2013年1月24日木曜日

海外駐在員にとって

アルジェリアで発生した武装勢力による人質事件は、海外に都合20年以上も駐在してきた自分にとって、最もやるせない気持ちにさせる事件となってしまいました。
 目の前の仕事のために額に汗して働く丸腰の海外駐在員が、しかも、その国の経済発展に少なからず寄与するプロジェクトのため技術と労力を提供してくれている人たちが、卑劣な犯罪やテロリストのターゲットにされる。。。この残念さを表現する適切な言葉が見つかりません。
 尊い生命を一瞬にして奪われた方々のご冥福を心からお祈りするばかりです。

 テロの脅威とリスク、そして、どんなことがあってもテロに屈してはならないという正義と覚悟、これらは、グローバル社会において欧米各国と協調して生きる日本や日本人も、各国と共に既に共有しているものであって、日本だけが例外扱いされることではありません。
 報道されている中には、政府の情報収集体制の不備を批判したり、海外駐在のリスクは自己責任などとまるっきり他人事のように解説する向きもありますが、事は机上の話ではないのです。ちゃんちゃらおかしいのです。明日、自分に銃口が向けられてもおかしくない緊張感の中に暮らしている日本人が、海外に大勢いるのです。フランスには何万人ものアルジェリア人が住み、フランス人と共に暮らしているのです。リアリティを欠いた議論は不毛です。

 それでも今は、何か大事があれば日の丸つけた政府専用機が飛んで来てくれるようになりました。砂漠のど真ん中のような僻地で命の危険にさらされたとき、実は日の丸つけた同朋が助けに来てくれることほど心強いものはありません。

2 件のコメント:

どろゑびす特急 さんのコメント...

結局日本はイラン・イラク戦争の時から全く進歩してないって事です。自衛隊の海外邦人救出活動が出来ないのも憲法9条のせいですしね。
ただ政府専用機が邦人救出に使えるようにしていた事だけは褒めるべきことでしょう。

こんな時こそ「憲法改正反対、自衛隊解散」を叫ぶ某泡沫政党の代表ババアとかアルカイダの友達の友達の鳩ポッポ弟が武装勢力とそれこそ「お話合い」で解決してくりゃいいのに。

みやっち さんのコメント...

>どろゑびす特急さん
同感です。日本の国土と日本人の生命を守るという当たり前のことが当たり前のこととして共有できない国なんて、国じゃありませんね。