2016年2月29日月曜日

1/24 Jaguar Type E (その4)

 明日からまた出張なので、出来ているところまでをupしておきます。
 先ずはエンジン。独特な三角形のエアクリーナーは3連キャブにつながります。針金で表現したプラグコード、6本を束ねてゴムのパイプにまとめるのは実車どおり。その他にもパイプ類を追加し、まだ途中ですけど、なかなか良い雰囲気になってきました。

 そのエンジンを抱き込むサブフレーム。複雑なボックス構造がうまく再現されていて、感心しました。ボンネットがガバっと開くと、このあたりは丸見えになりますから、余り手抜きができません。

2016年2月28日日曜日

アルバニアという国

 先日お仕事で行って来たアルバニアという国。ご存知でしょうか。
 バルカン半島の南西部、東はコソボやマケドニア、南はギリシャに接しています。イタリアからですと、長靴のかかとから海を渡ってすぐの位置。
 ローマから首都ティラナまでは飛行機で1時間ほど。東京から札幌よりもまだ近い感覚です。
 小さい空港の外に出ると、イエロー・キャブが数台。でも、迎えに来ているはずのホテルの車が見当たりません。やれやれと思っていると、タクシーの運ちゃんがつたない英語で、「アメリカのお偉いさんが来てるんだよ。それで空港のかなり手前で道路が警察にブロックされてるから誰も入って来れないのさ。」
 アルバニア初上陸は、こんな感じの滑り出しでした。

 街のど真ん中にそびえるインターナショナル・ホテルの窓から。普通、写真だと実際よりも随分と綺麗に写るものなんですけど、これは見たまんま。まあなんと言いますか、田舎です。
 90年代はじめに社会主義から抜け出したというのに、民主化以降も投資や開発が遅々として進んでいません。もともとは山の民族ですから、良く言えば牧歌的ということなのか。
 街の中を走る車は、VWやベンツの中古車ばかり。なんでも、アルバニアはドイツ車の墓場なんだとか。

 さて、お楽しみのアルバニア料理って、いったいどんなんだろう。想像もつかなかったので、小高い丘の上にある、きっと現地では相当にお高いであろうお洒落なレストランで昼食をとりました。
 前菜には、「ティラナ・スペシャル」を注文。メニューの名前からは何も連想できませんでしたけど、出てきたのはこれ。おそらく炒めた野菜やら何やらをた卵とトマトソースのようなものでとじているのか。結構なサイズの器にたっぷり入ってきました。おそるおそる食べてみると、これが思いのほか美味しい。けど、前菜を終えた時点で既に腹7分目くらい。因みにこれでお値段400円くらい。

 メインも何を選べばいいのか解らないので、「ミートボール」なるものを注文。出てきたのは、最早ボールと呼ぶにはあまりに巨大な、なんなら普通のハンバーグが5つ。ソースもなければ野菜などの副菜も何もついていません。で、お味はというと、ちょっとスパイシーなハーブの香りがきいていて、再びなかなかに美味しい。ひぃひぃ言いながら3つ食べて、もうお腹はパンパン。ゴメンナサイ、残してしまいました。因みに、これが600円くらい。
まあ、乱暴な例え方を敢えてすれば、ケバブなどの地中海料理とイタリアンの中間あたりといったところか。
 ミネラル・ウォータと食後のコーヒーを飲んで、お会計は1200円くらい。繰り返しますが、おそらくティラナではトップクラスのお値段かと。それくらい安いのです。
 今後、何度も来ることになるであろうアルバニア、次回はもう少し楽しい便りをお届けできることを願います。

2016年2月27日土曜日

1/24 Jaguar Type E (その3)

 ようやく週末になりまして、あいにく天気も良くないので、どこへも出かけず家に籠ってジャグアーをがんがん進めましょう。
 上下に分割されてしまっているボディパーツを修正するため、シャシー側から切り離しにかかりました。こんなふうにガイド線をひき、ナイフやノコギリを使って慎重にカットしていきます。

 リアの切り離しに成功。よしよし。幸いなことにキットのプラ材が柔らかく粘りがある素材なので、わりと楽に切ることができます。固い素材だと思わぬところでヒビが入ったりしてしまうのです。

 ボディに接着します。段差が生じないようテープでがっちり固定。ボディ裏側にはプラ板で裏打ちして強度をupしています。

 続いてサイド。タイヤハウスをシャシー側に残しつつ、切り離します。カットする幅は決してあてずっぽうではなく、ドアの内張りを仮組してフロアにガイド線を引いてからの作業となりました。

 こちらもたっぷりの接着剤とテープでズレのが生じないように接着。特に、ボディサイドのきれいなカーブが繋がるよう、角度に注意します。もちろんプラ版で裏打ちも施してあります。この状態で、完全接着までしばし放置。

 お次はフロント。ボンネットがガバっと開いてエンジンが見える設計であるのはたいへん結構なんですけど、キットのままだと蝶番の軸棒を、上下のボディで挟み込むように接着する方式。でもそれでは、予めボディを仕上げておくことができません。よくあるんですよね、こういうの。後から開閉式にできるよう加工したいところです。

 そこで、シャシー側の軸棒を切り落とし、代わりに軸の受け部に穴を開けて、真鍮線が通るようにしました。ボディ側には、プラパイプの直径1/3くらいを削って平らな面を作り、ガッチリとボディに接着。これなら後からでも、先を曲げた真鍮線を通せば、ボンネットを開け閉めできるようになると思います。たぶん。

2016年2月24日水曜日

1/24 Jaguar Type E (その2)

 ワイパーが溶けてくっついてしまっているフロント・ウィンドーを何とかしなければ、そこから先に進む気になりません。来週はまた出張でプラモに手をつけられないので、ちょっと頑張りました。
 先ずは、よく切れるナイフでワイパーのモールドをこそぎ落とします。指で触って段差がなくなるまで。ピキっとひびが入ったら、そこでゲームオーバー。慎重の上に慎重をきします。

 ペーパー600番から1000番に上げて、1回目の磨き。まだまだです。

 ペーパー2000番まで上げて、コンパウンドで磨くこと2回。なかなかどうして、ワタクシ的には充分に及第点。なんだ、やればできるじゃないか。わ~っはっは。

  。。。と、ドヤ顔をしてみたものの、それもつかの間。
 ボディにあてがってみると、合いません。ガビ~ん。世の中そんなに甘くないです。

2016年2月23日火曜日

1/24 Jaguar Type E (その1)

 今回のお題はジャグアーEタイプ。大好きな車です。張り切っていきましょー。
 言わずと知れたEタイプ、歴史を紐解けば1961年のジュネーブ・モーターショウで世の中にお披露目されたのがその始まりだとか。
 英国の工業技術の粋を集めたこの車、特徴的なロングノーズのボンネット下には、265hp、最高速255km/hを絞り出す3.8L直6エンジンを積み、当然のことながら当時の市販車では世界最速を誇りました。四輪独立懸架の足回りは、ダンロップ製のディスクブレーキが奢られています。
 キットは、フランスのエレール社製1/24。再販モノだそうですけど、一説には名作の評価も。箱絵もステキです。

 わくわくしながら箱を開け、ボディパーツを仮組みしてみました。なかなかどうしてセクシーなプロポーションです。スポーツカーはこうでなきゃ。と、気を良くしたものつかの間。。。

 問題はここからです。
 ボディは何故か上下2分割に。せっかくフロア近くまできゅっと絞り込まれたボディが、こんなところで分割されて、下側はシャシーと一体になっています。これは何とかしなければなりません。ドアノブも一体。

 また、フロントのウィンドーガラスには何やら3つのワイパーの形の盛り上がりが。因みに、ワイパーの下半分、軸の部分はボディと一体。え~と、どうしましょう。
 
まだ手をつけていないこの段階で、既に怖気づいています。かなりの困難が待ち構えている予感が大いにします。
 このキットもおそらく、プロターなどと同じように、じっくり手をかけて、上手くいったときに、その分だけの達成感や喜びを味わうことができる、いわば成功報酬的な性格を持つキットなのかもしれません。
 ちゃんと作れるのでしょうか。

2016年2月21日日曜日

1/24 ルノー4(その14:完成編)

 ルノー4が完成しました。嬉しいので7枚もアップしちゃいました。
 その前に、先ずはこのキットの評価をしておきたいと思います。エブロ社のプラモを作るのはこれが初めてでした。取説の製作手順は、少し戸惑うものでした。それが故に途中で投げ出してしまいたくもなりました。それでも何とか進めてみると、ディテールの表現やパーツの形状も実に繊細で、完成に向けてどんどん楽しくなってくるのが実感できました。また、何の調整なしに見事に4輪がぴったり接地するあたり、設計の確かさも感じられました。この素晴らしいキット、お勧めです。

 【ベースキット】エブロ社製1/24ルノー4L
 【製作期間】 お蔵入り中断という名の熟成期間を挟んで1年
 【カスタム】 自作キャンバス・ルーフ以外は特になし







この車がフランスの街中で活躍したのは1968年以降。つまり私より少し後輩で、我々の親の年代の人々に愛用されたということになります。
 それが約50年を経た今でも、フランスだけでなくヨーロッパ諸国で広く乗り継がれているという実に偉大な車なのです。ここローマの街でも現役で走るルノー4を時おり目にします。その多くは、ボディの色は褪せ、艶を失い、赤錆が浮き、くたびれた姿です。そしてそれを駆るオーナーもたいていが車以上にくたびれたベテランですが、行きつけのお店や病院への足として来る日も来る日も使い込まれた、まるで履き慣れた靴のような存在なのでしょう。売り市場に出回ることは滅多にありません。
 私もいつか、こんなふうに1台の車と一緒に歳を重ねるような、それに値する車に出会いたいとかねがね思っているのですが、もう遅いですかね。
 さあ、次は何を作りましょう。

2016年2月20日土曜日

1/24 ルノー4(その13)

 ルーフはキャンバス・トップのサンルーフになっております。
 キットには、ご丁寧に全閉と半開の2タイプが用意されていて、好きな方を選択できるようになっています。たいへん結構。でも、プラ材のそれには、質感というものがまったくありません。造形がきれいすぎるんですね。

 そこで、全閉用のルーフを半分に切り、それをベースにそのへんにあった布の端切れを貼り付けて作ってみたのがこれ。コの字の金具は洋白線を使いました。また、布地の切り口は糸が簡単にほつれてこないように、瞬間接着剤で固め落ち着かせてあります。更に、縁や折り目を少し汚してみました。使い込んだ、あるいは日に焼けた風合いが出ているように見えれば成功です。

 ルーフに乗せてみました。色合い的には、くたびれたボディとのマッチングは良さそうです。

 これがキットのパーツ。悪くないんですけどね。

 で、こちらが作った方。ま、適度によれていて、こんなもんかなと思えば、思えなくもない。
次回は完成にこぎつけるでしょうか。

2016年2月17日水曜日

1/24 ルノー4(その12)

 出張から戻って来たら、ローマは雨でした。
 だからという訳ではなくて、前からやってみたかったのがワイパーの表現。汚い仕上がりにするのですから、ワイパーの跡が残ってないのは逆におかしい。
 てなことで、こんなふうにマスキングしてみました。勿論、ワイパーのつけ根とゴムの幅に合わせて、コンパスカッターでマスキングテープを切り出しています。 

 で、すごく薄めたアクリル塗料を、わざとムラになるように雑に塗ってテープを剥がした図がこれ。まあ、雰囲気だけは出せたかなと。
それにしても、ちょっと見ない間に、ずいぶんと錆が進行してしまいました。なんつって。

2016年2月13日土曜日

1/24 ルノー4(その11)

 明日から出張なので、土曜日のうちにちょっとでも進めておきたいと、工作机に向かいました。ボディやタイヤの汚しに取り掛かっています。
 フェンダーまわりやパネルの繋ぎ目を狙って、アースカラー系の艶なし塗料でドライブラシをかけています。

 特に、タイヤが小石を拾って跳ね上がる部分には、ナイフの先っちょでチッピングというんでしたっけ、ボディに傷をつけます。そして、そこから赤錆が広がりボディの素地を侵食し始めているくらいな感じに見えればいいなと。塗料は艶なしのシルバーと赤茶を混ぜたものです。
 
 後輪も同じ。そして、バンパーの角はきっとぶつけたのでしょう、凹んでいます。
  こういうのって、どこで止めておくかが難しい。やっていると楽しくなっちゃって、ついやり過ぎてしまうのです。さあ、もうひと息です。


2016年2月11日木曜日

1/24 ルノー4(その10)

 今日は、ローマでも会社がお休みでしたので、まったりとプラモいじりです。
 このキットで一番のお気に入りとなったのが、顔の部分。グリルには何と金属製のエッチングパーツが同梱されていました。メッキのパーツはそのままですが、上からエナメルのスモークを塗って、ピカピカ度を下げてみました。

 このエブロのキット、前にも言いましたように、パーツの造形がなかなかに繊細で、感心しています。例えば、両サイドのウィンドウは後ろ半分をスライドする方式が再現されていて、可動にこそならないにせよ、少し開けた状態で接着することも可能です。ドアノブの形もよろしい。

 フロントのワイパーだって、このとおり。きちんと掘り込みが施されています。

 さらにはシャシーの裏側も。スペアタイヤだって標準装備。シャシーとボディはぴったりと合わさり、今のところ歪みも認められません。
問題は、この秀逸なキットの優れた部分を活かして、ちゃんと仕上げるスキルが私にあるのかってことなんです。因みに、私の中で、「ちゃんと」というのは、必ずしも「きれい」に作ることを意味しません(と、言い訳しておきましょう)。

2016年2月8日月曜日

1/24 ルノー4(その9)

 ボディ色は、なんとなく塩梅が良さそうな適当な色が手元になかったので、メタリック・グレイというのを塗ってみました。で、ピカピカなわけがないので、艶消しクリアーをぶわっと吹いてます。ちょっと色目が暗すぎたかもしれないとか、ムラがあったりもしますけど、まあいいのです。どうせ後できったなく汚したりしてしまうのですから。
 ものはついでと、同じ艶消しクリアーを窓ガラスにもうっすらと吹き付けて、曇らせました。ちょいとヤリ過ぎた感がありますから、後で擦ってちょっと落としておきます。

 次にシャシーとボディを接着し、エンジンルームに取り掛かりました。
 このエブロのキット、1/24スケールとしては細かなパーツが用意されていて、なかなかどうして結構な密度感があります。ラジエターの前に置かれたレゴみたいな箱は、バッテリー。配線でもつなぎますかね。ジャッキやレンチもうれしい標準装備。
 あらかじめ汚しておいたエンジンルームの上に部品を組み付けた後で、全体にもう一度汚しをかけておきました。せっかくなので、バッテリーや部品の隙間にはジャンクデカールから見つくろった適当なコーションステッカーを貼って、気分を盛り上げます。

2016年2月4日木曜日

1/24 ルのー4(その8)

 なんだかんだと仕事が忙しいのと、本田選手や長友選手の活躍もあって上位争いが白熱してきたセリエAのテレビ中継から目が離せないのとで、プラモの工作がなかなか思うように進みません。
そんな中でも、ルノー4の内装をちょっとだけ。永年の使用に耐えてきた赤茶色のレザーシートは、すっかり色が褪せ、艶を失ってしまいました。ところどころほころびも生じています。
 ベージュのきれいなモケット張りフロアーにも、黒ずみが沁みこんでいます。
 そう。私、このルノーは汚ったな~く作ることに決めました。いちおう大事に乗ってきたつもりでも、落としきれない垢汚れ、陽に焼けて退色した塗装、雨だれや錆び、擦り傷や小さな凹みなど、すっかりくたびれた(でも、まだ日常の足として現役で頑張るみたいな)車にしてみようと思っているのです。
 上手くいくのでしょうか。