2015年10月29日木曜日

1/9 Harley Davidson WLA(その1)

 迷宮入りしたミニ・クーパーのことはしばし忘れて、新しいキットに着手します。
 イタレリ社製の1/9ハーレーWLAです。貴重なキットだから決して手を付けまいと、長らく棚に積んでありました。ところが最近、同じ金型で再販されたことを知り急遽もう1つ購入、晴れて在庫分を製作開始とあいなった次第。
 ついでに、米軍事モノに定番のオリーブドラブ、レザー色、木目色の3色のアクリル塗料も購入。

 箱を開ける前に、先ずはこのバイクのことをちょっとだけお勉強。箱には日本語でも簡単な解説が記されています。
 このバイクの前身は、1937年に生産が開始されたフラットヘッドWL。排気量は750ccと、ハーレーにしては小さなエンジンです。シンプルな構造故の高い耐久性とパワフルな動力性能を備え、もともと警察用車両プラス極く若干の市販用に生産されたとのこと。
 WLをベースに、軍事用に装備を搭載し直したWLA(「A」はArmyの意)は、1940年から生産され、第2次大戦で憲兵部隊や前線の部隊間の連絡車両として大いに活躍します。
 フロントにはスプリンガーフォーク、ミッションはワイドレシオの3速、操作はフットクラッチにハンドチェンジ、手動進角(点火タイミングを手動で調整する機構)と、乗りこなすにはそれなりの熟練が必要なマシンだったようです。ていうか、私自身もメカニズムが理解できていません。なんせ、これまでで最も古い時代(なんと75年前)のマシンなのですから。

 待ちきれずに箱を開けてみました。
 思いのほか、部品点数が多いですね。プラ材の形成色はグレイ。でも、このうちのほとんどはオリーブドラブに塗られてしまうことになるのです。そして、お約束のバリだらけ。ま、それはよしとしましょう。古いキットに慣れてきた、というか鈍感になってきているので、バリくらいでは驚きません。

 そして、これが実車。ああ、使い込んだ風合いが余りにもカッチョ良い皮革製のバッグやライフルのホルスター、果たして私のスキルで表現できるというのでしょうか。
 時間をかけた工作になりそうです。気長にお付き合いいただければ幸いです。

2015年10月28日水曜日

本気で欲しい

 この数日、東京モーターショーにお目見えする二輪・四輪各社の新作モデルが目白押しですね。
 今回のショーでおじさん的な最大のニュースは、YAMAHAのRESONATOR125。
 同社オフィシャル・サイトでは、「時が経つほどに愛着が湧いてくる。走っても眺めても心に響いてくる。。。」という触れ込みから紹介が始まっています。
 もうね、パッと見た瞬間に、一目惚れです。
何が良いかって、まずはエンジン。老若男女を問わず、きっと抜群に扱いやすいであろう125ccシングル。歳を重ねて自身の筋力や反射神経が鈍っても、許容してくれそうです。ずっと前からこんなバイクがあればいいなと心の底から思っていました。まさにドンピシャなのです。
 そしてスタイル。まぎれもないカフェ・レーサーです。低いバーハンドル、シングルシート、スポークホイール。丸1灯ヘッドライト。
 更には細部の作り込みの良さ。タンクとシートカウルには味わい深い木目のパネル、マフラーには繊細な彫刻。いずれも世界レベルの楽器製造技術が用いられているのだとか。
 これは本気で欲しい。そして、YAMAHAさんには申し訳ないけど、カスタムしてしまいたい。

2015年10月27日火曜日

1/24 Morris Mini Cooper(その6)

 折角塗装したボディに、つまらないひっかき傷をつけたくないからと、予め全体を薄くクリアコートしておいたので、もう大丈夫だろうとタカをくくっていたのです。で、クリアを厚吹きして、ウキウキして乾燥を待っていたわけです。。。
 やられました。リアの一部、元の塗料がぐずぐずに溶けて流れ出してしまいました。時代遅れの表現をお許しください。「ガビーン」。

 犯人はこいつ。聞いたことのないメーカーなんで、実はちょっと不安だったんです。
 どうしよう。マスキングして滲んじゃった部分にペーパーをあてて、もう一回クリアを吹いてみるとか。いっそ上からホワイトで塗ってしまうか。でも、色目が合わなかったらどうしようとか。。。

 なにも性急に結論を出す必要はないので、いったんぜんぶ箱に戻して再び熟成するのを待つことに決めました。模型の状態が元に戻ることはないだろうけど、凹んでしまった気持ちは時間が解決してくれることもあるのですから。

2015年10月24日土曜日

1/24 Morris Mini Cooper(その5)

 ボディ塗装の続きです。
 ユニオンジャックの後ろに延びる斜めの線を、そのままボディのリアに延長しました。オーバーフェンダーは黒にしましたけど、白い方が良かったか。ルーフは白にしようと思います。塗装保護のため全体に軽くクリアーコートを施しました。
 ドアパネルの隙間にはエナメル塗料のスモークで墨入れ。前後フェンダーの縁からサイドシル上部をつたって繋がる金属のモールは、シルバーのマジックを使ってみました。

 なかなかキュートなヒップです。ちょっとブリティッシュ航空みたい。
 前後の窓枠にはメタルックを貼り込もうと考えているところ。でも、こわくてまだ手を出せていません。

2015年10月20日火曜日

1/24 Morris Mini Cooper(その4)

 かつて一念発起して塗装に取り組んだものの、無謀なチャレンジがたたってあえなく撃沈していたミニ・クーパー。
 マスキングの鬼と化し意気込んで塗った結果が、これでした。いわゆるダダ漏れという奴です。モチベーションはマイナスレベルまで低下しました。

 闇の保管庫という名のお蔵入りを決め込んでいたんですけど、やっぱりちょっと勿体なくなったので、ひっぱり出してきて根気よく修復を試みました。あの時エルボードロップを我慢してよかった。
 てなことで、ハミ出た部分をシコシコと、ようやく遠目に見ればどうにか見れるレベルまで修復できました。
 ユニオンジャックをモチーフにした大胆なカラーリング、才能のない私が自分で思いついたデザインでは当然ありません。ネットで拾った現代のMINIを模したのです。とりあえず反対側も同様に塗装しなければならないと思うと、結構なプレッシャーです。

2015年10月18日日曜日

1/8 HONDA CB72(完成編)

 CB72の完成です。
 ドピーカンの秋晴れの陽射しの下で屋外撮影しましたので、露出をマイナス補正してもなお、コントラストが強すぎて黒い部分が見え難くなってしまったのはご愛嬌。

【キット】REVELL社製 1/8 HONDA CB72
【製作期間】約2ヶ月
【主なカスタム・ポイント】
 ・スポーク張り替え
 ・自作マフラー
 ・バックステップ(中間ポジションに変更)

 カラーリングは、赤のエンブレムとシートを引き立たせるためにもブラックに統一。フェンダーもサイドカバーもすべてブラックにしました。

  一文字ハンドルとステップ位置が相まって、前傾したライディング・ポジションが目に浮かびます。前後のドラム・ブレーキがカッコいい。

 ストッパー付のシングルシートをスクラッチできなかったのは、やや心残り。でも、キットのシート加工には満足しています。

 細身のマフラー、これくらい短いタイプは実車のカスタムでは余り見かけませんが、これもありでしょう。エキパイに巻き付けたテープがオリジナリティを演出することに貢献しています。それにしても、音は大きそう。

 キックペダルや、右側にチェーンがある作りに時代を感じます。

  上から見ると、とてもスマートなバイクであることがよく解ります。CBらしく素直で、のびやかな加速、リーンウィズで軽やかに峠を走ったことでしょう。

 プロターなどの例に漏れず、古いキットは、ほぼすべてのパーツが、そのままでは組むことができません。取説もあいまいで、アテにできません。パーツを一つ一ついちいち修正しながら、仮組みを繰り返しながら、そして組む順番を考えながら慎重に進める必要があります。ですから工作にはとても時間がかかります。スキルが至らなければ、あっという間に挫折してしまいます。
 ただし、そうしたチャレンジは苦労を伴う分、達成感という大きな見返りとなって、模型作りの喜びをもたらしてくれるのです。このキットも、そういう意味で作りごたえのある秀逸な製品でした。
 さ、次は何を作りましょう。
 

2015年10月17日土曜日

1/8 HONDA CB72(その18)

 各種ケーブルを繋ぎこみました。
 今回は、スパークリング・プラグとタコメーター以外のケーブルに、芯線の針金を引き抜いた園芸用の白い被膜線を使用しています。直径は8mmくらいでしょうか。ケーブルが太すぎると、たちまち模型っぽくなってしまいます。

 キャブレターの吸気側にはパワーフィルターが繋がります。何故か右側だけ、インシュレータが短くてフィルターに届かなかったので、プラパイプで長さを2mmほど延長しました。このままでも充分にカッコ良いため、サイドカバーで見えなくなるのが少し残念です。
 まあ古いキットにはつきものとはいえ、この部品だけではなく殆ど全てのパーツがキットのままでは使えず、何がしかの手を入れてあります。これが作業に時間がかかる最大の理由。

 メーターは、スピードとタコが一体になったもので、ライトケースに取り付く形状。モンキーなどと同じですね。メーターには透明の塩ビ板を両面テープで貼り付けてあります。また、ライトケースには、省略されていたパイロットランプと何やらツマミのようなスイッチ(何だか知りません)を追加しました。
 そういえば、このキットにはウィンカーがありません。ああ、CB72がデビューした当時は、まだウィンカーが義務付けられていなかったのですね。なんだか感慨深いです。

 これで全ての工作過程が終了です。
 タンクとシートを載せ、マフラーを取りつければ完成となりますので、屋外撮影して次回完成編をupします。

2015年10月12日月曜日

1/8 HONDA CB72(その17)

 エキパイに、5mm幅くらいに細切りにしたマスキングテープを貼り付けています。真っ黄色のものではなく、マスキングテープとしては余り性能のよくない少し白っぽいものを使っています。
 これ、実は以前から一度やってみたかった工作なのです。

 ハーレーなどの大排気量車またはビッグシングルなどでたまに見かけるエキパイへのテーピング。昔はヤマハRZなど2スト車のチャンバーにも巻いてあるのを目にしました。
 いったいどんな効果があるのか、未だに謎だったりします。一説には、エキパイを通過する際に排気温度が下がらないようにするためだとか。2スト車であれば、膨張室に入る手前で排気温度を保つことにより、一層の出力が期待できるという説明も、何となく納得できてしまいそう。かたやハーレーなどにあっては、エキパイに足が触れることによる火傷防止なのだろうか。(誰か教えて)
 真相や効果はともかくも、武骨ながらも玄人っぽくて、なんだかカッコ良い。ので、採用という非常に単純な発想なのです。

2015年10月10日土曜日

1/8 HONDA CB72(その16)

 久しぶりのプラモです。
 このキット、タンクは両側からフレームを挟み込んで接着という設計。その方法では到底組み立てられませんから、フレーム側に1mmの真鍮線を刺して、タンク内側に仕込んだ凹みに上から被せることにしました。

 さらに、タンクの後端を抑えるための仕切り板のようなものを立てました。また、シートはただ乗っけるだけという、どうにもならない作りなので、フレームから丸棒を立てました。

 シート内側にはプラ角材をわたして接着、丸棒が刺さる穴を開けました。位置決めは現場合わせです。
 このあたりは、あくまで実車を忠実に再現するなら、シートベースから作らなければなりません。作り手によって様々なやり方ができるのだろうと思いますが、今回はいちばん簡素な方法で済ませることにしました。

 はれてタンクとシートが乗った状態。

 タンクの赤いエンブレムとシートの色がマッチして、良い感じに見えます。この時代のスーパー・スポーツという雰囲気が出ていれば、しめたものです。
もうあと1、2回で、完成にこぎつけることができるでしょうか。

2015年10月7日水曜日

活躍のニュースを観たいんだ

この人の発言が、波紋を呼んでいますね。
 本田選手が日本人記者に語ったことの真意がイタリア人ジャーナリストに正確に伝わらなかったのか、それともイタリア人ジャーナリストが「おいしい」ところだけを切り取って報じたのか、実はそのへんの真相がどちらであってもそう違わないのだろうと思います。
 賛否両論まっぷたつというよりは、地元イタリアではむしろ彼に批判的な論調が目立ちます。まさに正論、よくぞ言ってくれたと評価する声も一部には見られる一方で、一介の選手が公に経営陣や監督に対する苦言を呈するのは、立場をわきまえない不適切な行為だと批難する声が最も多いように思われます。また同じくらいに、ACミランの10番を背負う選手として相応しい活躍を全くしていない彼が何を言うかという厳しい指摘も多い。
 あくまで私の個人的な感想と前置きさせていただいた上で、敢えて別の角度から本田選手の発言を考えてみると、彼はサッカーにおけるイタリア人のプライドの高さ(尊厳と言い換えても良い)を過小評価したのではないかと思います。
 つまり、今回の本田選手の発言は、ACミランのファンだけでなく、ローマだろうがユベントスだろうが、とにかく老若男女を問わずイタリア人が日々の暮らしの中でこよなく愛し、守りぬいてきたものに対するプライドを傷つけてしまったのではないかと。いくらミランが低迷を続けようとも、1899年創設という長い伝統と栄光の歴史を持つセリエのビッグチームであることに変わりはないのです。世界に誇るイタリアン・サッカーの1丁目1番地なのです。
 本田選手が発した言葉は確かに経営陣や監督に向けられたものだったのでしょう。しかし、「金で解決せよ」とも聞こえる彼の発言を耳にした経営陣も、イタリア人ジャーナリストたちも、イタリアのサッカーファンまでもが、あたかも皆んなで大切にしてきたイタリアン・サッカーを丸ごとなじられたような違和感を覚えたのではないだろうか。だからこその憤慨であり、しかも、サポーターからの信頼と愛情を未だ掴みきれていない日本のサムライに、後ろからばっさりとやられてしまったのですから、「一介の選手が。。。」の批難につながるのも無理もない、そう思えてならないのです。
 高額の報酬に応えるプロ・スポーツ選手として、或いはACミランの10番として、それに相応しい数のゴールを決めることが最も重要なのは言を俟ちません(本田選手にはそれが出来ていませんけど)。でも、イタリアで彼を応援する一人の日本人としては、それ以上に本田選手が地元サポーターやジャーナリストたちから愛される存在になることの方が嬉しいのです。
 フォルツァ(頑張れ)ホンダ!!!

2015年10月4日日曜日

1/8 HONDA CB72(その15)

 
 なんと、実は今回、777回目の投稿となりました。だからといって何か当たるわけではないんですけど。
 これは、フューエルタンクのエンブレム用デカール。レトロなデザインが実に何とも素晴らしい。のですが、デカール用のハサミで切り出すそばから、縁がボロボロに。水に浸して所定の位置に移そうものなら、粘着力はゼロ。カーブにも全く馴染まず、乾くとハラリと剥がれてしまいました。
 余白部分には2004年の文字が見て取れるので、せいぜい10年ちょっとしか経っていないというのに、結果は無残なものでした。とてつもない敗北感です。
 
  仕方がないので、折角の素敵なデザインは諦めて、1/6モンキーのデカールを流用することにしました。こちらはデカールではなく、ステッカーなので、これなら大丈夫でしょう。

 タンクのサイド部は、メッキのまま使うことにしました。ニーグリップ・ラバーはタイヤ・ブラックという色で塗りました。下地がメッキなので、塗料が多少はみ出しても、爪楊枝の先でこそぎ落とせば問題ありません。
 エンブレムを貼り付けた後、全体に光沢のクリアーをかけ、その後マスキングをしてニーグリップ・ラバーの部分にツヤなしクリアーをかけてみようと思います。ああ面倒くさい。
 完成までもうあとひと息というところまで来ているのに、足踏み状態です。