昨日まで、クウェートに行っていました。
イラクの南端に接した湾岸の海沿い、国土の面積は四国とほぼ同じという小さい国ながら、世界第4位の原油埋蔵量を誇る「お金持ちの国」です。
首都クウェート以外はほぼ砂漠ですから、400万にも満たない人々が一か所に集中して暮らしていることになります。ただし、そのうちクウェート国籍人は半分未満、つまり半分以上はエジプトやインド、パキスタンなどからの出稼ぎ労働者なのです。
石油のおかげで遊んで食ってる人たちを除けば、働いているクウェート人のほとんどが国家公務員。下世話な仕事はぜんぶ外国人の安い労働力に任せて、彼らを顎で使って左うちわということでしょう。
湾を臨む市の中心街には高層ビルが乱立し、そこかしこに輸入ブランドのテナントが入ったショッピングモールがあります。きちんと舗装された道路には高級車ばかりが走っています。そのへんは周辺の産油国であるア首連やオマーンとよく似た雰囲気。
仕事を終えて、近ごろ血糖値が心配な中年真っ盛りのオジさんは、炭水化物を避けて満足できる夕食がないかと挙動不審気味にキョロキョロしていたわけですが、そこにKFC(ケンタッキーね)の看板を見過ごしませんでした。
メニューを見ても全部アラビア語で、値段すらわかりません。でも大丈夫。店員はアジア系の人で、英語が通じます。
なんといっても日頃エジプトにあるKFCが果てしなく貧相で、大袈裟じゃなくてホントに1つのピースが親指大くらいの残念なサイズしかなくて、しかも何だか油がべしゃっとしているもんですから、ちゃんとしたのを食べたいなぁと、かねがね思っていたわけです。
はたして、クウェートのKFCは、、、ちゃんとしてました。一つが大きいし、サクサクで美味しいです。50も大きく越えたこの歳になって、はからずもKFCに感動してしまった。
とはいえ、クウェートに住みたいかというと、答えはノーです。
1年のうち200日以上は暑すぎて外を歩けません。夏場のピーク時の気温はゆうに50度を超えます。もっとも、200日間エアコンをつけっ放しにしたところで、電気代はたかが知れてます。水よりガソリンの方が安い国ですから。
じゃあ、エジプトとどっちが良い?と、訊かれました。目下、答えに困っています。
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