2013年6月24日月曜日

アイドリング・ストップ考

 欧州自動車市場では、ディーゼル車と共に、アイドリング・ストップ機構を標準装備する車が急速に増えています。
 思えば若かりし頃、メカニックを目指す友人曰く、「調子の悪そうな郵便カブを見たことがあるかい? ないだろ。あれは、一日中エンジンをかけっぱなしにしてるからだ。エンジンは始動時に相当の負荷を伴うので、耐久性を考えればなるべくかけっぱなしにしておく方がエンジンのためには良いんだ。始動時には沢山の燃料を必要とするしな。」 
 オヂさん、目から鱗がポロポロと落ちて、以来、バイク乗りの一人として郵便カブとそれに乗る配達員さんたちに対する尊敬にも似た感情を抱いて育ってきました。
 そんなことから、アイドリング・ストップ機構には、最初から眉ツバではないかとの印象というか、疑いの目を向けていたのですけど、実際ここまで普及してきている現実と、遠からず選択の余地なくすべての車に標準装備されてしまう可能性を考えるとき、そこまで行ってしまったら嫌だなぁと、ひとり懸念しているのです。
 いろんな解説を見るにつけ、そりゃほんの少しは燃費がよくなるのでしょう。排出Co2の削減、ひいては地球温暖化防止にも貢献するのかもしれません。
 でも、何ていうか、ヒューマン・インターフェースというのか、操縦する人の感性と全然関係のないところでエンジンが勝手に止まってしまうところがまず許せない。再スタートするときも、本来なら各所を点検し、気を引き締めて、何やら儀式に臨むみたいな気持ちでイグニッションをひねるべきところを、まるで何事もなかったみたいな形で、しかも信号に急き立てられるようにスタートしてしまう。一連の動作の間、まったくもってドライバーの気持ちは置き去りです。
 バッテリーの維持費や交換部品の耐久性といった目先のデメリットは、きっと技術の進化と共に解消されていくに違いありません。そして、これから免許を取る若者たちにとっては当たり前となり、やがては誰もが疑問を持たない機能の一つになっていくのでしょう。でも、オヂさん世代にとっては、まだまだ、まるで違和感だらけなのです。

2 件のコメント:

ラグにゃん さんのコメント...

ウチの通勤車もアイドルストップが付いていますが,こちらは自分である程度コントロールが出来ます。

エアコンが入っていると止まらないとか,エアコンもエコモードにすると止まるとか。

止まらない時はニュートラルにすれば止まる事が有るとか,色々と使う側も学習して來ました。

初期形インサイトは中々楽しい車ですよ〜。

でもE46 320iの方が疲れませんが(笑)

みやっち さんのコメント...

>ラグにゃんさん
そうなんですか。いろいろ調整はできるんなら、使い方の問題かもしれませんね。
因みに、3シリーズなら私もE46が絶対いちばんカッコイイと思います。