暑い。連日、暑いのです。さすがエジプト、さすが砂漠、さすがアフリカ。最高気温が40度以上に張り付いています。夜も気温はそれほど下がらず、30度をゆうに超える。断熱材などという建築科学を知らないエジプト人が建てた大理石と煉瓦造りの住宅建物は、それ自体が熱を吸収・保温してくれるようで、まるでナンかピッツァの釜の中にいるようだ。初老のおっさんをこんがり焼いたって美味くなるわけもない。
そんな折、家のリビング2箇所と台所のエアコンが不調に陥った。せめてもの思いで陽射しの侵入を防ぐためにカーテンを閉め切り、扇風機を回し、それでも足りなければ団扇であおぐ。まだ暑いので冷たい7upを飲む。一瞬の気休めにしかならない。昼飯を作る台所は地獄だ。しかも唐辛子入りのアリオリペペロンチーノにしたもんだから、食べるそばから汗が噴き出す。
夜は夜とて、地球環境問題を忘却の彼方に吹き飛ばす勢いでエアコンを回し、寝室をギンギンに冷やしてから眠るのだが、1時間後には暑苦しさと寝汗で目を覚ますもんだから、毎日眠りが浅い。かといってエアコンをかけっぱなしで寝ようもんなら、いっぺんで体調不良に陥ってしまう。
つまり、中東の夏はまさに逃げ場のない暑さから自らの身体をどう守るかという至上命題が、常に優先順位のトップにくる生活なのです。管理人を通じてエアコンの修理技師が来てくれたのが昼過ぎ。運悪く、作業中に2度の停電に見舞われ、無駄に時間が過ぎていく。それでも、冷却媒体のガス補給、フィルターの掃除、排水管の目詰まり修理などを経て、先ほどようやく復旧した。今、リビングのデスクで快適にパソコンに向かっている。設定温度は19度。人口1億のエジプトで私一人がエコな暮らしを目指す意義を見出すことは不可能というものだ。健康第一と親に言われて育ってきたし。
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