2013年11月22日金曜日

チュニス

 出張先のチュニジアから戻りました。
 紀元前8世紀にフェニキア人が建設したカルタゴは、その後、古代ローマ人によって焼き払われ、土地を痩せさせるために大量の塩まで撒かれたというのですから、三千年後の現代のローマからやって来た者としては、若干複雑な心境です。
  小高い丘の斜面に白い壁と青い窓に統一された小さな家が立ち並ぶシディ・ブ・サイド(Sidi Bou Said)は、首都チュニスを異国情緒に色濃く染める景観保護指定区域です。聖人の名にちなんだとされるこの地区と、カルタゴ遺跡が観光の主要スポットだとか。

 シディ・ブ・サイド地区のくねくねと入りくんだ細い路地には土産物屋やカフェが点在し、上り詰めた先には、眼下に港、遠くにボン岬峠を一望に臨む絶景が広がっていました。
 2011年初めにこの国を揺るがしたジャスミン革命(アラブの春)の名残は、一見しただけでは伺うことができません。しかし、政権基盤が固まっていない状況は現在もなお続いていて、政治も経済も先行きは依然不透明なのです。
 写真は、買ったばかりのカメラを携行して何かあってはいけないと用心して、安いニコンのコンデジで撮りました。

0 件のコメント: