エジプト単身生活でいちばんのストレスは食生活だと感じます。一日3食どころか、昼1食だけの日もままある訳ですが、それもこれも生きている限り、生きていくためには、人は「食欲」という厄介なシロモノから解放されることはないからなんですね。食欲さえなければ、食べなくたって生きていけるのであれば、これほど便利なことはないのですから。
ただ、そうは言っても、どうせ食べるのであれば美味しいものを食べたい。たくさん食べるわけではないから、量はちょっとだけでも良いので、美味しいものを口にしたい。そんなささやかな要求が、エジプトで満たされることはまずありません。スーパーで売っている食材は何年経っても目新しい商品が入荷することはありません。駐在員たちのオアシスとなっている日本レストランがかろうじて1店あるんですけど、ここへきて日本酒と焼酎の提供が止まってしまいました。ホントに何とかしてほしいです。
比べるのが間違っているとはいえ、年に1回くらいの一時帰国で日本のスーパーに所狭しと並ぶ食品を見るたびに、涙が出そうになります。惣菜売り場なんか目の毒すぎて、近寄ることができません。レトルトなんて全部買って帰りたくなります。安売りの値札がついた大福とか、悶絶します。
そんなことをぐだぐだ語っていても一向に埒が開かないので、美味しいもんを食べたかったら自分で作るしかないわけです。テレワーク日の昨日は、具沢山のビーフカレーを多めに作りました。二日目の今日は、もっと美味しくなっていることでしょう。写真を家族に送って、いいねってコメントしてもらうわけです。最後に残った分は、麺つゆを加えてカレー南蛮にするんです。ささやかな食欲を満たし、ささやかな幸せを感じるために。
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