮りましたが、これが限界。

2011年11月27日日曜日

USJの思わぬ効能

今年の夏から始めたランニング -心の師匠であるYASUさんは、USJ(ウルトラ・スロー・ジョギング)と表現されていますが- オヂさんは、健康増進とりわけメタボ・成人病対策を主眼として生活に取り入れることにしたわけです。
 しかし、ランニングには思いがけず驚くべき効能があるようです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111124-00000301-president-bus_all

 脳科学の権威が「端的に言って、走ると頭が良くなります」と太鼓判を押しておられる。しかも、この記事には続きがあるらしく、ボケ防止にも役立つとか。
 こりゃあ、やめるわけにはいかなくなりました。昨日も今日も、相変わらずのご近所一周ランニングにです。

2011年11月26日土曜日

DAX 70(10)

 今日の工作は、排気管です。好きな部品から手を付けています。
 キットのパーツはいずれもビカビカのメッキ仕上げ。良いアクセントになるヒートガードはともかくとして、左右から貼り合わせのモナカタイプのマフラー本体は、これではいただけません。くるっと曲がったエキパイにもパーティングラインがしっかりと入っています。表面を整えるついでに、少しだけオリジナリティを加えましょう。

 マフラー自体は、モナカの合わせ目をなくして、ツヤなしブラックに塗装しました。排気口はプラパイプでほんの少し延長。見る人が見れば、おや?ノーマルじゃないのかな?と小さな興味を抱く程度のカスタムです。ビカビカだったヒートガードは、端の部分だけ裏から薄々攻撃を施してから、+ネジの部分を中心にスモークで陰影をつけただけですが、これだけでも随分きりっと締まって見えます。

2011年11月23日水曜日

将来のバイクのエンジンを考える

模型製作が思うようにはかどらないばっかりに、日々ない頭で考えていることを書きとめる楽な方へと、つい逃げ込みがちです。

 Parisの街中で石を投げれば、必ずディーゼル車に当たります。D、CDI、TDなど、メーカーによって名称は様々ですが、特に排気量の大きな車種は目にするほとんどがディーゼルです。と、大雑把なことばかり言っても説得力がないので、調べてみました。ここフランスでは、2008年時の新車登録台数の約77%!!を、ディーゼル・エンジンが占めていました。ベンツ、BMWを擁するドイツですら、約44%。これに対して我が日本は、僅か0.1%!!!。

http://www.bosch.co.jp/shared/templates/subwindow-flash.html?src=http://www.bosch.co.jp/jp/diesel/trends/images/graph-01.swf&title=Graph

 欧州の四輪各メーカーは、これまで日本とは全く異なるアプローチでディーゼル・エンジンの開発を推し進めてきました。その結果、ガソリン・エンジンと比較しても出力の点で不満はほぼ解消され、他方で排気中のCOxなどの有害物質を著しく削減することに成功。環境に優しいエンジンと、財布に優しい軽油とのマッチングは、やはり大きな合理性と説得力があり、これほどまでのシェア拡大も頷けます。オヂさん自身、今度欧州で車を買う際は、ディーゼルを選択すると思います。

 良いことずくめのディーゼル・エンジンならば、どうして二輪には採用されないのだろうか。再び調べてみますと、あるんです。ディーゼルのバイクが。英国の老舗ロイヤル・エンフィールド(現在はインドに身売り)が開発したエンフィールド・ロビンという、412cc単気筒モデル。エンジンは、なんと富士重工製。かつて日本にも輸入販売されたようですが、既に生産は終了しているとのこと。それもそのはず、200kgを超える車重に対して、出力は僅かに10hp。こりゃダメだ。ま、それなりに良いところもあって、燃費はリッター70kn超というギネス記録があるようです。


 さて、オヂさんも、アプリリアなど極く一部を除き二輪の世界から2スト・エンジンが姿を消してしまった現実を、いまだどうしても受け入れることが出来ない元バイク乗りの一人です。
 つらつらと将来あり得べきバイクの姿を思い浮かべる場合、SFチックなスクーターがすぐにイメージされますが、やはりバイクには、燃料と空気を吸い込んで、エンジンで燃焼して、マフラーから排気する機械であって欲しい。その機械から生じる動力や熱や振動や音といったファクターが、バイクから失われてしまうのは、余りに淋しい。軽量小型のバイクなら、直噴式の2スト・エンジンで元気よく走りたい。決して、四輪のように、充電池で動く別の乗り物に変わっていって欲しくないと、切に思うのです。

 世界にその技術力を誇る我が日本のメーカーさん、どうかお願いですから、環境に対応した二輪用のディーゼル・エンジンを開発してください。きっとできるはずです。二輪メーカーにヤル気がないのだったら、四輪メーカーだっていいのです。日産は、その昔は日産ディーゼルだったじゃないですか。工業の歴史をひもとけば、2スト・ディーゼルだって開発されたことがあるっていうじゃないですか。
 どうか近未来のバイクが、充電池式だけに集約されてしまわないよう、よろしくお願いしたいと思うのですが、こういうことって、さていったい誰に言えばいいのだろう。

2011年11月20日日曜日

良い週末

 パリ市の北の近郊、シャンティ城の少し先まで車で約40分、Apremontにある日本人経営のゴルフ場は、parisに暮らす日本人ゴルファーなら誰でも知っている場所です。

http://apremont.club-albatros.com/accueil.asp

 澄み切った青空の土曜日、久し振りのゴルフに出かけました。ポカポカの小春日和に恵まれ、軽量のキャディバッグをかついでのラウンドは、少し汗ばむくらいでした。黄色や赤に色付いた木々、フェアウェイの緑、コース脇に並ぶ赤い屋根の家々、この季節のフランスの郊外を象徴する景色は何度見ても素晴らしく、日頃の事務仕事に疲れ切った老眼に優しく、心も癒してくれます。優雅なクラブハウスでフランス人のウェイターにサーブされるカツカレーも、乙なものです。
 夏から始めたランニングの成果はてきめんで、18ホールを回っても、以前ほどの疲労感はありません。ただし、翌日曜日は、案の定の筋肉痛にさいなまれました。筋肉痛は運動を重ねれば治ると信じてランニングに出てみたものの、やっぱり痛いものは痛い。でも、その痛さも少し心地良い。
 のんびりと、良い週末でした。

2011年11月19日土曜日

TPP考察(大真面目?)

日本国じゅうを連日騒がせているTPP交渉参加問題。オヂさんも、日本人の一人として考えるところがあります。何やら胸がザワザワするような不安にもかられます。おいおい、このブログはそんなんじゃないだろという突っ込みは、自分が一番よく解っております。けれど、日本を離れたところから見ているが故に思うこともあるのです。
 以下、すべて全くの個人的な見解であることを予めお断りした上で、三点について、ノリ突っ込みしてみたいと思います。たまにはね。

 一つ目は、参加推進派が言うところの、「国を開かなければ日本の将来はない」という指摘。バブルがはじけて以降、約20年間にわたり日本は閉塞感に包まれ、景気も税収も所得も一向に上向かない。この状況を打破し、経済を発展させ、将来の世代に豊かな日本を引き継いでいく。そのために日本は国を開き、広く東アジアの活力を取り込んでいくことが不可欠である。そのような主張ですね。
 経済的な側面、しかも輸出に着目した貿易の面だけで言えば、その主張にも頷けるところは多分にあります。しかし、バブル以降、日本全体が閉塞感に包まれていたのは、経済の状況が低迷していたことだけが本当に理由だったのでしょうか。
 確かに長引く不況とデフレは、大多数の人の日々の生活を阻む呪縛のように身体にキツくまとわりつき、だからこそ2年前に、生活が第一とバラマキ4Kを高らかに謳い上げた民主党のマニフェストに多くの国民が飛び付きました。
 しかしオヂさんが考える閉塞感の元は、それだけではないと思うのです。それまで自民党が、55年体制と言われた長期安定政権の座にあぐらをかき、戦後日本の総括と将来の確かなビジョン作成を怠ったため、政治無関心を生み出し、その結果、社会保障、雇用、農業、医療、教育といった国の骨格と言える部分に、国民一人一人が自覚のないまま大きな歪みが生じてしまった、そのことにようやく気付いた時には最早どこから治していけばよいか解らず、劇場型政治と称された小泉構造改革を称賛している間に、いわゆる勝ち組と負け組という二極構造が生み出されたことを嫌ったのもつかの間、結局勝ったのは中国であり、韓国であり、BRICSと呼ばれる新興国だった。
 従って、TPP参加の有無にかかわらず、そもそも日本は国造りを一からやり直すことが喫緊の課題として以前からあって、だから健全な国造りが出来ていないうちにTPPに参加するのはリスクが大きいと見るか、TPP参加をテコにして健全な国造りの起爆剤にするかという手法の違いなのだろうと思います。しかしながら、参加による経済効果は10年間で2.7兆円という試算がある一方、リスク計算は一切行われていません。これではどちらの手法が得策なのか、誰も判断できません。

 二つ目は、その国造りをどうするかということ。日本だけでなく、参加9カ国には9通りの国柄というものがあります。農業立国、観光立国、工業立国と、国柄は様々です。それら全ての参加国が、どうしても守らなければならないものは守りつつも、原則として同一のルールを共有しようとする以上、それぞれの国において少しずつ、或いは大胆に、国の形を変えなければならないはずです。輸出依存度や食料自給率の議論もその一環でしょう。
 日本は、TPP、更には中国を含めたもっと広範な共栄圏を想定して、日本という国柄のどの部分をどういうふうに変えていくのか、日本はこのような形を目指しましょうというビジョンを、国民的なコンセンサスの下に作り上げなければなりません。コメをはじめ農業に壊滅的な被害が生じるのではないか、国民皆保険は守られるのかといった各論も確かに大切ですが、それらを含めた総論としての国のあり方、ビジョンが、あらゆる分野とレベルで議論されることが必要です。
 また、国の形を変えるのですから、当然に大きな財政負担が伴います。東北の復興に当座必要な20兆円を捻出することにすら四苦八苦しているのが現状ですが、農業政策の大転換を補うための財源を含めた「TPP参加のための軍資金」の規模は、10年間で2.7兆円というGDPの押し上げ効果を、簡単に呑みこんでしまうものになるのではないかと思います。

 三つ目は、国の形を変えるという戦後日本にとって歴史的な転換を、民主党に任せられるのかという点。多くの国民が飛び付いた2年前の民主党マニフェストは既に破綻、普天間、尖閣、事業仕分け、唐突な消費税増税、韓流ブームと外国人参政権、そして震災・原発事故対応。国民は、自民党にやらせていても景気が良くならないから、それなら目先の収入が僅かに増え生活が楽になる期待感だけで、民主党に票を投じたのです。決して、国の形を変えるような大仕事についてまで、民主党に信任を与えた訳でありません。ましてやその大仕事をけん引する総理大臣は、国民が直接選んだ人ではないのです。
 今後、交渉参加に向けての協議を各国と行っていく中で明らかになる様々な問題点を踏まえ、場合によっては政党を割り政界再編をしてでも、TPP参加の是非、また、その前提となる国造りに対する大きなビジョンを争点とした衆参同時選挙によって、国民の総意を一つの方向性にまとめていくことこそ、今、政治に求められているのだと思います。

2011年11月13日日曜日

DAX 70 (9)

 いよいよ今回の作品の肝、サイドカーの連結部分を工作します。
 サイドカーの実物は、今でもたま~に街で見かけますし、ネットで調べればそれなりの数の画像が出てきます。しかし、ひっくり返して連結部分の構造がどうなっているか、はっきりと解る画像はなかなかありません。考えても解らないから、もういいや、適当で。
 適当と決心すれば、あとは手を動かすだけです。先ずはメインとなる5mm径の太いプラ棒をシャフトにして、ステップの下とサイドカーの真ん中からそれぞれステーを出し、串刺しにしました。

 いくら太いプラ棒とはいえ、1本だけでは簡単にねじれてしまい、明らかな剛性不足。そこで、チェーンの隙間から2mm径プラパイプを追加。芯に1mm真鍮線を仕込んで強化を図ります。反対側のこの位置は、ちょうどブレーキペダルの軸棒が刺さる穴が開いており、ならばいっそのこと反対側からプラパイプを一気に貫通させてしまおうという作戦。

 仮組みして後ろから見た図。実は、これでもまだ剛性が足りません。やはり3点以上で支持しないと、上下左右のねじれには十分に対応できないのです。だけど、あまりたくさんの棒をにょきにょきと生やしたくありませんし、本体のフレームにも適当なスペースがほとんどありません。
 ここは、ひと工夫こらす必要がありそうです。

2011年11月12日土曜日

DAX 70 (8)

 久々のプラモ製作は、フロント・アッセンブリーにかかりました。
 フォークブーツから上はまだ仮組みです。実はこのキット、作り始めたときからすぐに感じていたのですが、TAMIYAさんにしては非常にバリが目立ちます。やはり再販モノだけあって、金型がくたびれているのでしょうか。
 とはいえ、丁寧に修正し、スモークで陰影付けしてあげるなどすれば、リアルさがぐっと増し、素姓の良さが実感できます。

 実車におけるdaxの「売り」の一つは、フロント部分をそっくり切り離してコンパクトに車に積むことができる構造にあります。このため、トップブリッジには切り離し用のノブが付いていて、このキットでも忠実に再現されています。
 ところが、キットでは、フレームに差し込むノブの軸棒(画像左)の長さが不足していて、どうにもグラグラと安定感がありません。不安が頭をもたげると、工作のモチベーションも下がってしまいます。ここは、なんとかせねばなるまい。

 そこで、ジャンク箱から適当なシャフトを探し出し、上下から極小ナットで止めることにしました。ああ、なんというたくましさ。ジャンク箱よ、ありがとう。そして、グラグラ感よ、さようなら。

2011年11月7日月曜日

物欲再び

 ご存知YAMAHAのWGP50周年記念カラー。
 当ブログにいつも有り難いコメントをくださる「迷走」さんが、このカラーリングのT-Maxをさかんに欲しがっておられた記事の記憶もいまだ冷めやらぬ今日この頃ですが、こちらのモデル名はAerox。なんと、50cc原付スクーターです。これまた実になんともカッチョイイ。日本で発売されるかどうかは、下に引用したscooter-station.comさんの記事だけでは解りませんが、もし発売されるようなことがあれば、(言い方は悪いのですが)価値の解らぬそこらのガキんちょ共には乗ってほしくないなぁ。こういうのは大人の男のおもちゃっていうか、酒の肴っていうか。。。

http://www.scooter-station.com/Nouveaute-scooter-2012-Yamaha-Aerox-serie-50eme.html

2011年11月1日火曜日

DAX 70(7)

 サイドカーのシートを作ります。
 先ずは、座面と背もたれになるプラ板に、短冊状のプラ板の角を落としたものを貼り付けていきます。 この工作方法は、過去の作品BMW R75-5で実験済みです。

 次いで、シートの厚みの分の高さをもたせるよう、プラ板を曲げながら貼り付けていきます。プラ板が真っすぐに戻ろうとする力が加わるため、いっぺんに接着するのは無理です。少しずつ位置決めをしながら焦らずに進めます。

 何度か仮組をして、だいたい厚みが決まってきたので、紙ヤスリをシート全体にあて、クッション部が自然な膨らみに見えるよう表面を整えます。座面と背もたれは、サイドの金具代わりのプラ板で止めてあるだけですが、この辺りはほとんど見えなくなってしまうので、手を抜いて簡素な工作にとどめます。