このエントリを書いている瞬間の世界の人口は、77億7,166万人を超えているそうだ。果たして、そのうちのどれだけ多くの人々が、コロナ禍で様々な制約に耐え、忍び、苦しんでいることだろうか。そして、それはいつまで続くのだろうか。あと数ヶ月なのか、半年なのか、1年以上なのか。先が見えないことが、不安やストレスをさらに増長している。
エジプトから容易に出られず身動きが取れない缶詰生活は、日々ストレスを蓄積するというよりは、むしろ日々メンタルを削られていく感覚に近い。逃げ場のない暑さは長い夏じゅう身体にまとわりつくようで、9月も終わろうという今でもまだ、日中は38度近くにまで気温が上がる。今日も、銀行まで10分足らずの道のりを歩いただけで汗が吹き出す。
買い置きの日本食材の在庫は、補充できないまま減っていく一方だ。暑い季節に食べたくなる冷麦や、豚と水菜の冷しゃぶなど夢のまた夢だ。スーパーへ行っても、毎度毎度代わり映えのしない貧相な品揃いにガッカリするだけ。飽きもせずもう何百回も繰り返しガッカリしているわけだ。趣味のプラモデルもできない、写真を撮りに行く先もない。社内の規定で取得が義務付けられている夏季休暇3日間は、何もせず家にいるだけなので、テレワークの日と何ら変わりがない。つまり、保養にも気分転換にもなりはしない。
PCR検査と自主隔離が最大の足かせだ。エジプトを出国する前72時間以内に受けたPCR陰性証明がなければ国際線に乗れない。成田到着時には抗原検査、さらに2週間の自主隔離、日本から出発する前には再びPCR検査、エジプトに戻ってきてからもさらに自主隔離。こんな制約だらけの条件下で高額のチケット代と引き換えに一時帰国することのメリットが少なすぎて泣けてくる。
今はただひたすらに耐え忍ぶしかないのだと、頭では理解しているのに、割り切れない。だって、これまでも結構頑張って耐えてきてるんだよね。でも、とんでもない数の人たちが同じように我慢しているんだし、騒げば事態が良くなることもないから。で、こういう時は、肉でも焼いて、カラ元気を出すのです。日本のマヨネーズを贅沢に使っちゃうんです。