2010年5月30日日曜日

猿いじり(14)

 エンジンが載りました。
 もちろん、フレームは赤です。パイプフレームを模した吊り下げ部も、違和感がありません。
 ストリート仕様なので、サイドスタンドを備えています。仮組が面倒くさくて、バックステップ用に後付けしたサブフレームとの干渉チェックをすっかり忘れていた割には、結果オーライでした。これで、無事に自立できる見込みとなりました。
 エンジン本体の左側、ドライブ・スプロケのカバーには軽め穴を開けて、レーシーな雰囲気を演出。リアサスは、本物をまねてボディもスプリングも真っ黒です。
 ここまで形になってくると、俄然、やる気が増してきます。

2010年5月29日土曜日

猿いじり(13)

 フレームにもう1箇所、手を入れようと思います。
 エンジンを吊り下げるハンガー部、三角のプレートが気に食わない。野暮ったい。ドゥカっぽくない。
 そこで、縁だけ残して真ん中をくり抜いてしまいました。

 残った縁の上から、プラ丸棒を1/3くらいに薄くしたものを貼り付けました。微妙にカーブがついています。もとの造形をすべて切り落としてしまうと、シャフト穴の位置を正確に出すことが極めて難しくなる(面倒くさい)と思い、このような方法をとりましたが、どうでしょうか。メインフレームにパイプフレームを溶接したように見えれば、おなぐさみです。
「いやぁ、そこはかとなくドゥカっぽくなったんじゃねぇの?」と、独り悦に入っています。(くれぐれも裏側は見えなかったことに。)

2010年5月26日水曜日

猿いじり(12)

 今週は残業続きなので、こっそり先週末に工作しておいた分を時間差でupします。
 バックステップの巻です。
 外装がまだ途中なのに何故か?というと、ステップのステーとなるサブフレームを付けてからフレーム全体を塗装したかったのです。てのは言い訳で、外装作りで疲れちゃったので、少し気分を変えたかったのです。
 実はステップの取り付け方法については、どういう構造にしようか、随分と悩みました。市販品によく見られるのは左右にアルミ製の三角プレートが付くタイプが多いけれど、それだと如何にも最新のカスタムパーツっぽい。この年代のドゥカにはそんなものはないんです。そこで、フレームの最下部(実車ではブレーキペダルの軸受け)のシャフト穴を利用し、曲げた丸パイプを通してサブフレームとし、その先端でステップを受けるように工作しました。
 拍子抜けするくらいシンプルな作りのこのサブフレーム、赤く塗ることで、パイプフレームが美しいドゥカらしさと、それなりの年代感に近付けるのではないかと考えたのです。
 ステップ自体とペダルは、プラ棒とプラ板から適当にやっつけ。軽め穴を開けたり、ブレーキ側は踏み込み部をダブルにしてみたりと、細かいところで遊んでいます。さて、リンケージのつじつま合わせは上手くいくのでしょうか。

 因みに、フレーム上部後端の白いプレートは、シートカウルの受け部で、シートカウル底面に埋め込んだ極小ナットでフレームときっちりネジ止めできるようにしておいたのです。

2010年5月24日月曜日

猿いじり(11)

 ようやく週末になりましたので、タンクとシートカウルの続きです。
 それぞれエポパテで肉付けをした後、タンクとシートカウルを合体させました。接合部分には強度確保のため1mm真鍮線を2本、つなぎに仕込んでおきました。
 パテを盛り、ヤスって、溶かしパテを塗り、ヤスって、サフを吹き、ヤスって、またパテに戻り、、、何度繰り返したでしょう。もうこれ以上は無理、っつうかもうこれでいいや。画像は、全体を600番くらいの紙ヤスリで整えてから、貴重なサフをケチって、しゃばしゃばに薄めすぎた艶なしシルバーをサフ代わりに塗った状態です。
 実車の写真と比べると、タンクのボリュームが明らかに不足しているのは承知の上です。でも、これ以上タンクを大型化してしまうと、座面の位置が後方に下がり過ぎて、テールエンドが車体のディメンションから大きく外れてしまうのです。乗ってもウィリーしそうで怖そうです。ダメを出せばキリがない訳で、でもそれなりにドゥカっぽい面影は出ているのではないかと思いますので、この辺りでよしとします。
 シートも1mmプラ板をライターであぶって曲げたものをベースに箱組しました。こちらはまずまずです。何一つスペシャルなテクなど必要としない作業です。コツがあるとすれば、嫌になっちゃう前に止めることです。楽しくなきゃね。

2010年5月20日木曜日

猿いじり(10)


 シートカウルを作り始めました。
 ベースはMV アグスタのキット部品を流用しましたけど、考えてみれば、プラ板でもよかった。リアサスの上部にかぶさるような膨らみを持つ三次曲面です。しばし悩みましたが、結局ライターで曲げたり刻んだりしたプラ板をカチャカチャと接着して、大まかな形を出していくことにしました。つじつまが合えばいいのです。ストリート仕様なので、後方にはテールランプがはまる穴を開けておきました。
 この後、じゃぶじゃぶにつけた接着剤が完全に乾くのを待って、なめらかな曲線になるよう多少エポパテを盛りつけたり、角をヤスって丸めたりして、それらしく整えていくことにしましょう。
 スクラッチって、何もないところから形が出来てくる過程がとても楽しい。

2010年5月17日月曜日

猿いじり(9)



 前回ネタをばらしてしまったので、これからは心おきなく工作を楽しめます(笑)。
 タンクは、MVアグスタのキット部品を流用します。ただし、そのままでは長すぎますので、途中にノコギリを入れ1cmほど切り詰めました。
 タンク下回り、即ちベースは、フレームにそのまま乗せられるよう、モンキーのキット部品を素直に使うことにしました。タンク底面と面イチになるよう、若干の調整を加えています。
 タンクはバイクの顔。特に、MHRの外観上の特徴を決定づけるポイントです。ぱっと見て解るような造形にしなければならない。エグれたりクビれたり、複雑な曲面が何ともセクシーなのですが、簡単ではありません。膨らみは盛りつければ何とかなるとしても、エグれは削りシロが少ないのでねぇ。。。
 躊躇っていても始まらないので、まずはエポパテを盛りつけてみました。もちろん、一度だけで上手くいくとは到底思えませんから、少しずつ形を出しながら、盛ったり削ったりを繰り返すしかないですね。それでも上手くいかないときは、「デフォルメしました」という逃げを打つことにしましょう(汗)。
 仕事が立て込んできたため、向こう2週間ほどペースダウンしますので、気長にお付き合いください。

2010年5月15日土曜日

猿いじり(8)



 スイングアームです。
 大好きなモンキーですが、このスイングアームはいただけません。造形美ってもんが一つもない。だから実車でも、マフラーやリアサスに並ぶカスタム・ポイントになっているのでしょう。ただし、アルミ製のかっちょいい奴は、前回のモンキー・カフェで既に造りましたので、ご関心があれば過去ログを参照してみてください。
 今回は、あるモデルのコピーを想定していますので、2枚目の画像のように工作してみました。エンドにチェーン引き機構が取り付くので丸パイプを継ぎ足したため、全長こそ伸びていますが、シャフトまでの長さはオリジナルのままです。つまり、ちっこくてかわいいというディメンションは変えたくない、足長猿にはしないという初志を貫徹しようというものです。
 実はブレーキローターの形から一部の方には既に感付かれて、だんだん誤魔化すのが苦しくなってきましたので、そろそろネタばらし。
 YASUさん、年代こそ違いますが、スペンサーに続いて再びかぶってしまいました。どうかご容赦ください(笑)。これを前々から作ってみたかったんです。しかもモンキーで。
 ずばり、今回の猿いじりのテーマは、「なんちゃってドゥカティMHR」。78年頃にマン島TTでマイク・ヘイルウッドが駆ったNCRレーサー。その後、レプリカモデルが市販され、いまだに絶大な人気がありますね。
 もちろん、モンキーでこれを模すためには、あらゆる箇所に大幅なデフォルメを加える必要があり、一筋縄にいかないことは解っています。自信もありません。でも、スイングアームのように、遊び心を武器に、どこまで楽しめるか、やってみることにします。で、折角ですから街中で乗れるように、保安部品を付けてストリート仕様にしたいと思います。

2010年5月13日木曜日

猿いじり(7)


 エンジンです。
 さすがはタミヤの1/6、まったくの素組で組んでも、不満は生じない出来です。特に今回は、エンジン自体には手を加えない方針(「カッコかわいいけど、速くない」がオヂさん流モンキーの真骨頂。)ですので、このクォリティが有り難い。さくさくと工作が進みます。
 唯一の修正箇所は、クラッチレリーズ。ワイヤーでレバーを引っ張り上げる仕組みは、プラ材のモールドではやはり限界があるようです。なので、プラ板で作ったコの字形の金具と実際にワイヤーを用いて、ディテールupしました。
 それと、押しがけ仕様を想定して、キックペダルは省略。本体に残ったペダルの軸棒を再現するため、例によって削って形を出したプラ棒を差し込んでおきました。
 シリンダーとヘッドは、シルバー系の各種塗料を重ねて、全体にざらついた金属感を出してみました。他方、腰下はキットのメッキを落とさずに、艶なしアルミ塗料でニュアンス付けだけ。
 キャブにつながるフューエルパイプは、内径0.6mmの透明ビニールチューブ、プラグコードは電気部品用の黄色い皮膜線からニクロム線を抜いて使いました。その他の黒ケーブルはいつもの園芸用。いずれにしてもキットのゴムチューブは太くて野暮ったいので、使いません。
 エンジンは、マフラーを除いてほぼ出来上がりです。

2010年5月10日月曜日

猿いじり(6)

 フロント周りが一段落したので、エンジンに取り掛かります。
 先ずはキャブレター。このキットには、ストック部品に加えて、幾つかのカスタム・パーツが用意されています。そのうちの一つ、京浜のpc20です。ビッグキャブとしては口径は比較的小さなものですから、実車なら75ccくらいまでのボアアップでセッティングが出るでしょう。ファンネルまでついて、豪華です。
 頑強なメッキが施されていて、フランス製キッチンハイターではビクともしませんでした。ならばと、少し派手めに見えるよう、メッキの部分を効果的に残して、塗り分けました。まあまあイイ感じです。

2010年5月9日日曜日

猿いじり(5)


 ブレーキ・キャリパーが何とか自作できたことで、フロントフォークのアッセンブリーが形になりました。
 ディスクローターは1/12からの流用。面倒な孔あけが既にしてあったので、楽できました。ホイールやキャリパーとの干渉もなく、上手くいきました。やはりキャリパーはこれくらいの大きさがないと嘘くささが残ってしまうでしょう。
 あとは、左右の幅が同一となるよう、スペーサーの役割をもたせるプラ板のワッシャーを何枚も作って、現場合わせで調整する必要がありました。トップブリッジ他は、フォーク径に合わせて内側からプラ板を貼り付けるなど微調整しただけで、ほぼキットのままです。
 フロント・フェンダーはキットのオリジナルをベースに、プラ板とエポパテで、イメージしていたシェイプを全体に出していきます。色つきのプラ材は少し固く、パリッと割れやすいので慎重な工作が必要でした。この後サフを吹いて、塗装を待つ状態となります。
 フロントのセクションは、これでひとまず一段落です。

2010年5月5日水曜日

猿いじり(4)

 フロント・ブレーキは、ディスク化します。な~んだ、やっぱり最新のカスタム手法じゃん、などと突っ込まれそうですけど、そうではないのです。後で解ります。

 さて、ディスクローターは1/12ジャンクから流用するとしても、キャリパーまで1/12ではスケールが合いません。小さすぎるのです。実車のカスタムでは、よくYAMAHAのスクーター(jogかな)に標準仕様の和製ブレンボ(だから、その筋では「ヤマンボ」と呼ばれています。)を流用する例が多いようですね。

 仕方がないから自作することにしました。幸いにも、年代物のキャリパーを模しているので、シングル・ポットのシンプルな構造です。これなら楽勝だろうとタカをくくって、プラ板を切り刻み始めました。。。部品点数17個。ちと面倒っちかった。画像は、サフをじゃばじゃば塗って、アラを隠した状態。出来はまずまずか。フロント・フォークにステーをつけなくちゃ。

2010年5月2日日曜日

猿いじり(3)

 お次はフロント・フォークです。これも一度やってみたかった工作。
 ただし、ホイール径と同様に、折角ちっこくて可愛らしいモンキーのディメンションを変更して、フォークやスィングアームを伸ばした「足長猿」にする予定はありません。なので、フロントフォークもオリジナルと同じ長さで作ります。オヂさんの世代では、フロントフォークといえば「ハヤシ」でした。
 アウターチューブは5mmプラパイプ。シャフト貫通部にはプラ板を積層したブロックを下から差し込み、削って形を出しています。シャフト穴を開けた後、厚みの半分くらいまで太めのバイスで彫り込みを入れ、キットの六角ナットを埋め込んであります。これだけで随分とリアルさが出ます。インナーチューブは4mm真鍮パイプ。こんなこともあろうかと、前に買っておいたのが役に立って良かった。
 インナーチューブを変更したことに伴って、トップブリッジをはじめステム周りの径も微調整しなければなりません。 でも、アルミ削り出しの剛性が高そうな最近のパーツを模するのはやめておきます。それなりの年代を感じさせるカスタムにしましょう。

2010年5月1日土曜日

猿いじり(2)




 猿いじり。先ずはホイールから。
 プレス2枚合わせのホイールは、モンキーの特徴の一つですけど、オヂさんはこれが余り好きではない。かといって、実車のカスタムでは非常によく目にする10インチ・アルミ製や、NSRの12インチをフロント・ユニットごと移植してしまうやり方は、むしろ個性のないお仕着せのカスタムに思えてしまう、早い話が天の邪鬼なのです。
 今回は、あくまで8インチにこだわります。そして、カンパニョーロのマグネシウム・キャストふうに造り替えてみよう。チャレンジだ~、という勢いのまま、スポーク部を切り取ってしまいました。ほんとに大丈夫なのかと自問自答してみたものの、もう後戻りできません。
 プラ板を切り刻んで、5本スポークに。画像はリア・ホイールですが、1/6スケールとはいえ実車が8インチですから、1/12スケールだと倍の16インチ相当。ちょうどGPレーサーの前輪と同じ径ですね。そこに1/6のドラムブレーキがはまるので、スポークの長さは僅か5mm。精密に角度を出すことも、表面仕上げの美しさを求めきれなくても仕方がない。指も紙やすりも届きません。
 それでも、3枚目の画像のとおり、オリジナルのホイールと並べてみると、その差は歴然です。モンキーらしく、デフォルメしたような可愛いらしさと、レーシーさも相まって、ぐっと、やる気がみなぎってくるような気がします。