2022年7月22日金曜日

LA生活(半年経過時点での雑観)

  LAに赴任してきてから半年が過ぎた。初めて北米大陸で生活を送ることになった訳だが、ここまでの印象を雑駁に書き並べてみよう。

 先ずは気候。LAは、ハワイのように常夏に近いのかなと勝手なイメージを持っていたが、そんなことはなかった。もう7月も下旬だが全く暑くない。エアコンはまだつけたことがない。どころか、明け方などはちょっと冷んやりするほど。日中の気温は25度前後か。雨が極端に少なく、湿気が低いので、いつもサラサラしていて爽やかだし、青空も気持ちが良い。冬はもちろん寒いけど、薄手のコートがあれば十分な感じ。つまり、一年を通じてすこぶる過ごしやすい。もっとも、アパートがある海岸沿いは、同じ市内でも山に近い内陸に比べると、常に3〜5度は涼しくて、快適というのも大きい。ただ、夏は基本、水不足だ。

 次はホームレス。とにかく、びっくりするくらいホームレスが多く、選挙ともなれば最大の争点になる社会問題だ。なんたって、6万6千人以上とも言われている。とりわけ、商業施設が集中するダウンタウンに多い。行政が何度排除しても、また戻ってくる。ホームレスに定住用の宿泊施設を建設してそこへ放り込んでも、また街に戻ってしまう。で、そこここにブルーシートやテントの集落ができてしまう。あの人たちは、あのスタイルが好きでああいうふうに生きているので、そりゃそうなんだろうが、大量のホームレスに居付かれてしまった地区は、人が去り、地下が暴落し、スラム化する。そんなブロックがいくつもある。大都市の成れの果てを思わせる姿だ。LAには、ビリオネアたちの豪邸が建ち並ぶビバリーヒルズと、ブルーシートのテントが並ぶダウンタウンとは、同じ市内の車で僅か15分程度しか離れていないのだ。

 次は治安。市内の地下鉄やバスは、まず利用できないと思った方が良い。ていうか、ガチで怖くて乗れない。なので、自分の車を持たない人は、Uber利用が主流だ。Taxiは高い。そして、外出する時は、ローレックスなど高価なものを身につけたり、金持ちに見えるような出立ちを避ける方が無難だろう。とはいえ、アジア人ヘイトが根強くある中で、あまり見窄らしい格好をしていると、それはそれで差別のターゲットにも成りかねないから要注意だ。あとは、なんと言っても銃社会であることを常にリマインドさせられる事件の数々。警察と犯人との銃撃戦やカーチェイス伴う事件はTVでしょっちゅう報じられるし、学校などでの乱射無差別殺人も年に数回は起こる。逝っちゃった目をしてその辺をふらふらと彷徨う麻薬中毒の浮浪者が、銃を持っていない保証はどこにもないんだもん。

 物価。正直、すごく高い。特に、外食。ラーメン屋をはじめ日本食にもこと欠かないのは大変結構なのだが、例えばラーメン1杯が15ドル。餃子とビールなんかつけたら25ドル。これにチップ20%を加えると30ドル。今のレートなら4,000円を超える。女房とちょっとしたレストランへ行こうもんなら、5万円くらいは簡単に吹っ飛ぶ。ロシア制裁以降、ガソリン代が急激に高騰し、アメリカはガソリンが安いなどという風説は、今や昔のこと。現在、1ガロン(約3.7854リットル)が6.5ドル前後なので、1リッターあたり1.71ドル=232円だ。

 楽しみ。そりゃ、なんつったって、MBLだ。大谷翔平だ。エンゼルスだ。そして、9月からはNFLも始まる。まあ地元のRAMSを応援するんだろう。ケーブルテレビでいつでも観戦できるし、たまにはスタジアム観戦も。で、生活に少し余裕ができてくるようなら、少し足を伸ばしてみたい。ナパのワイン農家をめぐってみるもよし、ラスベガスやグランドキャニオン方面も行ってみたい。行く行くはハワイへも繰り出したい。などと、夢は広がる。(続く)

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