2012年3月7日水曜日

ユーゾー・チャンバー

 MB5の前回の記事で、ユーゾーさんをネタに軽口のような表現を使ってしまいました。一人のユーゾー・ファンとして往年を懐かしむ気持ちからだったとは言え、どうにも後ろめたくなり、反省気味にこれを書いています。
 80年代のバイク・シーンに多大な影響を与えた故・柳沢雄三氏。後に量産できる体制になるまでは、RZ250/350用のチャンバーを1本ずつ手造りしていたため、市場に出回る数が極端に少なく、名が知れ始めた頃には既に伝説のメーカーになっていました。
 特に、膨張室の容積を確保するためクランクケース下でエキパイをクロスさせた独特の形状のチャンバーは、RZ乗りのみならず、バイク乗りの誰もが憧れたものです。純粋に性能のみを追求したため耐熱塗装もされておらず、サビサビになってしまうのです。細身で短いサイレンサーも、アルミ製が主流だった当時にあってステンレス製だったので、ものすごくカッコ良い代わりに、ちょっとぶつけるとすぐに凹んでしまうのです。それでもファンの数は尽きませんでした。購入したオーナーのために、キャブレターのセッティング・マニュアルまで用意されている徹底した「こだわり」に、多くのライダーが心酔してしまったのです。
 昭和の職人にして偉大なるメカニックに、合掌です。

2 件のコメント:

迷走 さんのコメント...

YUZOさんと言うとYAMAHAのイメージが強いですが、
私はYUZOさんの店に飾ってあったスぺンサー選手の
ポスターが忘れられません。
明らかにF.タイヤが可笑しな方向を向いていて、
しかもブラックマークがF.タイヤから出ていました。
YUZOさんが造ったTZRコンプリート車も、
そのポスターの意味も小僧だった自分には理解できませんでした。
それも懐かしい思い出です。

みやっち さんのコメント...

>迷走さん
ホント懐かしいですよね。
YAMAHAのバイクも持ってないくせに、チャンバーだけ
買いたくなってしまったのを覚えています。
多くのライダーが様々な思い出を胸に抱いているのですね。