2018年10月14日日曜日

カムバックがブームのようですが

 カワサキのH2やZ1の後に続けとばかりに、スズキ刀がカムバックを果たしますね。ただ、そのスタイルには賛否両論というか、どちらかというと「これじゃない感」を訴える声の方が多いような気がします。私もその口かな。ハンス・ムートの衝撃はあのときの一度だけ。
ここ数年の間、二輪も四輪も、往年の名車と呼ばれた車種が次々にカムバックしている状況は、一面では嬉しいし、間違い探しをするみたいな楽しさも覚えます。
 我らがモンキーは、125ccの大猿に成長して早々に戻ってきました。ツーリングバイクの代表選手だったセローも、もっと大きいアフリカ・ツインも。
 四輪では、86を筆頭に、ランクル、ジムニー、S660などやはり個性的な車が多いですね。すごいところではルノー・アルピーヌなんてのもそうでしょう。
 ちなみに、個人的には、3シリーズといった数字や、Cクラスなどアルファベットでグレードを表す車種表記よりも、ジュリエッタなどの固有名詞が冠されている方が、なんとなく愛着が沸く気がします。モンキーはZ50じゃなくて、やっぱりモンキーなんです。マッハもZ2も。
 翻って、世代を幾つも超えてひとつの車種が乗り継がれるのは素晴らしいことだと思います。そういう意味では、スーパーカブの60周年や、ヤマハがSR400の生産を再開したことには、心から敬意を表したいと思いますし、将来はそのどちらも新車で乗ってみたいとすら思っています。
 ただ、それと最近のカムバック・ブームは、何がどうとはっきり言えないながらも、どこか意味が違うことのような気がしてならないのです。
 車離れ、バイク離れが進む中、或いはエンジンの電気化が加速する中で、二輪・四輪メーカー共に「生き残るための販売戦略」が見え隠れしてならない。確かに、動力性能や技術の進歩は目覚ましく、中身は往年の名車とは比べものにならない進化を遂げているのでしょう。
 でも、私が拙ブログで何度も繰り返して主張してきているように、バイクや車は、いつだって私たちの生活の中に寄り添い、生活を豊かにする様々な経験を共に歩むための相棒でなければならない。現代の素晴らしいテクノロジーは、時代の移り変わりや消費者のニーズに対応するだけにとどまることなく、これからどんな乗り物を相棒に、どんなライフスタイルを提案していけば人の暮らしが豊かになるか、いわば新しい時代をまるごとデザインしてほしいと思うのです。
 オジさん世代のお財布と共感をアテ込んだ「往年の名車復活」という錦の御旗を掲げる各メーカーさん、前を向きましょうよ。誰が乗ってもカッコ良く、若者にも手の届く価格で、新しい時代ごとセンス良くデザインされた乗り物。さすがだ日本と世界に言わせましょうよ。

3 件のコメント:

迷走 さんのコメント...

先日、もてぎでMotoGP日本ラウンドを
観戦した翌日にゆっくりと
HONDAコレクションホールを見て歩きました。
そこかしこに、展示されている
バイクやクルマと共に、
本田宗一郎氏の言葉が
添えられています。

例えば耕耘機と共に……

うちの持っている技術で
農家を楽にしたい

……と言う感じです。

その一言、一言に心を打たれると同時に、
いま、こうした思い、こうした志で
モノ造りに取り組んでいる経営者や
設計者はどれくらい存在しているのだろうか、
と言う疑問も生まれました。

今回のみやっちさんの記事に、
私が言いたいことや
考えていることの全てが
100%網羅されていました。
素晴らしいです。

みやっち さんのコメント...

>迷走さん
コメントをお返しするのが遅くなりスミマセン。
共感いただけたようで嬉しいです。
私たちも、いい歳です。日々溢れかえるように出てくる新製品にいちいち踊らされることが少なくなったのは、ひとつには、そろそろ自らの人生の総括をしなきゃいけない歳だからこそ、「今」を豊かに生き、そのステージを次の世代に引き継いでいく責任感みたいなものがあるのだろうと思います。個人の力は余りに非力ですけど、世の中の「ニーズ」が人々の価値観の集合体である以上、踊らされることなく良いモノを見る目を持ちたい、そんなふうに思います。

garryst88 さんのコメント...

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