LAから北へ約150マイル、途中、事故で少し渋滞する区間があったものの、海風のあたる斜面にはほとんど木が生えていない丘陵地帯を縫うように高速を3時間ほど走った先にある小さな街Santa Maria、その郊外の丘の上にあるのがPresqu'ile Winery。
一面の畑に行儀良く整列した葡萄の木々、青い葉は既に黄色から枯れ葉色へと変色し、広大な土地を秋色に染めているのでした。
ネットで予約していた時刻と名前を告げると、試飲用のグラスとメニューを渡され、ウェルカム・ドリンク代わりのスパークリング・ワインを注いでくれました。眼下のワイン畑を一望できるゆったりしたテラス席に腰を下ろすと、テーブル担当の女性ソムリエが「さあ、ソファに深く腰を下ろして、この素晴らしい天気とワインを楽しんでくださいね」と。
まな板のような皿の上には、敷地内の菜園に自生する何種類ものハーブをふんだんに使ったサラダ、チーズ、柔らかく煮た肉、パンなどが盛り付けられている。改めてスパークリングから始まり、シャルドネを中心とする白、ピノノワールやシラーなどの赤、トータル7、8種類のワインが順番にサーブされる。雄大な景色の中で時間をかけてワインとつまみを楽しむ。絶好の天気とも相俟って、この上ない午後になった。なるほどこれがカリフォルニア・ワイナリーの醍醐味ってやつなのね。なかなかエエじゃないか。