2021年5月21日金曜日

どうか天国で安らかに

  職場の同僚であるエジプト人スタッフの一人が今朝、コロナで夭逝した。ICUでの懸命の治療も虚しく。享年53歳。まだ小中学生の3人の子供を抱える良きパパだった。

 ムスリムである彼は、今晩、審判にかけられる。礼拝などの善行を積んだ数と、教えに反く悪行を犯した数を天秤にかけられるのだ。ムスリムは死後、審判にかけられるその時まで自身が天国に行けるか地獄に落とされるか知る術を持たない。唯一、ストレートに天国に行くことができる切符は、ジハード(聖戦)のみとされる。だからテロが後を絶たない。

 亡くなった彼は、無口で実直な、職人気質の男だった。まだ小中学生の3人の子供を抱える働き盛りだ。持病を抱える子供を育て上げるために、一生懸命働いてくれた。良い親父なんだろう。さぞ無念だったろうに。でも、100kgをゆうに超える巨漢でもあったので、きっと成人病の一つや二つは持っていたんだろう。どうか天国で安らかに、家族を見守って欲しい。合掌。



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