2017年6月17日土曜日

ハン・ハリーリに行って来た

 エジプト最大規模と言われるハン・ハリーリという市場(スーク)へ行ってきました。
 市の中心、いわゆるオールド・カイロと呼ばれる地区に、それはあります。食料品、衣服、土産物、お菓子屋、水タバコ屋、カフェ、なんでもあります。
 
  地区の入口にはきれいなモスクが。今日は、通訳兼値引き交渉補佐として運転手に一緒に歩いてもらいました。なんでもかんでも値引きしないと、ふっかけてきますんでね。
まあ、なんだ。言ってみればアメ横みたいなもんです。
 狭い路地に、ところ狭しと様々な店が軒を連ねている訳です。中にはベリーダンスの衣装なんかもあって、ほんとにカラフルです。こういうところが好きな人なら、何時間も見て回るんだろうなと思うものの、今日の気温は37度。あまりの暑さに1時間ちょいでギブアップ。
 それでも、今日の釣果は、Tシャツ2枚(各350円)、女性が頭に巻くヒジャブ2枚(各300円)、そしてこのパピルス画(フンコロガシ=スカラベと、その神ケプリの2枚に猫のおまけを付けて全部で1800円)。まずまず満足です。

2017年6月11日日曜日

暑いところにはつきものではありますが(インセクト問題)

 カイロは連日暑い日が続いています。先週はこんな日もありました。さすがに長時間、屋外にいるのは辛いですし、健康に良くないに決まってますから、冷房の効いた職場から昼間は一歩も出たくありません。
 それでも、イスラムの人達はラマダン中ですので、夜7時までは一滴の水すら口にできません。敬虔な信者は、自らの唾液さえも飲みこまずに吐き出すんだとか。
で、暑くなってくると、当然のように湧いてくるのが、インセクト=害虫問題です。
 蠅、蚊、Gといった連中は、さすがにこの暑さで活動が鈍っているのか、あまり頻繁に視界に入って来なくなりました。ただ、そいつらに代わってここ数日の間、新規に悩ませてくれているのが、台所に突如現れ始めた小さな蟻。体長2ミリくらいのニクい奴。スプレー式の殺虫剤ひと吹きでイチコロなんですけど、なんせまあ数が多いもんだから、1回で出て来なくなるほど甘くはない。
 そして、あろうことか、こいつら噛むんです。おそらく駆除作業中に服や腕に付くんでしょう。朝起きたら何か所も噛まれてて、しかも蚊よりも痒い。
 ところで賢明な皆さんは、虫刺されにはどんな薬をお使いでしょう。ムヒあたりが一般的ではないかと思います。私はいつも、ステロイド系の万能軟膏リンデロン。特にしつこい痒みや腫れを伴う虫刺されには効きますよ。
 なお、本当かどうか分かりませんけど、痔のお薬であるボラギノールが、実は痒み止め効果という点では最強なんだと聞いたことがあります。試してみる前に、購入する勇気がありません。

2017年6月2日金曜日

「3」の洗礼

 よく、新しく事を始めた際に、3日続けば3週間、3週間続けば3カ月、3ヶ月続けば3年はやっていける。こんなふうに言います。三日坊主を裏付ける発想ですね。そしてこれは、海外生活についても同じことが言えるでしょう。
 エジプトに転勤してきたのが3月2日ですから、今日でちょうど3カ月。この測ったようなタイミングで、以前より同僚から3カ月以内と警告されていた「洗礼」を、ガッツリ受けました。一昨日の夜に始まった原因不明の腹痛と下痢は、3日目の朝にして依然回復しきらず。昨日は一日中トイレのそばから離れることができませんでした。「カイロ腹」というんだそうです。
 折しも今はラマダン。外気温は毎日30℃を大きく超える暑さが続く中、昼間は一切の飲み食いができないエジプト人たちの労働意欲は極度に低下し、結果として物流も停滞、スーパーで売っている生鮮食品の鮮度はガタ落ちします。そんなときに限って、運悪く自宅のメインの冷蔵庫が故障。2日間くらい常温で保存していた卵がダメだったのか、火を通したんだけどなぁと、今になって後悔してみても時既に遅し。
これを書いている今もなお、お腹はシクシクと痛み、固形物の摂取を拒んでいます。それでも今回、わりと効いているのがこれ。腸内から減ってしまったビフィズス菌を補い、腸内細菌のバランスを整える優しいお薬。ちょっと調べてみたら、1961年発売のロングセラーだとか(オジさんとほぼ同い年)。正露丸をもってしてもダメだった症状が、少しずつ改善に向かっているのですから、菌の力はすごいです。
 それにしても、「3」という数字は古来からいろいろと重要視されていたり、ときに神秘的な力を持つとされているようです。カイロ腹を見舞った私も、3という数字が持つ大いなる意思に支配されているということなのでしょうか。イテテテ。

2017年5月27日土曜日

今日からラマダン

 今日の夕方から約ひと月にわたって続く聖なる月、ラマダンに入りました。
 ラマダンそのものについては、私などが下手な解説をするまでもなく、ググればすぐに意味は分かりますし、昼間の断食の習慣は、広く知られていますね。
 でも、こちらに来てから知った豆知識も幾つかはあります。
 まず、その年のラマダンの開始日については、だいたいこの日あたりということはあらかじめ解っているのですが、実際には1~数日ずれることがあります。これは、イスラムの偉い長老さんたちが会議を開いて、月の満ち欠けを見ながら、そろそろ良いあんばいなんでそれじゃあ明日からにしようとかいう最終判断を行わないと確定しないからなのです。人々は確定情報をテレビやラジオで直前に知ることになります。


 次いで断食ですが、要するに太陽が上がっている間は、飲み食いはおろか、タバコすらも禁じられているというのです。水くらい良いんでしょ?と訊いても、ダメと言います。じゃあ子供はどうなんの?赤ちゃんに授乳しないわけ?とたたみかけてみました。12歳くらいまでの子供は、昼間のうちの半分の時間だけ我慢すればよくて、乳児の授乳はもっともっと短い時間になると。まあ、そりゃそうだろう。
 ラマダン初日の今日、人々は18:45から朝食(Break Fast=断食明け)を食べ始めるとされています。では、これから夏に向けてどんどん日照時間が長くなるヨーロッパなどに住むイスラム教徒はどうすんの?陽があるうちは食べちゃいけないんだったら、夜は22時位まで余裕で明るいんだけど? これに対する答えは、そういう土地でもせいぜい20時とか遅くても21時くらいには食べ始めていいとされているんだそうですよ。
 とは言え、最初の一週間くらい、身体のリズムが慣れてくるまでは、エジプト人でもやっぱりきついんだそうです。

2017年5月21日日曜日

フンコロガシの話

 カイロはいよいよ暑くなってきました。気温は連日30度を大きく上回っています。暑くなると元気になるのが虫たちで、我が家にも数は少ないながらもハエ、蚊、蟻、何ていうんだか分からないすごく小さな蛾みたいなやつ、それに、Gまで出没します。日本のみたいな黒くて大きいG、ひたすら恐怖です。
 さて、実はエジプトには、古代から人々に太陽の神として崇められている虫がいます。フンコロガシ(スカラベ)です。虫界最強と言われる後ろ脚で糞団子を転がす姿が、Gなどと比べると何とも愛くるしいと言ったら、えこひいきだろうか。
古代エジプトの有名な太陽神「ラー」の姿には、「朝のケプリ、真昼のラー、夕刻のアトゥム」の3形態があり、「日の出」を表すケプリ神は、顔がフンコロガシという衝撃的なビジュアルをしています。古代の絵画にもたくさん登場しますし、宝飾品のモチーフとしてもたいへんにモテはやされています。
ところが、そんな古代エジプトの有力な神様が、実は現代の日本でも現役で活躍しています。しかもゲームの世界で。ご存じの方も多いだろうパズドラに、暁天の蒼空神ケプリというモンスター・キャラがいるのです。おじさんゲームやらないのでよく解らないんですが、高校生の息子は知ってました。こんな可愛らしい萌えキャラなわりには結構強いみたいです。しかも攻撃手段は糞をコロコロ転がすんだとか。

 さて、そもそもフンコロガシはなぜ糞を転がすのかというと、エサとして自分で食べるためと、糞の中に卵を産み付けるための2つの目的があるんだそうです。しかも、自分が確保した糞を仲間のフンコロガシや他の虫に横取りされないよう、なるべく遠く離れたところまで効率よく運ぶ、そのために団子状に丸めて運ぶのです。まあここまでなら昆虫の習性として解らない訳ではない。でも、これはどうでしょう。
 2013年、あのナショナル・ジオグラフィックが紹介した論文によれば、アフリカのフンコロガシは天の川を手がかりに方位を知るナビゲーション能力を持っているというのです。他のいかなる生きものに見られない特殊な能力です。また、他の昆虫のように物理的な道標を利用しない点でもフンコロガシは珍しいのだとか。たとえば、夜は月を主な手がかりに移動する蛾も、月のない日中はモノを道標に使います。しかし、フンコロガシは赤い納屋や木の幹があるところを左に曲がったりはしません。あくまでも空に注目する。たとえ曇りや空が見えない状況においても、フンコロガシのナビゲーション能力はちょっとは鈍くなるものの、それでも物理的な道しるべを頼りにしないんだそうです。
 七夕生まれのおじさんとしては、常に天の川を見つめるフンコロガシに運命的なものを感じ、大きな関心を寄せざるを得ないのです。

2017年5月14日日曜日

案の定からの凹(泣き)

 引っ越し荷物の最後の荷ほどきは、プラモ作品です。過去の苦い経験から学び、今回はふわふわのコットンやプチプチでくるんだ状態で個別の小箱に入れ、さらに段ボール詰めという念入りな梱包をしたつもりでした。段ボールたちも家の前まで木枠のコンテナに入っていましたので、港の荒くれ作業員たちに放り投げられるようなこともなく到着したはずなのです。
 それなのに、ああそれなのに。
   私がプラモ復帰する大きなきっかけとなった初期の代表作、CB750Fスペンサー号。哀れバーハンドルはぽっきり折れ、フロントのゼッケンプレートは落ち、リアサスが折れました。メーターのガラスも1つ行方不明です。
さらにひどいのは、自分の中では会心作のハーレー・カフェレーサー。シートカウルは外れ、ステップバーが折れました。サイドスタンドもウィンカーもとれてます。エンジンマウントが外れて、ぐらぐらしてます。
 かたや四輪の作品のうち、ミニモニ・シリーズ(ミニ・クーパー、トラバント、ルノー4、スバル360)はというと、テントウ虫のタイヤが1個だけ外れていましたが、それ以外はおおむねセーフ。やはり突起物が少ない四輪は、ダメージも最小限で済みます。
 ですが、未開封の作品がまだまだあるんです。でも、いっぺんに全部開ける勇気はありません。一つ一つ涙をこらえて修理しながら、徐々に開封していくことにします。一度にたくさんの作品が壊れている様を見るのは、さすがに精神的に辛いものがありますので。

2017年5月7日日曜日

エジプトでゴルフ再開

 随分長いこと、さぼってしまいました。
 日本の大型連休とは関係なくカイロで淡々とした毎日を送る中、ようやく配達された引っ越し荷物をほどき、真っ先にゴルフを再開しました。
 約2年ぶりとなるラウンドは、家から車で30分ほどのドリームランドという名前が素晴らしいゴルフ場。グリーン・フィは、練習ボールひと籠と電動カート代を含めて約2500円。安い。
 初夏のこの時期、コースのあちこちで木々が花を咲かせ、実にきれいです。とくに、過去のアフリカ勤務を瞬時に思い出させてくれたのが、薄紫の花を枝いっぱいに咲かせるジャカランダ。青い空と緑の芝に、この紫色が鮮やかに映えます。
肝心のプレイの方も、たまたまでしょうがまるでブランクがなかったかのようなデキで、大満足。日頃パソコン画面の見過ぎでさんざん痛めつけられた目の保養にもなりました。
 ところで、エジプトでゴルフって、砂漠なんじゃないの?と素朴な疑問を持つ方も多いでしょう。私もそうでした。どっこい、フェアウェイもグリーンもちゃんと芝が整備されていて、立派なもんです。違いといえば、いわゆるラフというのはほとんどなくて、その代わりに「土漠」と呼ばれるむき出しのベアグラウンドがフェアウェイ両サイドの木立ちの足下に広がっています。
 それと、ラウンドは例外なく電動カート。夏場は40度を超える暑さの中でのプレイですから、カートなしでは干からびてしまいます。もちろん帽子着用、凍らせた1リットルのペットボトルも不可欠です。単身赴任、原則スケジュールなしの暮らしですから、これから毎週末せっせとゴルフに通って、真っ黒に日焼けすることになるのでしょう。
 そういえば、エジプト人のプロゴルファーって、聞いたことがなかったな。いるのか、そもそも。そんなことがふと気になったので、調べてみました。
 いました。下の写真のお嬢さん、2007年にLPGAのプロになったNaela El Attarさんが、実はエジプト人として史上初のツアープロなんだとか。現在は母国に戻って、ジュニアの育成に力を注いでいるそうです。
 最後に、エジプトとゴルフというお題で、第一次大戦期の英国の首相デービッド・ロイド・ジョージ氏が残した科白をご紹介しましょう。
 曰く、
「私が最も尊敬するゴルファーは、誰あろうエジプトのスフィンクスだ。2千年になんなんとする間、バンカーに居ながら、泣き言ひとつ言わんじゃないか。」