世のオッサンたちのゴルフ・ファションは、ずいぶん永いこと「日曜日のお父さん」と揶揄されてきた。よく分からないストライプが微妙なグラデーション柄になっているシャツは、ポロシャツともちょっと違っていて、胸にはポケット、なんなら長袖も多い。ボトムスには、グレーかカーキ色のスラックスで、たいてい2タック入り。敢えて良いところを挙げれば、動き易さのみ。頭にはポケモンのサトシ君みたいなキャップか、中にはチューリップハット姿も。実用性を求めたのだろうか。で、19番ホール以降もそのままの格好でどこへでも出かけてしまうんだけど、足元は通勤の革靴だったりした。
宮里藍が高校生でツアー優勝したのが2003年、横峯さくらと共に、女子プロゴルファーの人気を一気に高めた頃から、まずは女子ゴルファーのファッションが一変した。ミニスカ、へそ出し、キャップの後ろから出したポニーテール。誰が見ても可愛いし、テレビの画面でも色鮮やかに映える。
かたや、オッサンたちのファッションはなかなかに保守的で、そうそう変化を見せることはなかったものの、タイガーウッズが身に付けていたナイキのトレーナーとキャップだけは、誰もがこぞって取り入れた。でも、あまりにも皆んなが同じキャップを被るもんだから、長くは続かなかった。そして現在の男子ツアーはどうかというと、実はそれほど進化していない。松山英樹、石川遼、今平周吾…正直、みんなセンスが良いとは言えない。
ところが最近、オッサンたちでもほんのちょっとの勇気を持てれば、ゴルフ場で多少のファッション的こだわりを主張できるアイテムが、ちらほらと出てきている。
これは、グリーンに乗ったボールの場所に置くマーカーで、実際に私が使っているもの。キャップのつばにクリップ状の金具を付け、マグネットになっている丸いマーカーをパチンと引っ付けておくもの。これが実に便利で、使い慣れてしまうと、もうポケットの中に手を突っ込んでゴソゴソと探す気にならない。所作もスマートだ。
私のお気に入りの某メーカーさんのもので、シャツでも何でもとにかく可愛いデザイン、しかもゴルフ場ならオッサンが身に付けても違和感がない。なんなら、ニコちゃんマークは俺たちの世代だ。だが、お値段がちと高い。いや、結構高い。財布にグッとくる。それでも、人気の美人女子プロゴルファーが着ていたりするのを皆んなTV で観て知っているので、多少無理してでもつい買ってしまうのが、オッサンの心理だ。マーケティングをよく分かってらっしゃるんだろう。
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