2023年8月6日日曜日

地元民にとってのベスト・シナリオ(大谷翔平)

  我らがエンゼルスがどうなるのか、いや、正確には大谷翔平選手が今シーズン終了時にどうなるのか、さらに正直に言えば、地元ロサンゼルスで応援できているまたとない幸せな環境を維持することができるのか、それが大問題なのです。

 トラウトやレンドンといった主力のレギュラー陣を次から次へと十数名も怪我で欠き、オーナーは大谷君をトレードに出すことを断念。その代わりに即戦力となる選手をじゃんじゃん買ってきて、これで何とか穴埋めを図りプレーオフ進出を実現する、それしか大谷君を引きとめる術はないという大博打に打って出た。しかしだ、悲しいかないくらタレントを揃えたところで、作戦も指導も戦術も何も持たない素人丸出しのネビンが監督をしているうちは、エンゼルスが勝ち星を積み上げていく姿をイメージするのは大変に困難だ。今の時点で大谷君自身はまだ諦めてはいないだろうが、シーズンの残りが少なくなってくれば、いよいよエンゼルスに留まっていたのでは自分の夢を叶えることができないという現実に直面し、そうなればきっと見切りをつけるだろう。

 ではどうするか。個人的なベスト・シナリオはこうだ。まず、大谷君がFA権を行使する前に、つまり今の段階で、大谷君の来シーズン以降の複数年契約ごと、噂されているディズニー社がエンゼルス球団を丸っと買い取ってしまうことだ。そして、謎采配を連発するネビン、謎継投を連発するピッチングコーチ、怪我人を全くケアできないトレーナーを総取っ替えする。レンドンは、怪我で休んでいる間は高額の保険が降りて球団は経済的負担を負わないらしいから、放出せずに温存していて良い。タイスやレンフローといったぶんぶん丸たちをトレードに出し、中継ぎ投手を最大補強する。それしかない。

 そんなわけで、我々ファンとしてもできることは全てやらねばならない。大谷君の応援を強化するために、MLB公式からユニフォームとキャップを購入して、次回の観戦に望むことにした。デザインは、シティ・コネクトのちょっと可愛いやつ。でもこれ、結構お高いのよ。


2023年7月27日木曜日

トム君、俺にはインポッシブルだよ

  Mission Impossible〜Dead Reckoningを観てきた。何でかって言うと、トム・クルーズ君が私と同い年だからだ。61歳。なんなら私より4日だけ年上。なのにあのアクション。いやはや全く恐れ入りました。たいしたもんです。

 もとより童顔の人が歳をとるとイメージが壊れてしまう方向にビジュアルが進化してしまう人が少なくない。けど、トム君は、いわゆるいい感じの歳のとり方をしているように思う。体型を維持できているのは一重に努力の賜物だろうけど、努力ではどうにもならない髪もまだフサフサだしね。え?植えてるかもしれない?ま、そりゃそうだけどさ。

 ともあれ、コロナ禍だったら考えられなかっただろうくらい莫大な製作費を使ったんだろうなとか、このチームはどんだけヨーロッパのロケハンが好きなのよなどと思わせてくれる内容でした。見応え十分。ちなみにアメリカでは観劇代12ドル。日本より少し安いのかな。

2023年7月19日水曜日

静かなものだ

  母を亡くして10日ほどを数える。ヒリつくような悲しみは既に薄れ、心の平穏を取り戻している。もう毎月お金を送ってこなくていいからねと、妹が言う。兄弟姉妹で施設の費用を出し合って母を支えてきたが、その中から葬儀代を賄い、部屋の後片付けも済んだので、今後は要らないと。納骨の心配もなくはないものの、急がねばならない話ではないので、一旦保留にして、ゆっくり時間をかけて話し合いましょうとなった。

 ロサンゼルスのアパートに、妹が細君に持たせてくれた母の小さな写真を額に入れ、一輪挿しとお線香、お水を備えた。細君がやってくれた。痛みもなく眠るように逝った時と同じ、穏やかな顔をしている。

 これで実の両親を亡くし、面倒見る対象がいなくなった。後は自分が、息子たちに面倒をかける日々が来るのか。にしても、今すぐどうこうではないだろう。長男はフィアンセとの入籍を来年に伸ばしたと言うし、次男も卒業旅行で西海岸まで来る気はなさそうだし、しばらくは静かな日々が続くのかな。

 ヨットハーバーに沈む夕陽は美しいけれど、自分が黄昏てしまわないよう、一気に老け込んでしまわないように気をつけなきゃ。てなことで、今週末は近所の映画館にMission Impossibleの最新作を観に行くことにした。トム・クルーズだって年老いてもまだまだ頑張ってるんだから。

2023年7月11日火曜日

そういうことだったのかな

  6月に3週間の一時帰国を許され、息子の婚約者ご両親と顔合わせをしたり、親父の墓参りをしたり、施設にいる母親を見舞ったりと、家族のイベントに時を費やした。特に、母は長寿家系の一族らしく87歳の割に元気で、決まった薬を飲んでいることもないというので、まあまだしばらくは安心だろうとタカを括ってアメリカに戻ってきたのが今月のはじめ。

 昨夜、妹から母急逝の報が舞い込んだ。青天の霹靂と言えばその言葉どおりなんだが、何年か振りに、そしてまたしばらくは会えないだろうからと顔を見せたのがきっかけになったのだろうか。それとも神様が、存命のうちの再会に間に合うようなスケジュールを用意してくれたのだろうか。いずれにせよ大いなる意思が決めたことのような気がしてならない。

 あいにく、夏の西海岸は言わずと知れた超ハイシーズン。ギリギリ葬儀に間に合うよう日本に帰ることすら怪しく、さらにLAに戻って来るフライトに至っては全く空席が見当たらない。親の死に目に会えないどころか、見送ることすらままならないのは、海外勤務につきもののことなので、ずいぶん以前から実際そうなった時のことは覚悟はしていた。一足遅れてアメリカに戻る予定としてまだ日本にいる細君と、兄弟姉妹に委ねるしかない。

 母の死が意味するところを自分の中でどう整理解釈すべきか、まだ考え始めるにも至っていない。施設の面会所で、LAに住む叔母(母の義理の妹)と母を、LINE通話で70年振りに会話させた。叔母が尋ねたのに対して母が「幸せよ」と応えていたのが何よりの救いだ。母には老いた肉体と長年の苦労や苦痛から解放され、安らかに休んで欲しい。合掌。

2023年6月4日日曜日

初めてのコロラド州(昔の日本人は偉かった)

  いつの間にか6月になっている。出張なんかしているからだろう。ということで、ロサンゼルスから飛行機で約2時間、コロラド州デンバーから昨夜戻ってきた。デンバーは、雪化粧したロッキー山脈の山波を街のどこからでも臨める人口70万の州都だ。豊かな自然に囲まれ、スキーや自転車が盛んだという。日本の北海道と似た雰囲気。

 街中のボールパークは地元ロッキーズの本拠地。今月下旬には交流戦でエンゼルスがやって来る。そういえば、かつてドジャースの野茂秀樹がノーヒット・ノーランを達成したのも、この球場だったという。

 デンバーの中心部ダウンタウンに、小規模な日本人街であるサクラ・スクエアと呼ばれる一角があり、そこにひっそりと胸像が立っている。ミノル・ヤスイ。これがその人。

 日系人にカテゴライズされているものの、アメリカに移民した日本人の両親から生まれた純日本人である。司法の道を歩み、アメリカ市民として認められつつ、大戦当時の日本人強制収用の不当性を訴えた。デンバーの地で日系アメリカ人市民同盟の地区代表もつとめるなど、同胞の権利向上に余生を捧げた。1986年没。没後の2015年には文民の最高栄誉である大統領自由勲章を授与された。まあ立派な人なのです。この胸像を横目に見ながらパーコー麺をすするランチでした。

2023年5月12日金曜日

祝メジャー制覇!吉田優利クン(おじさんは嬉しい)

  今や群雄割拠の女子プロゴルフ界で、ひときわ人気が高い一人が、吉田優利クンだろう。先月23歳になったばかりのいわゆるプラチナ世代。アメリカで頑張っている古江彩佳クン、西村優菜クンらと同期だ。その吉田優利クンが先週の国内メジャーで嬉しい3勝目を挙げた。もっとも、プロ入り前の18歳にして日本アマ、日本ジュニアの2冠を同一年に制した折り紙付の実力からすれば、もっと勝っていても不思議ではないのだけれど、昨年はシルバーコレクターの不名誉な称号が与えられていた。

 なんとも可愛らしくて、ふわふわした印象のルックスながら、スイングは非常にシャープで、安定したドローボールを打つ。武器は何と言ってもショートゲームとパッティングだろう。メディアのインタビューなどでの受け答えでは、きちんとした言葉遣いに誠実さと頭の回転の速さを窺わせる。それでいて、現代の若者らしく、コスメ大好き、おしゃれ番長、TicTokなどのSNSでは「あざとキャラ」全開ながらも女子ウケが良いらしい。もちろん私も大ファンの一人だ。

「まだこんなに若いのに、こんなに頑張っていて、素晴らしい結果を残して、ホント偉いなぁ。。。」と思わずつぶやいてしまった私に、結石から復活した細君がすかさずツッコミを入れてきた。「あのね、神様から十分以上の才能というギフトを授かって、小さい頃から好きなことだけしてきて、それでバンバン稼げているなんて、どんだけ恵まれてんの。この娘が偉い? いいえ、偉いのは、何の才能もなく平々凡々な暮らしだけど家族のために目の前の嫌な仕事にも一生懸命取り組んでいる庶民です。」正論すぎて、ぐうの音も出ない。何も言い返すことができません。

 でもね、おじさんたちはこういう若くて元気で可愛い女子たちが、ゴルフというおじさんたちのテリトリーにいてくれることが嬉しいんだよ。

2023年5月3日水曜日

アメリカで医療のご利用は慎重にね

  先日、細君が脇腹の激痛に苦しみ、近所のUrgent Careに駆け込んだくだりを投稿した。結局、その晩はステロイド系の強い薬を点滴で投与したのが効いて、いったん落ち着いたものの、翌々日の午後には再び激痛が襲う。腎結石という診断はビンゴで、腎臓から膀胱につながる尿管の途中で石がつっかえているという。もう飲み薬を飲んでも、背中のツボを押しても、焼け石に水状態。

 てなことで、今度は車でサンタモニカにある大きな病院の救急外来(Emergency Room)に駆け込んだ。どうして救急車を呼ばないかって? アメリカで救急車は有料なのです。しかも、州によって違いはあれど、基本料金$2,500プラス走行距離加算、救急救命士が同乗すればそれもまた加算てな具合で、ダイアル911を呼ぶのは簡単だが、あっという間に$3,000以上の請求が来る。

 流石に大病院の救急外来だけあって、ほとんど待つことなく受診、専門の医師も常に待機していて、CTスキャン、血液検査、点滴など手際良く処置する。約2時間後、ケロッと爽やかな顔つきの細君の手には、診断結果などが書かれたレポートが。病院が気を利かせてアパートの近所に指定してくれた大型薬局に寄って、処方された薬をピックアップして帰宅。これが4月20日のこと。

 それから約1週間後、病院から請求書がメールで送られてきました。代金は約$8,500。今のレートで110万円。ご丁寧に「お支払い方法についてはお気軽にご相談ください」という趣旨のことが、えげつない金額をカモフラージュするように、実に優しい表現で書かれている。いえ、相談しません。相談する相手は、保険会社です。言うが早いか、医療保険会社に請求書を転送し、無事、代わりに支払ってもらいました。そう、キャッシュレスタイプの医療保険です。世界最高水準と言われるアメリカの高額医療費の支払いプレッシャーを回避するためには、キャッシュレスで医療機関を利用できるタイプの医療保険に加入していなければなりません。国民皆保険が当たり前の日本では考えられないことでしょう。雇用主が、提携ネットワークの広い、自己負担の少ない医療保険を、家族の分まで含めて従業員に提供できるかどうかが、労働市場において質の高い従業員を維持確保するための条件になっているってわけです。

 風邪をひいて医者に行き問診されただけで数千ドル、盲腸の手術したら3万ドルなんて話が当たり前の世界。保険なしでは怖くて生きていけません。