2021年3月5日金曜日

英語のお勉強はYouTubeで気楽に

  テレワークの日、会社のシステムにログインできるわけでもないため、家でできる仕事は実際そう多くない。パソコンの前に一日じゅう張り付いている中、余った時間に何をするかというと、英語のお勉強という言い訳の下にいろんな動画を見るわけです。

 数あるYouTubeチャンネルの中から今日お勧めしたいのは、裁判ショーものだ。日本では馴染みのないジャンルだが、これが実に良い。

 一つ目は、Judge Judy。20年以上続いているアメリカのTV番組で、5千ドル以下の少額民事訴訟のみを扱う裁判の公判の様子をショー化したものだ。歯切れの良さは超一流。だが、こんな人を嫁にはもらいたくないかも。

 対するこちらは、英国のJudge Rinder。四十代半ばと思しきまだ若い裁判官が、同様に少額の民事訴訟を裁くショーである。廷吏(アシスタント)を務めるミシェルという名の美しい女性も、人気に一役買っている。

 米英で大人気のこの二人の裁判官に共通するのは、頭の回転の速さ、洗練された言葉の選択、正義を尊び悪を断罪する毅然とした態度、そしてユーモア溢れる人柄であろう。特に、英語のお勉強という視点から見るとき、アメリカ英語とクイーンズ英語の発音の違いが明確に分かるだけでなく、それぞれの言語において誰もがお手本とすべき語り口であることは異論を挟む余地がない。この二人のように喋ることができれば、英語はもう学ぶことはない。

 最近は、上の二人以外にも、Caught in Providenceというチャンネル名のJudge Caprioがお気に入りに加わった。イタリア系移民の家系に育ったこの判事が裁くのは、ロードアイランド州の首都プロヴィデンスにある交通違反専門の簡易裁判。主に信号無視や駐車違反で反則切符を切られ裁判所に召喚された人々から、当日のやんごとなき事情を聞き、温情深く罰金を軽減または免除してくれる、まさに人情の裁判官なのだ。

 裁判モノ、しかも英語のお勉強と聞くと、なんだか正座して観なければいけないような気になるが、決してそんなことはない。紅茶でも飲みながら、魅力的な裁判官だけでなく、登場する原告も被告もみんなキャラが立っていて、彼らが織りなす人間模様を、バラエティ番組でも見る気分で気軽に楽しめばよい。それでいて、次第に耳が英語に慣れてくる。次の日に自分の口から出てくる単語が、ほんの少しずつソフィスティケイトされていく(ような気になる)。とにかくお得なのです。

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