2013年3月30日土曜日

相棒 (Alfa 147)

昨日、アパートを退居しました。荷造りと家具の運び出しで、全部の指がむくんでいます。夜は夜で有難いことに送別会をしてくださる方が続々といて、胃腸と肝臓はフル活動。ようやくこぎつけた週末を、滞在型アパート形式の宿でゆっくり過ごしています。

 さて、ローマでの新たな暮らしを支えてくれる相棒は、Alfa 147です。このご時世、新車なんか買えませんから、もちろん中古です。マイナーチェンジを経た第2世代のモデルですから、画像の車にほぼ近いのではないかと思います。エンジンは2.0ツイン・スパーク。街中でもアウトストラーダでも、必要にして十分すぎるくらいのパフォーマンスを示してくれるでしょう。頼むぞ。

 オヂさん、MTもハッチバックもかなり久し振り。Alfaに至っては、前回所有したのが十数年前のスパイダーですから、すっかりご無沙汰しましたという印象で向き合うことになるでしょう。ナンバープレートがオフセットされた位置に付くフロントマスク、なかなかよろしいのではないでしょうか。



2013年3月24日日曜日

極上のいねむり


引越し荷物のパッキングも最終段階にこぎつけた今日、アパートの缶詰から抜け出して、オペラGarnier劇場に繰り出しました。
 荘厳な建物にウキウキしつつ、回廊にディスプレイされた舞台衣装などをチラ見した後、僅か25ユーロのチケットを買った客のためにでも、黒服のギャルソンがうやうやしく3階のボックス席に案内してくれます。
 今日の出し物は、ベートーベンとブルックナーの弦楽五重奏。バイオリン、ビオラ、チェロが、かけ合うように、または追いかけっこをするように、奏でる音の一つ一つが心地よいアルファ波となり、荷造り作業でくたくたに疲れた脳と身体を優しく包んでくれます。
 満点の星のように降り注ぐ旋律、見上げれば天井にはシャガールのフラスコ画、ここは華の都parisのオペラ座。ついウトウトと眠りに引き込まれてしまいそうになります。でも、考えてみれば、こんなに贅沢ないねむりはないよなぁ、こんな極上のいねむりって、今までにあんまりなかったかもなぁ。
 クラシック・ファンから叱られても構いません。25ユーロを払ってこの極上のいねむりができるのなら、こんなに素敵な瞬間はありません。

2013年3月20日水曜日

ナンバープレートのうんちく

4年間のparis生活を支えてくれた愛車BMWを処分することにしました。17歳17万km。生まれ故郷ドイツのように滑らかな道路であれば、まだまだ十分に現役として走ってくれるでしょうけど、石畳や継ぎはぎだらけのフランスの道で酷使され、足回りを中心に結構ガタがきています。
 そんな訳で、イタリアへ持っていくことはせず廃車処分を考えていたオヂさんに、どうせ街中しか乗らないからどんな状態でも構わないので、是非譲ってほしいという声がかかりました。かなり恰幅の良い人物だけに、大きめのセダンを探していたとか。
 ちょうど車検が切れるところだったので、渋りました。他人に譲渡するためには車検を更新しなければ当局の許可が下りないからです。すると、売り先の相手が車検代も出してくれるというので、どんなもんかと街の車検業者に出してみたところ、なんと交換部品もなく一発OK。さすがは腐ってもBMW。そして、お代は90ユーロと格安でした。
 更に、ナンバープレートを交換しなければなりません。おもしろいことに、フランスではナンバープレートは、ガソリンスタンドやオートバックスなどの民間業者が、車両登録証を見せればその場で作ってくれます。相場は前後2枚で35~40ユーロ。上の画像は、格安をうたっている業者の広告で、リベット5本(おそらく1本は予備)、48時間以内のお届けでプロモーション価格23.90ユーロ。こりゃ安い。
 因みに、プレート右端の01という番号は、フランスの行政区域を示す番号で、パリは75番。だから、この番号を見れば、その車がどこから来たのかが解るのです。慣れない人には難しいとされる凱旋門のロータリーでまごついている車は、たいてい地方からやってきた車だったりします。
 また、日本の郵便番号のような使われ方をされる番号でもあって、例えば住所がパリ1区なら郵便番号は75001、15区なら75015となります。
 はれて廃車の憂き目を免れた我が愛車は、人の手に渡り、もう少しだけ頑張ってくれることでしょう。ま、そりゃあそれでよかった。

2013年3月16日土曜日

梱包中

家財道具を梱包作業中です。アパートの床が段ボール箱でほぼ埋め尽くされ、足の踏み場がありません。パッと見は空爆を受けた後のようです。
向こう一週間が勝負です。26日には嫌でもトラックが集荷に来てしまうのです。間に合うのでしょうか。引越しも仕事のうちと思って生きていますが、何度やっても面倒なもんは面倒なのです。
 がんばるべ~。

2013年3月12日火曜日

カッコ良くなりました(モテギ)

 いつも体温を感じるコメントをお寄せくださる迷走さんから、モテギの美しいパノラマ画像をちょうだいし、早速タイトルバックに使用させていただきました。友情にかんがみて著作権料は免除してくださいました。(なんちゃって)
 ライダーたちの熱戦を直前に控えたサーキットの緊張感は感じられず、かといって無機質な印象もなく、澄んだ青空とも相まって非常にさわやかでカッコ良く、とても見栄えがします。バイク模型を専門とする拙ブログにもピッタシ。
 迷走さん、ありがとう。

2013年3月9日土曜日

もういなくなるって時に。。。


37歳をオジさんと呼んでいいのかどうか解りませんが、まあこれだけカッコ良ければ何と呼ばれようと構わないでしょう。俳優と見まがうばかりのイケメンですなぁ。
 そう、デイビッド・ベッカム選手がサッカー・フランス1部リーグの首位を走るPSGパリ・サンジェルマンにやって来ました。
 リベリ、ベンゼマといったフランス人スタア・プレイヤーがことごとく不祥事で人気を落とし、代表チームも一から再建中。そんな折、このオジさんの存在は、チームの戦力としてばかりでなく、集客力も抜群。よどんだフランスのサッカー界に大きな風を起こしてくれるに違いありません。
 さて、サッカー選手としてのベッカムのプレイスタイルには賛否両論あることでしょう。タッチライン際からの得意のクロスは、必ずしも現代サッカーの戦術にはマッチしません。体力の衰えも勿論否めません。ただし、この人のボールを蹴る技術は、依然として現役選手の中でもずば抜けていると思います。インステップに乗せて運ぶように、軽~いタッチで蹴りだすコーナーキックは、何度見ても素晴らしい。是非ともparisで37歳の頑張る姿を、直に見てみたいけど。。。

2013年3月5日火曜日

転勤

今日、東京本社から転勤の辞令が出ました。
 行先はローマです。
 4年間、住み暮らしたparisを離れる実感がまだ湧いてきませんが、アパートの地下倉庫から4年前に空けた大量の段ボール箱を部屋に運び入れ、箱で床が埋まっていくにつれ、ああ他人事じゃないんだなぁと、辞令が出た今になってようやく現実と向き合おうとしています。(つ~か、焦らないとパッキングが。。。)

 若い頃からずっと海外転勤族で、現在のフランスが実は6か国目、次に行くイタリアが7か国目の勤務地となります。ある意味、海外引っ越しのプロです。ただ、これまで幾度となく、行った先で新たな出会いと別れを繰り返してきました。出会った方の中には、その後ずっと後年までお付き合いが続くご縁も少なからずありますが、そうでない多くの方々は、やがて薄れゆく記憶の中にしまわれてしまいます。自称プロでも、こればかりはいくら経験を重ねたからといって、寂しさを感じなくなることはありません。

 さて(気を取り直して)、ローマに向け出発するのは、4月上旬になります。車でも行けるじゃんと周囲から冷やかされましたが、飛行機です。
 向こうに着くやいなや、仕事はさて置いて、先ずはアパート探しに着手します。車は既に決まっています。vespaも欲しい。さて一体、どんなところで、どんな暮らしをすることになるのでしょう。非常に楽しみです。

 このブログは、生活の舞台がローマに変わってからも、引き続きバイク模型を中心とする趣味とヨーロッパ生活の日々のあれこれを綴っていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。

2013年3月4日月曜日

フランスを知る便利サイトたち


 フランス旅行をする方、フランスに住む方のどちらにとっても便利なサイトたちをご紹介します。当ブログに書くネタがなくて困ったときにも、覗きに行くと必ず何かヒントをもらえたりします。

 まずは、parisにある日系のお店なら、レストランだろうが美容室だろうがどこでも見つけることができるフリーペーパーのWEB版を2つ。

・ニュースダイジェスト
http://www.newsdigest.fr/newsfr/index.php
・OVNI
http://www.ovninavi.com/accueil
 次に、フランスでの生活立ち上げや役に立つサイトと、長期滞在型のアパート。

・フランス生活
http://www.franceseikatsu.com/

・パリシェモア
http://www.parischezmoi.com/

 最後に、ちょっと気の利いたフランス語を、解りやすくこっそり教えてくれるサイト。
http://bonjour.s21.xrea.com/francais/index2.html
 こうしたフリーペーパーやウェブサイトで日々編集に携わり情報提供を続けてくださっている方々に、あらためて敬意を表したいと思います。

2013年3月2日土曜日

偉い人らしい

昨晩は、弊社主催のパーティがありました。フランス日本酒愛好者協会という任意団体の第1回総会を兼ね、ソムリエやジャーナリストなど総勢60人ほどのこじんまりとした立食形式。
 お客様の中には、フォーシーズンズ・ホテル・ジョルジュサンクのメインダイニング(2つ星)で総料理長を務めるブリファー氏の姿も。業界では世界一有名なシェフの一人とのこと。
 裏方で走り回るオヂさんに、氏と一緒に記念撮影を撮らせてもらえるよう頼んでほしいと願い出た弊社の日本人シェフは、氏を前に尊敬と感激と恐縮がごっちゃ混ぜになって、いっぱいいっぱいになっていました。とても偉い方なのですね。オヂさんもお目にかかるのは勿論初めて(だってそんな高いレストラン、まず行けません)でしたが、たいへんに気さくで、それはそれは優しい紳士でした。
 「こんどジョルジュサンクに是非」とおっしゃてましたが、あれって社交辞令ですよね。ご馳走してくれるって意味じゃないですよね。確かめる勇気はありませんでしたけど。