2012年5月3日木曜日

ニッポンの風景(東京下町編~その2)

 地下鉄の中吊りに誘われて出かけたのは、根津神社。
 毎年恒例のつつじ祭りが始まっていました。坂の多い根津~谷中界隈らしく、境内の斜面を上手く利用した借景が、見事に色付くのです。この日はまだ5~6分咲きといったところだったでしょうか。
 そうそう、日暮里駅に通じる帰り道の谷中の墓地では、噂にたがわず多くの猫たちが昼寝をしていました。それを目当てに猫好きの写真家たちがやって来るくらいなんですね。そういえばあの猫たち、単なる野良ネコにはとても見えません。堂々としていて、まるで墓守のようでもあり。


 こんどは丸ノ内線の茗荷谷駅から、なだらかな坂を下り、小さな印刷業者が並ぶ小道を歩くと、東大の付属施設である小石川植物園に行き当たります。広大な敷地には、さまざまな樹木や植物が生い茂り、また、それに集まるアゲハ蝶などを愛でながら、東京のど真ん中でしばし森林浴です。東京ドームシティからほんの僅かな距離とは思えませんね。
 仕事や喧騒にお疲れ気味かなぁと感じたときは、ほんの少し歩けば、脳内をアルファ波で満たすことができるのですから、東京もまだまだ捨てたものではありません。乙なものです。

 最後は、ニュース番組の街頭インタビューですっかりお馴染の、巣鴨とげぬき地蔵商店街。
 酔っ払いサラリーマンのご意見なら新橋のSL広場、買い物帰りのオバちゃんたちのご意見なら、ここです。間違いない。
 何がどうという商店街ではないのですが、長いのです。テクテク歩くと、端から端までゆうに20分くらいはあるでしょうか。抜けた先から、都営荒川線(いわゆる都電。チンチン電車です)に乗れば、これまた満点の下町風情も感じられるというものです。

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